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キュン、ってした。

キュンキュンする映画をみた。
セリフの少ない映画、小学校6年生の物静かな男の子が主人公だった。

主人公の男の子、ヒロインの女の子、そのコーチが主な登場人物だった。
それぞれが初めてカメラに映るシーンは、いたって日常で見る風景。
でもストーリーが進んでいくにつれ、その人の魅力が少しずつ見えてくる。

ぱっ、と花が開いたように、笑顔になる瞬間。
3人が初めて笑顔になるシーンはどれも突然で、
完全に不意打ちで、キュンときてしまった。

周りの目を忘れて、一生懸命に頑張る姿。
スケートリンクの上で転んでは起き上がる姿。
光のなかにいる、無邪気な姿。
そんなシーンがたくさんあってキュンキュンしながら観ていた。

この映画を作った人は、人はその心を動かすものに出会った時、
キュンとしてしまうほど素敵な反応をすることを知っているのもしれないと思った。

光のあふれる絵、
歩く速さ、ゆっくりした音楽、
飾らない笑顔。
本当に素敵な映画だった。


キュンキュンしながら生きていきたいなぁ。
周りの人をキュンとさせられる生き方をしたい。
でも、意図しすぎると、興ざめ。


なんて思ってたら、
バスで隣(窓側)に座っていた、
一つ結びの高校生の女の子が、降車ボタンを押した。
ドアが開く前に席から立ちあがって道を開けた私に、
目をみて、「ありがとうございます」と言ってくれた。

え…キュン…。






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