食べるを読む:もの食う人びと
海外旅行は苦手だけれど旅行記は好きな片山です。辺見庸の「もの食う人びと」は、世界のいろんな場所に出向き、食べることを通して世界を見るという本。というと、バラエティ番組みたいですが、ただの旅行記ではないのは、出向いた先がバングラデシュの難民キャンプ、内戦中のユーゴスラビア、チェルノブイリ、ソマリア、択捉など、といったところからもわかると思います。
戦争など大きな事件の陰にいる人々を、大上段にではなく同じ目線で、食べるという行為を通して描く。この誰でも日々やっている行為を通すと