
ついに「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」を劇場で観た
当日のインスタ。
インスタのポストなのに文面が長い。
まあ文面にも書いたとおり、良かったです、すごく。
まさかアニメのタイトルまで回収するとは。
ちゃんと登場人物が全て「落とし前」をつけたというか"つけさせたな庵野とシンジくん"というか。
全登場人物の「ここにいる意味」をちゃんと見せてくれた。
新しい世界を切り開く槍を。その槍を載せ、世界の種子を運ぶ方舟を。
違う幸せの味を。「なぜ?」への答えを。
過去を引き摺り未来へ繋ぐ使命を。過去を知らずに未来を紡ぐ意志を。
大切なものの在り処を。そしてその守り方を。
オイディプス王さながら、父親を殺し、母親を手に入れる過程。有り体に言ってしまうと成長。親の庇護から飛び出し世界を自分のものにするまでの物語。誰かのためだった世界を自分のために取り戻すおとぎ話。
これだけ読むとテーマもありふれてるし、まあ普通と言うか。これアニメ版からずっと通底しているテーマだと思うんですけど、もっとグジュグジュした描かれ方してたわけですよね。意図的かそうでないかはわかりませんが、従来の少年の成長譚をできるだけわかりにくくしてたと言うか、周りの人間全員の気持ちまで全部描こうとしてたと言うか。まさに人類補完計画と言うか。だからそれを全部説明しきった(ここについては従来のエヴァファンからは賛否あると思いますけど)今作は腹落ちが半端ない。
正直途中までは「普通のエンタメ作品として昇華されてるなー、そういう意味では面白いけどなんか物足りないなー」って思ってたし、シンジ君にイライラしっぱなしだった(こちらの問いかけを無視されるのってなんであんなにイラつくんですかね、やっぱり存在を無視されてる感じがするんですかね)んですけど、第3村での「何でみんなこんなに優しいんだっ…!」辺りから「ああ、ちゃんと見えてるんだ」になり、そこから先は息子の成長を見守る親です、完全に(≠碇ゲンドウ)。アニメ放送から25年経ってるんで、自分の考え方も変わってきてると思うし、アニメ放送当時はシンジ君と同世代の悩めるモラトリアム期だったし、実際父親になって14歳(に今年なる)の息子を持っているからこその腹落ちなのかもしれないですけどね。でも25年かけて歩んできたシンジ君(とゲンドウ君)のたどり着いた世界が"これ"で本当に良かった。
水上悟志先生の傑作「惑星のさみだれ」と並ぶほどの満足行く完結でした、個人的に。
とにかくできればアニメ版から順を追って旧劇場版、新劇場版まで全部観てから臨んで欲しい。
結局感情が整理できないまま、語彙は足りないままでした。
テレビプロデューサーの佐久間宣行さんが「あちこちオードリー」の星野源回で「本当にすばらしいものは言葉にできない」って言ってましたけど、完全に同意で、本当に美味しいものを食べた時って「うまい…」しか出ないのと同じで、色々書こうと思ってたんですけど結局こんな感じになっちゃいました。笑
少しBGMについても書いとくと、アニメ版から始まってもう言うまでもないけど神曲だらけなわけです。
主題歌ってのはアニメありきなので当て書きが多いと思うんですけど、
問答無用のコイツから始まり、
にわかジャズファンを多数生み出した罪なEDテーマ
Fly me to the moonね、これは宇多田ヒカルが歌ってるバージョンかな?
何種類もあるよね、確か。
旧劇場版、"個人的には残酷な天使のテーゼより上"魂のルフラン、
主題歌とは違うけど、事実上の旧劇場版メインテーマ
Komm, susser Tod(Come, Sweet Death)、もうこれはぶっちぎりの絶望感。これがあったから今回も最後まで信用できなかったんだよ、人類補完計画。(ところでこの映像のコメント欄に青葉シゲルに触れてる人がいて大草原だった。そこは触れてやるなよw)
んで新劇場版ね。宇多田ヒカルね。
One Last Kiss。
タイトルからして意味深と言うか。旧劇場版のミサトさん思い出した同世代多いんでは。
でも、One Last Kissよりも、最後の最後で流れてきたこっち、
Beautiful Worldに痺れた。マジでビューティフル。It's only love. この感動はぜひ映像とセットで味わって欲しい。できれば映画館で。
あと本編と同様、最後にこれだけは言っておきたいのが、俺は完全にマリ派です。
もう見た目から声から(坂本真綾さん a.k.a 忍野忍)しゃべり方から最高じゃないですか?基本的にエヴァの登場人物は貧にゅ…ゲフンゲフン、慎ましやかな方が多い中、執拗に揺れる、揺らす、揺する、そして押しつける(羨ましい)。あざとさ100%なのも最高です。
新劇場版をイッキ観するためにAmazon Prime加入したんですが、これも8月からアマプラで公開と言うことで、解約できなくなってしまいそうです。