生態心理学的アプローチ③

今回はクラインフォーゲルバッハの運動学についてです。
この概念を勉強する事で動作分析や人としてどう動いていくか?どう誘導していくべきか大変勉強になりました。
新人の頃これを勉強して動きの捉え方の参考にしてもらえたらと思います。

今回は基礎であるパーキングファンクションと運動の広がりについて説明していきたいと思います。

人が空間で姿勢を保持するには重力の影響は絶対受けます。その影響を受けると各関節に影響が出てアライメントが変化します。
それらを統合して捉えているのがこの概念です。

背臥位でいうと頭部、上肢、体幹、骨盤、下肢はそれぞれ独立した重さを持っています。それらが支持基底面に接していれば余計な背部の筋緊張はなく楽な姿勢で寝れます。

寝るときに硬い枕で頸部が浮いてしまうと首が疲れますよね?

それは支点が頭部・肩甲帯となり頸部が浮いてしまい、伸筋が保持するために活動してしまうからです。

画像参照https://www.lifehacker.jp/amp/2014/08/140801book_to_read.html

大まかには5つの分節を観察し支持基底面に接しているか評価します。
坐位や立位では5つの分節がどう釣り合いを取っているか観察します。

評価は言葉では説明しにくいので、省きます。。。
すいません。可動性の評価など行い視診・触診とあっているかさらに評価していきます。

背臥位から坐位になるにあたって、運動の広がりという要素も重要です。
頭を持ち上げる場合、屈筋の活動が重要ですが頭を持ち上げる際に筋力だけではなく運動方向の先に重り(支持基底面に接しているか)があるかが重要です。

パーキングファンクション(支持面と接しているか)がとれていれば余計な背部の活動を抑えることができ、支点の移動も効率よく行うことができます。

頭をあげようと思っていても頸部が浮いていると

伸筋が動作前から活動しているため屈筋の活動が起こりにくくなってしまいます。脊柱も分節的には
支点も頭部からTh2-3などに移行してしまうため、脊柱は分節的には動かせずより大きな筋力が必要となります。

その状態でいくら屈筋群を鍛えても根本は解決しないと思います。

まとめると

①支持基底面に接しているか
②背部の緊張はどうなっているか
③起き上がりを例にすると支持面の変化を観察し分節的に関節が動いているか

冨田先生の文献 クラインフォーゲルバッハの運動学
https://www.jstage.jst.go.jp/article/rigaku/21/8/21_KJ00001306891/_pdf/-char/ja
詳しくは文献にも載っていますので是非みて頂けたらと思います。

ありがとうございました。

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