【tam-chan’s ″コラム″その5:『「恋愛」逆転移② (「れんあい」ぎゃくてんい②) 』指導場面 】
※ カウンセリングの中で、クライエントがカウンセラーに対して向ける「感情」や「思い」や「考え」を、精神分析では『転移』と呼び、 反対にカウンセラーがクライエントに向けるものを『逆転移』と呼ぶ。
※ 特に『逆転移』で注意すべきは、カウンセラーがその心理状態(逆転移状態)を自覚していない場合。そのままでのカウンセリングは大変危険で、スーパーヴィジョン(指導)においては厳しくチェックされる。
(約20年前の tam-chan の 手 記)
僕はカウンセラーの卵。
自動車教習の訓練に例えれば「路上教習」の段階だ。
″外来″ のクライエントのカウンセリングの実施を許されてはいるけれど、指導者である ″スーパーバイザー″ に細部まで診て(点検して)もらっている。
そんな僕らは「スーパーバイジー」と呼ばれている。
(スーパーヴィジョンにて)
今日も、僕の担当している 若い女性の外来クライエント との カウンセリング を スーパーバイザー に診てもらっている。
とっても緊張するのよね💦
ありゃ!
カウンセリングの記録 を読んでいる スーパーバイザー の表情が険しくなってきたよ。
怖いなー。
僕、なにかやらかしたのかなー。スーパーバイザー の顔がみるみる真っ赤になってきた。
間違いないよー!
怒ってるよー!
スーパーバイザー(指導者):「君はこのクライエントをどう思っていますか?」
スーパーバイジー(僕):「はぁ。悩み多き女性」
スーパーバイザー:「そんなことは訊いていません。
この クライエント のことを、どう ″見立てているのか″ と訊いています」
スーパーバイジー:「はぁ。気の毒な女性」
スーパーバイザー:「そんなことは訊いてない。このクライエントのことを、君はカウンセラーとして、このクライエントのことを、どう捉えているますか? と訊いてるんや」
スーパーバイジー:「はぁ。うにゃ、うにゃ」
スーパーバイザー:「わからん奴やなー。動物でいうたら、このクライエントはなにに見えますか?」
スーパーバイジー:「綺麗な黒豹!(恋愛逆転移!)」
スーパーバイザー:「反省せいっ!(怒)」
ハリセンで tam-chan をおもいっきり ひっぱたく (^^;
※ スーパーヴィジョンの二つ ″目的″
① スーパーバイジーが関わっている ″クライエント″ を守る
② 未熟な ″スーパーバイジー″ を守る
※ ケースの発表者とスーパーバイザーには教材にすることの了解をもらっていま