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因果推論・統計Tips

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勉強していてへーって思ったことのまとめです
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『医学のための因果推論』のための統計学入門:6.小標本のための統計手法

『医学のための因果推論Ⅰ 一般化線形モデル』を勉強した時のまとめです。 結構難しい本でしたので自分なりの解釈を入れながらまとめました。 我々は常に大規模なデータを入手できるわけではありません。 医学の、とくに希少疾患の研究では、対象となる患者数が限られていることがよくあります。 このような状況で、どのように信頼性の高い結論を導き出すことができるでしょうか。 本記事では、小標本(サンプルサイズが小さい場合)のための統計手法についてまとめます。 小標本統計の必要性大標本近似

IPS推定量は何故バイアスを減らすのか

Inverse Propensity Score (IPS)推定量は因果推論の文脈でよく見ていましたが、傾向スコアの逆数で重みづけを行うことが何故バイアスを減らすことになるのか、ふわっとした理解できちんと理解していませんでした。 『機械学習と因果推論の融合 技術の理論と実践』(齋藤 優太 著)にわかりやすい理由が載っていて目からうろこでしたので、備忘録として記載しておきます。 主な概念平均介入効果 (ATE) 平均介入効果(Average Treatment Effect