日本昔ばなし・動物のふしぎ発見:白鷺起源の温泉①
有名な温泉は動物が発見している⁈
学会の話は難しかったでしょうか?わかりやすく説明するのがこちらのブログです。
本日は先週末に開催された、東京・浅草の三社祭にも登場する、白い大きな縦長の鳥、白鷺が発見した温泉についてお話させていただきます。
日本は世界一温泉が多い火山国であることはご説明致しましたが、太古の時代から治療に使われている温泉の発見はどのような流れだったのでしょうか。
わかりやすい場所にあるとは思えません…。
温泉宿にもなっていないような秘湯をご存知の方もいるのではないかと思います。
そこで、有名な温泉で発祥が「動物」の温泉をご紹介したいと思います。
今後も気まぐれで増えていくかもしれません(ネタに困ったときや疲れた時!)。
身近な温泉が見つかるといいなと思います!
白い動物は薬師如来の化身
日本では古くから白い動物は薬師如来の化身と信じられていて、特に重宝されていました。
縁起の良い、ツル・シラサギ・コウノトリ・ヘビ…様々な動物がいますが、今回は「白鷺」の湯のお話です。
大きく立ち姿が美しいシラサギ
心打たれる白鷺がいます。
京都の鴨川にいる白鷺です。
最初は何かと思ったのですが、ペリカン科の白鷺と知ったのはしばらく後です。
浅瀬に立つ姿は水墨画のよう。
黒いくちばしに長い脚がなんともいえない上品さなのです。
やはり、祇園祭の舞の題材にもなっており、全国に広がった後は、江戸・東京の浅草「三社祭」でも名物になったようです。
白鷺の舞 奉演 浅草観光連盟 Asakusa sightseeing information.
http://e-asakusa.jp/event/5338
最近も実施されていますが、昭和43年に復興されたもので、しばらく、途絶えていたものを復活させたようです。面白いですよ。1)
白鷺の舞は慶安5年(1652年)の「浅草寺慶安縁起絵巻」の祭礼行列の中にある「鷺舞」の姿を浅草観光連盟が昭和43年に東京百年の記念行事として復興したものです。
鷺舞の神事は京都・八坂神社の祇園祭りが起源で千百年以上の昔から悪疫退散の為に奉納伝承され、非常に盛んであったと云われます。
間近で見すぎの写真です。
他にも、日本が誇る、ユネスコの世界遺産リストにも登録されている「姫路城」も「白鷺城(はくろじょう・しらさぎじょう)」と呼ばれていて、美しさの代名詞のようになっているシラサギさんなのでした。
姫路城 出典:Wikipedia
シラサギが見つけた温泉
ほとんど、同じような由来です…一つずつご説明しようかと思いましたが、またの機会に。
脚を痛めた白鷺が飛来し、水浴びをして治療していたところを覗いてみたら温かい水、温泉だった…。という流れです。
今では、全国各地の温泉の集客のための宣伝広告効果を狙った、作り話がほとんどではないかと考えられています。
白鷺(シラサギ)
湯田川温泉/ゆたがわ(山形)
和倉温泉(石川)
湯涌温泉/ゆわく(石川)
山中温泉(石川)
下呂温泉(岐阜)
椿温泉(和歌山)
湯郷温泉/ゆのごう(岡山)
湯来温泉/ゆき(広島)
鷺の湯温泉/さぎ(島根)
道後温泉(愛媛)
下田温泉(下田)
本日は、動物が発見した温泉:白鷺編をご紹介させていただきました。
これからも、温泉療法医としての目線で、健康づくりに役立つ様々な温泉医学情報をご紹介していきたいと思います。
セルフメディケーションの時代、ぜひ、日常にお役立ていただけましたら幸いです。
本日はご訪問・ご拝読頂き、誠にありがとうございました。
今後とも、よろしくお願い致します。
1)白鷺の舞 奉演 浅草観光連盟 Asakusa sightseeing information.
http://e-asakusa.jp/event/5338
2)秘湯マニアの温泉療法専門医が教える 心と体に効く温泉(2018)佐々木政一 p.189, p.195-199
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