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【夢分析:宝石になったシニアの人生 (補償夢)】
※ 奥山に 紅葉踏み分け 鳴く鹿の 声聞く時ぞ 秋は悲しき
詠み人:(猿丸大夫 小倉百人一首)
※ 奥山の 紅葉の鹿の目に涙 琥珀拾わん 我が皺が手で
詠み人:(ある シニア・クライエント)
※ 『琥珀(こはく)』:天然樹脂の化石・宝石
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(カウンセリングの内容)
カウンセラー:「″再雇用″ の道を 選んだんですね」
シニア:「選んだというか、選ぶ必要なんてないことに気づいた。
『選ばなきゃならん。間違いない決断をしなきゃならん』
という現役時代の 習慣ストレス を手放して、成り行きに身を任せてみようと。
その結果、どんな場所に行くことになろうと、そこを彷徨ってみようかなと」
カウンセラー:「そこがどんな場所でも、そこを彷徨ってみようかなと思われたのですね。
鹿になった夢を見て、そう思われた」
シニア:「はい。夢の中で鹿になった私は、声の限りにピーピー泣きながら、小倉百人一首 で 猿丸太夫 が詠んだ歌 そのままに 紅葉の山を彷徨 っていました。
鹿のくせに。こんな畜生のくせに。
生意気に。
涙をぼとぼと落としながら、落ち葉を踏み 分けながら、彷徨っていました。
俺はなんのために生きてきたんだろう。
むなしいな。無意味だ な。
居なくなって死にたいな。
そう思いながらね。
泣き疲れて、歩き疲れてふと立ち留まったら、私の目からなにかが落ちた。
なんだろうと見て みたら、それはひと塊の ″琥珀″ でした。
涙が固まった ″琥珀″ でした」
カウンセラー:「涙が固まった ″琥珀″」
シニア「俺の人生は ″琥珀″ になったんだ。
無意味じゃなかったんだ。いつか遠い未来に、だれかが ″宝石″ として 見つけてくれるんだって思いました。
そうしたら、めっちゃ嬉しくなりました。
そういえば 琥珀″ って化石なんですね。
味わいある宝石だなぁって。今の私って ″化石″ だったんだ(笑)」
カウンセラー:「うん。うん」
※事例は人物が特定されないことを条件に教材にすることの許可を得ています