見出し画像

1分でわかる「レプリカズ」とは!【RE-CEREBRO】1分で脳を再構成する-EP048

「レプリカズ」は、キアヌ・リーブス扮する神経科学者ウィリアム・フォスターの物語で、彼は家族を事故で失った後に禁断の実験に手を染めます。
内容は、人間の意識をコンピュータに移植し、さらにクローン技術を用いて家族を復活させようというもので、まさに脳神経科学の領域に深く踏み込んでいます。

論じてみると、この映画は脳神経科学の可能性と倫理問題を描いています。
脳神経科学は、脳の活動を解明し、意識や記憶を理解する学問です。
「レプリカズ」ではこれが一歩進んで、意識をデジタル化し、別の身体に移すという、現実の科学ではまだ達成されていない領域に挑戦しています。
ここで興味深いのは、もし意識を完全に複製できるなら、その「人」は元の人物とどう違うのか、という哲学的問いです。

映画はこれをエンターテイメントに昇華させていますが、現実の脳神経科学者たちは、意識のデジタル化が可能かどうかについてまだ議論の途中です。
また、仮に可能だとしても、クローニングや意識の移植には深刻な倫理的な問題が伴います。
例えば、誰がその技術を使う資格があるのか、オリジナルとコピーの間での人権はどうなるのか、などです。

「レプリカズ」は、SFの衣をまとった脳神経科学の可能性とその危険性を、家族愛という普遍的なテーマを通じて観客に問いかけています。
映画自体はツッコミどころ満載で科学的厳格さを求める向きには笑えるほど不完全かもしれませんが、その大胆な設定は、我々に未来の科学がもたらすかもしれない倫理的なジレンマを考えるきっかけを与えてくれます。

いいなと思ったら応援しよう!