子どもを大人の枠にはめず、のびのび育てる
こんにちは。小沼陽子です。
『子どもを大人の枠にはめず、のびのび育てる』という意見にはおおよその人が賛同してくれるでしょう。
ですが最近気づいたのですが、その意味の理解の仕方は人それぞれ違うということ。
今日は私が思う『子どもを大人の枠にはめず、のびのび育てる』をきちんと言葉にしてみたいと思います。
○私の思う『のびのび』とは
そもそも子どもをのびのび育てる、とはどういう状態をいうのでしょうか?
私は子どもの頃、ちょっとでも怖そうだったり機嫌悪そうな顔をした大人がはじっこにいる場所では、側からは思いっきり活動しているように見えていても、心からのびのびとは遊べませんでした。
あるいは、行政や民間のきっちり管理された場所でも同じです。
そういう環境での遊びは、面白くないしつまらないのです。
それよりも遊び道具なんて何もなくていい、ただ原っぱだけ、ただコンクリートだけ、ただ水があるだけ、ただ砂があるだけ、それだけでよくて、その環境で友達と色々な遊びを考えて、時間を気にせずにいつまでも遊んでいられる状況が、本当に本当に幸せでした。
これが私のイメージする『のびのび』ですね。シンプルです。
○無意識に子どもをコントロールしたくない
こんな話をすると、『昔だからできたんだよ』と子ども達からおばさん扱いされてしまいそうですね。
しかし、子どもをのびのび育てるには、大人の変な管理下で子どもをコントロールするようなところではダメなんです。
子どもは敏感です。
自分をコントロールしようとする大人からは嫌な臭いを嗅ぎつけ、離れていきます。大人だって子どもに良かれと思って子どもが過ごしやすいであろう環境を提供しているのであって、悪気なんて1ミリもありません。
でも子どもには分かるのです。大人の無意識下の気持ちが。
そんな大人には私は何があってもなりたくない。
その強い思いが私の中にあります。
ちょっと話がずれますが、
『無意識に子どもをコントロールしたくない』というのは私の根底に流れている子育てに関する大きな価値観です。
大人でも子どもでも、人をコントロールするのではなく本音で正直にぶつかりたい。
私も誰にもコントロールされたくないし自分に正直に生きていきたいんです。
それと、大人も子どもに騙されてはだめです。
時に子どもは大人が準備万端に用意した環境で楽しそうに過ごします。
それを見て大人は安心します。
『本当のところ、子どもはどう思っているのか?』と大人は常に自問しなくてはなりません。
子どもにも自分に正直に生きてもらいたいものです。
一方、子どもがのびのび遊べるようするために、大人がきちんと管理しなくてはならない場合もあります。
もちろん、子どもに命の危険があってはなりません。
その考え方のバランスが『のびのび』の人それぞれの捉え方の違いなのかと思います。
白黒はっきりできる話ではないのです。グレーなんです。
○一番大切なこと
だから『子どもをのびのび育てる』とは、子どもがのびのび活動できる環境を、子どもにどう提供するかということなのです。
まずは私自身、ひいては大人自身がのびのび過ごせる環境が大事です。
なぜなら、私自身が厳しい管理下におかれている場所では、子どもを管理コントロールせずにのびのび遊ばせるなんてことはできるはずがありません。
つまり、子どもをのびのび育てるということは、結局は、私自身、大人自身がのびのび過ごすと言うことにつながるのですよね。