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新宿御苑で小さな春、みつけた。
3月になりました。
日本も、世界も、不安定な日々ではありますが、季節はいつもと同じように訪れます。
今年は長くて寒い冬になりましたが、ようやく春を感じられる陽気になってきました。
小さな春、新宿御苑で見つけました。
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訪れたのは2月23日。この日は天皇誕生日でした。2月の祝日が増えましたね。
ぽかぽか陽気でしたので、広い芝生の広場では子供たちが元気いっぱいに遊んでました。良い環境ですね。楽しそうです。
新宿御苑は時間に追われる日々を忘れさせてくれます。こういうゆとりのある時間と場所は大切です。天気の良い昼休みに、こんな芝生の上で昼寝なんて、良いですよね。
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さて、この日はメジロの写真を撮りたいとおもってカメラをもってきたわけでした。毎年、新宿御苑の寒桜にメジロがよく遊びに来るんですよね。
その寒桜がどこかといいますと、左下のオレンジの西エリア、旧御涼亭と翔天亭の中間くらいのところです。
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こども広場の脇を通り抜けると、旧御涼亭があります。
なぜか今まで立ち寄ったことが無かったので、今日は見学してみましょう。こういう古い建物に興味を持つようになったのは、先日の新宿さんぽの影響ですね。
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旧御涼亭は、昭和天皇が皇太子の頃、ご成婚を記念して献上された建物だそうです。台湾での募金活動で建てられたものだそうで、設計者は森山松之助氏。もと台湾総督府の設計にも携わった方だそうです。
右手にすこしピンクがかった寒桜が見えますね。
あそこへ向かいます。
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着きました。
ここに2本の大きな寒桜があります。
まだ咲き始めといった感じですね。
メジロ、遊びに来てるかな?
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いました!
メジロです。
ウグイスと間違えられやすいですが、目の周りが白く、その名の通りメジロです。
メジロは花の蜜を吸いに、梅や桜の木にやってきます。
一方、ウグイスは花にはあまり興味がないようで、昆虫や木の実などを食べるんだそうです。
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望遠レンズで頑張って撮った一枚。
良い写真のポイントは、目にピントをあわせることと教えてもらいました。
ポーズはメジロ次第です。
たくさん撮ってもほとんどがボツ写真ですが(笑)、何枚か満足できる写真があって良かったです。
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メジロばかりではなく、桜の写真も少々。
新宿御苑では、10月~5月ごろまで、さまざまな種類の桜が咲きます。
これからますます楽しみですね。
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桜も楽しみですが、1月2月の寒い時期に楽しめるのがスイセンです。こちらは新宿門のちかくにたくさん咲いている場所があり、この季節にはいつも立ち寄ります。
フクジュソウも咲いていました。スイセンの小路に咲くフクジュソウ。
ほっこりします。
今年も新宿御苑で小さな春を見つけることができました。
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小さな春を見つけることができ、満足して大木戸門から新宿御苑を後にしましたが、ついでに先日の新宿さんぽでも取り上げた玉川上水も廻ってみようと思ってました。
大木戸門と新宿門の間には玉川上水内藤新宿散歩道があります。水路には水があまりなくて残念でしたが、それでも雰囲気は感じられながら歩いてみました。ここの存在は知っていましたが、わざわざ歩こうとまでは思ったことはなかったのでした。目に入ってくる緑は優しくて、よい遊歩道ですね。
いろいろな植物も植栽されておりますので、季節の花なども楽しめると思います。
スマホ見ながら歩いたりしていると、こういう景色に気づきませんよ。
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さきほどの散歩道で、近くに四谷大木戸水番屋跡があることに気づいてしまいました。そしたら見に行きたくなりますよね。というわけで、、
大木戸門の近くには四谷地域センターがあります。
このあたりには四谷大木戸水番屋がありました。水番屋があった関係でしょうか、水道局も同じビルにありました。
玉川上水の水質などは、このような水番屋で厳重に監視されていたとのことです。
この大きな石碑は水道碑記。明治28年に建てられたそうで、漢文で玉川上水建設の理由や、玉川兄弟の功績をたたえているとのことです。
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このようは碑がある場所に四谷地域センターがあるということは、何かしら当時の様子を偲ぶ展示とかがあるかもしれないと思い、地域センターにも立ち寄ってみました。
案内の方にうかがってみたところ、残念ながらそのようなものは無いようでしたが、こちらの地図を教えていただきました。
かつての内藤新宿の様子が描かれています。大木戸と書かれたあたりが現在のこのあたりでしょう。実際には大木戸はもうすこし東側だったとのことなので、四谷4丁目交差点あたりだったようです。街道の曲がり方が四谷4丁目交差点を新宿通りに入るような、そんな感じが残っているように見えますね。
ここから四谷へ、玉川上水は流れていくのですね。
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大木戸から先、気になりますよね。
その先の展示を市ヶ谷駅の構内にありました。
飯田橋から市ヶ谷、四ツ谷へつながる東京メトロ南北線。その工事の際に、外堀で発掘された遺構が展示されています。
無知な私が観てもいまいちピンと来ないところもあるのですが、四谷見附から江戸城に分水されていたことがわかります。
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実際に発掘された木製の排水管がこちらだそうです。
木製だったんですね。驚きです。
すこしタイトルから脱線しましたが、新宿御苑から玉川上水もたどってみました。
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脱線ついでにもう一か所。
新宿区には、新宿歴史博物館があります。
津の守坂の途中から脇道を入った先にあり、ちょっとわかりにくい場所ですが、道しるべをたよりにたどり着くことができます。
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街歩きをはじめてみて、興味がどんどん沸いてきました。新宿区をあるくときには、いろいろなことを教えていただけそうです。これから何度も通うかもしれません(笑)
現在はこんな企画展も開催されています。
路面電車が走っていたころの新宿の写真が、たくさん展示されていました。
先日の新宿さんぽで訪れた四季の路を、都電が走っている写真もありました。いまでは道路も広く整備されていますが、当時は都電と車が窮屈に走っています。現在のような車社会で存続するのは難しかったことも容易に理解できました。
しかし、いまでもその面影の残る街角もたくさんあることも嬉しく、今の景色も後世の人々に写真で残せたら良いなと感じます。
おわりに
新宿御苑で春をみつけたnoteのつもりでしたが、最後はずいぶん脱線してしまいました(汗)
新宿御苑ではメジロに出会え、カメラに収めることができました。ところで、メジロって春によく見かけますが、夏とか秋はどこにいるのでしょうね。
玉川上水のことも知ることができました。木製の水道管が使われていたのは驚きでした。傷んでしまいそうな気がしますが、それが数百年たっても残っているものなんですね。
今回も良い街歩きができました。あちこちに春を感じられる日がもうすぐやってきます。身近な春の景色を探してみようと思います。