【子どもの夢分析 + 遊戯療法(play therapy):補償夢】
※ 人は自身を表現することで癒される
・大人の表現(癒し)は ″話す″ こと
・子供の表現(癒し) は ″遊ぶ″ こと
※ 遊戯療法(play therapy): 原則として子供を対象に、"遊び" を主なコミュニケーション手段 表現手段として行われる心理療法
※ 子どもの遊びの4タイプ
・物まね遊び
・運試し遊び
・競争遊び
・振り回し遊び
相談室に ″遊戯療法″ で来所したその児童は深刻な症状を抱えていた。
セラピー初回から、その子は遊戯室のソファでいびきをかいて爆睡した。
それからの数週間のセラピーは、時間いっぱい 爆睡して 過ごしていた。
月に一度の母親との面談では
「ええっ、家庭では殆んど眠らない子が ? !」
と驚きの様子。
年度が明けてその子は中学生に進級したため、 ″遊戯療法″ から通常の対話カウンセリング に切り替えたが ″爆睡″ は変わらず。
程なく、その子は見た夢を話してくれた。
(夢 の 詳 細)
嬉しい夢を見てん。
夢のなかで良いことに気がついてん。
ずっと忘れててん。
(とっても嬉しそうに) ニタリと笑う。
僕とお父さんとの間には もうひとりの ″ほんとうのお父さん″ が居た。
僕とお母さんの間にももうひとりの ″ほんとうのお母さん″ が居た。
こんなに大事なこと どうして忘れていたのかな。
でも嬉しくってさ。
大笑いしながら目が覚めたら 相談室やってん。
それでなぁ、
僕の大好きな カウンセラーさんが笑っててん。
そう言って その子は カウンセラー の胸に抱きついて ″つらい涙″ を振り絞って泣いた。
カウンセラー も この時ばかりは、子どもの頭を撫でながら 一緒に 泣いた。
※ この事例は本人が特定されないことを条件に教材にすることが許可されています