くくくくるしいあはははは!!!
20220902
今朝は久しぶりにすっきりとした目覚め。
「爽快」「清涼」「クリア」…そんな言葉が浮かぶ、澄んだ感覚だ。
朝の4時前。
いつもよりずいぶんと早く「するん」とわたしは起床して、
これまでにない滑らかなうごきで「さっ」と布団をたたんで、「ぽく」と椅子に座った。
そうしたら
あれれ
なみだが溢れてきて…、
そのうちに笑いだした。
◇
…………
くっくっく…
けたけたけた
くくく
くく…
くくくるしい…
『か行』スタートでわらうと
『く』くくるしい、
くくくくくくく
あはははは!!!
◇
しあわせだ
いまわたし
めっちゃよろこんでいる
それにしても
「うふふ」とか「ほほほ」じゃなくて
「くくくくく…」ってわらうから
腹いてーだろうが
これ以上笑わせるなよ、
いででででっ
ってかんじで
のどのあたりが呼吸渋滞
なんだこれ、拷問か
笑わせてのど詰まらせる拷問か
なぞの早朝ひとり爆笑
あーもう
まだとまらねえ
くくくくるしいあはははは!!!
◇
【しつもん】
なにがあったの?
ひこのさん。
【こたえ】
はい。
じつはこのようなことが
ありました。
◇
それは、前日のことだった。
20220901
【登場人物】
ひこの(→以下「ひ」)、父、母、弟
*
父「ひこのくん」
父「ひこのくん。ごはんを食べなさい」
ひ「うん…。でもすぐには口に入らないや」
ひ「はー。落ちつくまでちょっと待ってなぁ…。そうだ、深呼吸をしよう」
ひ(深呼吸を三回する)
ひ「…うん。よし、食べます」(お味噌汁に口をつける)
父「まず食べてから、次のことをしなさい」
ひ「うん…。そうだね」
居間では弟はうつ伏せで寝ころんでいて
母はテレビの音楽番組を見ている。
二人とも、やや待ちくたびれたかんじ。
そこから少し離れたテーブルで、父とわたしはやっとのことでの昼ごはんだ。
『話がある。とにかく来て』
そんな数日前の切羽詰まったわたしの呼びかけに応えて、父とわたしが暮らす家に、今日母と弟が駆けつけてくれた。
四人がそろってから、かれこれ一時間ほどが経つがまだ話は始まっていない。
*
「ひこのくーん、来てくれ」
数十分まえ。
父の声のする方へ行ってみると、トイレットに座っている父の足元におしっこの水たまりができていた。
父は三ヶ月ほどまえから排尿コントロールが思うようにならない状態で、数日前から使い捨てのカテーテル(おしっこを出しやすくするための管)を使うことになった。
併せて、医師からはなるべく尿の量を測って記録するように言われているが、まだ試行錯誤ちゅうでスムースにはいかないらしく、尿が床にこぼれてしまったようだ。
「申し訳ないなあ…」
そんなふうにこぼす父の様子が、なんだかしょんぼりして見えた。
わたしはこのような作業にあまり抵抗がない。なので、そのまま浮かんだ言葉を口にした。「うーん、だいじょうぶやで。こぼれたものは拭くっちゅう、それだけやわ」
そこから父はトイレットのあとにシャワーに入ってついでに汗も流し、わたしはトイレットまわりの清掃や洗濯下準備をし始めたので、早くから来てくれていた母と弟は引き続き待ちぼうけをくらっていた。
回しっぱなしで放置していた洗濯物干しを母に頼んで、父とわたしで遅めの昼食をとり、やっと話ができる状態になるまでトータルで二時間くらいかかった。
『とにかく来て』と母(と弟)に訴えたのは、父とわたしの暮らしの現状をみてもらって、そこから話を始めたかったからだ。
◇
父と母は基本的にはべつの住まいにそれぞれ暮らしている。
今回わたしが「とにかく来て」と呼んだのは、このような父とわたしの暮らしの現場を見てもらった上で、母に本気で自分の気持ちを伝えるためだった。
でも、わたしは自分の気持ちを整理することがなかなかできないまま今日この瞬間を迎えることになった。
決めたことは「母に自分の本当の気持ちを本気でぶつける(それも殴りかかる勢いで!)」ことだけ。具体的になにをどんなふうに口にするのかは、わたしにもわからない。
ただ、なんとなく先程のできごとはそのお膳立てにあまりにもぴったり過ぎる気がして、わたしは一瞬白けておちゃらけそうになってしまった。
(いかんいかん、
ここが正念場。
いくのだひこのよ)
正直、できるのかどうかわからない。
なにをどう伝えるのかも決めていない。
それでも今日、いま、この場所で
みんなの前でやるんだ。
わたしは話を切りだした。
◇
ふみ「おい」
ひ「なんでしょう、ふみさん」
ふみ「おまえやる気あんのか」
ひ「え、めっちゃあります」
ふみ「じゃあ何で笑い転げポイントが1ヶ所もねえんだよ。ふざけてんのか」
ひ「おっと」
ひ「ふみさん、もしやこのはなしはボツですか」
ふみ「うん。ボツだな」
ひ「なんと」
ひ「では、しつもんを変えます」
ひ「ふみさんは2022年9年15日までにひこのに28万円稼がせることができますか!」
ふみ「…え、なにそのしつもん」
ひ「あと10日以内に28万円稼ぐ必要が発生しました」
ふみ「……。なにその急展開」
ひ「笑い転げポイントゼロのこの文章はお金を稼ぐための前フリに欠かせないんです!ここからみんなを笑いの渦に巻き込んで、わたしはあと10日で28万円稼ぐんです!!」
ふみ「?????」
ひ「それにはふみさんのお力が必要です」
ひ「ふみさん!ふみさんならできますよね!!」
(ふみ、瞬速でこっそり深呼吸、のち気をとりなおしてからしれっと)
ふみ「なにその質問になってない質問」
ふみ「おまえ、答えがわかってて質問してるだろ」
ふみ「できるに決まってんだろ」
(ひこの、満面の笑みで)
ひ「さっすがふみさん!」
〈つ・づ・く☆〉