12月8日
有機農業の日。この日を知ったきっかけは、大学時代の恩師にあり、彼は有機農業推進法の成立に尽力した一人である。おじいちゃんほどの年齢の人だったのだが、わたしより熱量が断然高かった。全体的にエネルギッシュでありつつも、誰に対してもフラットで、人とかかわることを純粋に楽しんでいるような人だった。卒業してからも、彼の小麦畑を手伝いに行ったり、わたしが体調を崩したときには畑で採れた夏野菜をどっさり抱えて訪ねてくれたりもした。
あの好奇心に溢れた瞳は忘れられない。愛のある行動から人とも自然ともかかわる、それが本気で生きがいなんだというようなところには、こんな大人がいるんだなぁという、明るい未来が飛び込んできたような心地がした。
多様な生きものたちとつながり合うこと楽しみ、れを大事に育てていく。オーガニックとは、農業のことでも野菜のことでも、ナチュラルさでもない、彼の人柄であり生きかたのようなものだと思っている。
●きむしずか