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温泉レビュー記 第1泉【石川県】粟津温泉(10点)
我ながら何故この温泉を第1回に選んだのか、もう少し知名度のある良い所にできなかったのかと思ったが、本レビューの傾向を理解してもらうためにも最初は辛口評価(贄)に足る温泉街を選びたかったのでご容赦願いたい。(まぁ今更noteはじめても読む人おらんしってのもある。)
(知っても得しないが)石川県の加賀温泉郷は下記4つ温泉地の集合体を指す。
・片山津温泉(加賀市)
・山代温泉(加賀市)
・山中温泉(加賀市)
・粟津温泉(小松市)
だが、加賀温泉郷のホームページには粟津温泉は含まれており、粟津温泉のホームページには加賀温泉郷の記載はない。母と認めない子みたいな関係を想像した自分はドラマの見過ぎだろう。
粟津温泉のホームページから
http://www.awazuonsen.com/
予備知識としてグッドアワーズという洒落を含んだ粟津温泉の公式ホームページ(上記リンク)を見てみると、そこかしこに「1300年の歴史」を強調しているがこの際言っておこう。
温泉なんてどこも長い歴史がある。
にしてもホームページはツッコミどころ満載であった。以下は一例であるが興味のある人は一度見てみては如何だろうか。
・旅館紹介:花乃庄は閉業している(個人的にはデジタル掛け軸は一度拝んでみたかっただけに残念。)その他も首を捻りたくなるキャッチフレーズ。なお、どの旅館も大手旅行会社で手配できるし1人でも問題ない。
・イベント情報:イベントは有りません
・観光情報:恋人の聖地 のみ
恋人の聖地は申請すればOKみたいなモンドセレクション並の価値しか無い。
・お祭りカレンダー:殆どの開催地が粟津ではない。
「アクセス」も突っ込みたいが切りが無いので本題へ向かう。
粟津温泉に到着
到着してすぐ「あ、この温泉街ハズレや...」と勘付ける人は温泉中級者を名乗っていい。100回くらい温泉遠征を経験すれば着いた瞬間に嫌でも分かってしまうのだ。
一応、初心者でも分かるダメ温泉街の判別基準を述べておこう。欠点として(温泉街に着いてしまった後では)判別法を知ったところでどうにもならない、ということである。
パッと見でわかる良い温泉街の特徴
・建物:観光と関係ない施設(廃ビル)が無い。建物に統一感がある。
・地面:アスファルトがキレイ。歩行者用道路がある。
・温泉街の看板地図:キレイに保たれている。
という点を踏まえて温泉街に入って最初の道路。うーん。
合わせ技でこの看板地図を見た瞬間に「あぁ...」という気分にさせられる。
粟津温泉の切り抜き看板
謎に多い切り抜き看板。総湯前の"いどまじん"みたいなのはまだ許せるが、それ以外はデザインが古いし色褪せている。
そしてこれが粟津温泉で見つけた唯一の恋人の聖地要素、例によって切り抜き看板である。裏に汚れたトタンが放置されてるし日陰にこそっとあるのがもうね...。
粟津温泉の温泉街を一周
旅行サイトとかで絶対に表示されるのが下の有名な旅館「法師」まわりの風景。悪い言い方をすればココ以外にフォトジェニックなスポットはない。
※因みにこの法師、2020年に運営会社が破産している。
法師前の通りから
謎の広場を抜けて
民家とお店が混在した通りを抜ければ
粟津温泉の温泉街は終わる。
洒落たカフェやお土産屋は無く、地元民用の飲食店と雑貨屋しか見当たらなかった。
円形の建物に緑のカーテンが用いられていると甲子園球場に見えるのは私が阪神ファンだからだろうか。
粟津温泉 総湯
これが粟津温泉の総湯である。(総湯:温泉地の公衆浴場)
場所は法師の目と鼻の先、粟津温泉自体規模が小さいので迷うことはない。
休業日が「8」の付く日(8日、18日、28日)で土日祝日でも容赦なく休業するので注意。
施設の脇に謎の足つぼスペースが有るが私の足では刺さりそうな程痛かった、無理して歩いたら陥没骨折は免れなかっただろう。ご丁寧に「これで怪我しても責任は負いかねます。」という注意書きがある。
総湯の下駄箱、紅白で年号もあったりと面白い。
内観、新し目の内装だがゆっくりできそうなスペースはない。
男湯では何やら窃盗多発で更衣室に防犯カメラを稼働させているとのこと。初めての経験だが、私としてはどの温泉にも付けてほしいくらい。
風呂感想
泉質に特徴なし。
無味無色透明な源泉に塩素消毒を加えて塩素の香りをプラス。
浴槽は半径2m弱の円形浴槽が一つと規模が小さい。
ただし洗い場はたくさんある。
(流石に風呂内の写真はネットから拝借した)
5分ほどであがった。(私の温泉ポリシーのひとつに「入るに足らない温泉はさっさと出る」というのがある。)
粟津温泉 結びの足湯
足湯は粟津温泉の広場(恋人の聖地の切り抜き看板)の向かいにあり、湯温46℃という挑戦的な熱さと若干近代的で使いやすいデザインが好み。
観光客向けに「9時以降に騒いだら警察呼ぶ」という張り紙があったが、そのような攻撃的な掲示は好きじゃない。
そもそも夜9時にこの温泉街歩き回るのはジモッティーくらいではなかろうか。写真は土曜夜8時の温泉街の様子であるが何を糧に散策すれば良いのかわからない。
まぁ土曜日の昼でもすれ違う人が一人も居ないわ店は軒並みしまってるわでみんな観光地としての繁栄を諦めているのだろう・・・。
粟津温泉 法師
「世界ふしぎ発見!で紹介された」とか「歴史がある」とか「エノキアン協会」とか「有形文化財」とかそういうのがどうでもよくなるくらい酷かったが、note使って単体の宿泊施設をフルボッコするのは躊躇われるため割愛。(Google Mapのコメントには記載しているのでそちらを参照)
ってか旅館の中でこういうシャッター街で埃被ってそうな服売るのやめない?
温泉は粟津温泉源泉ということで全く期待していなかったが期待通りであった。内装、露天ともに特記できるデザインでもなし。
こちらが露天、塩素の香りが目立つ。
土日は日帰り温泉やっていないので観光してまでココに来る人は要注意。
粟津温泉 個人的な一枚
私以外全員ジモッティーで絵に書いたような地元密着型居酒屋。
粟津温泉 総括
温泉:5点(50点満点)
もともとの泉質に特徴がない、総湯も法師も塩素臭だけほのかに香る。日帰り温泉は選択肢(対応旅館)が少ない。
※この点数は「温泉設備がある」というだけで得られる最低点にすることにした
温泉以外:5点(50点満点)
シャッター街でもなく、廃ビルが目立つわけでもなく、清潔感はあるが、食べ歩きや目を引くお店があるわけではない。徒歩でも10分もあれば1周できてしまうほど規模は小さく、立ち止まるようなスポットはない。
筆者ひとこと:行く人がいたら引き止めるレベル
観光客向けとして機能していなく、地元民が日常を暮らすための商店街に過ぎない。旅行サイトでこの温泉街をお勧めしている記事を見る度に「エア旅行でテキトー書くなよ」と呆れてしまう。
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■2020年~に訪れた温泉(GoogleMap)
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