【新規アプリグロース】新米マーケターがto C向けPHR分野で50万DLまでに通った10のポイントと学び
こんにちは、ArteryexのCMO/パシャっとカルテ事業部長/新規事業開発リーダーの小野澤です。
今日は右も左もわからなかった新米マーケター(私)が50万DLを超えるPHRアプリまで成長させるまでに重要だった10個のポイントをご紹介。
ここまで様々な課題や壁にぶち当たることがありました。
最初は自社アプリを作ってこれから頑張っていくぞ!と意気込んでいたものの、やはり
マーケ施策って何したらいいんだ・・
どうやったら成長させられるのか
データが重要というけれど、分析ってどうやってやるの、、
KPI?KR!?ファネル?……
などなど、今となってはクリアなところが一切わからず死ぬほどもがいた記憶があります。
それでも少しずつ頑張って、チームのメンバーや優良な人材に囲まれながらここまでこれました。
これからまだまだ成長させていく段階のアプリですが、振り返るには良いタイミングかなと思っているので、新規事業を任されている人、マーケティングに携わりたい人などに向けてこれまでの経験を踏まえて何かアドバイスとなる記事になれば幸いです。
50万DL達成までの大きなマーケティングの動き【ポイント10個】と学び
さて、本日ご紹介する10個のポイントは以下の通り。それぞれ順番にお話ししていきます。ぜひこれからぶち当たる壁を乗り越えるヒントを得てください!
リリース前準備-コンテンツマーケティング
→初期のロイヤルユーザー獲得リリース後お金をかけずにやった施策-他サイトでの紹介依頼
→ROA最高のマーケティング施策初めてのGoogle広告投資(アプリキャンペーン)
→ユーザーの質の変化KPIツリーの作成
→どこからどれくらいの人が来ているのか?の可視化本格投資スタートGoogle AC/ Apple Search Ads
→PDCAの重要性ユーザーインサイト・データドリブンマーケティングへの移行(助っ人参入)
→マーケティングの本質の理解ボコボコにされながら毎週愚直に資料を作成し、課題・解決策を出しまくる
→環境を変える成長マルチチャネル戦略へのアップデート
→マーケティングの加速、効率化。マーケはシングルチャネルだけではだめ人材の獲得、マーケティングの組織化
→リソースが最重要。可能施策数の増加目標の絞り込み-ファネルを深く、単一に
→事業価値最大化、方針の共通認識
リリース前準備-コンテンツマーケティング
元々私が自分でブログを運営していて、コンテンツマーケティングに関する知識を持っていたということもありますがまずはリリース半年前くらいからオウンドメディアで健康に関する記事を書き始めました。
狙いとしては「この記事に来てくれた人にPHRアプリをインストールしてもらう」というシンプルなもの。
半年ほどかけて100記事ほど書き、無事リリース前に月間15万UU程度集まるオウンドメディアを構築できました。
もちろん健康に関する課題を抱えている人たちが記事に訪れてくれているので、アプリをインストールししっかり利用してくれました。
ドメイン引越しで失敗し今はパワーもないメディアになってしまいましたが、ここで獲得できたユーザー様は今やロイヤルユーザーの中心となっています。
リリース後お金をかけずにやった施策-他サイトでの紹介依頼
当時我々はベンチャー企業。
もちろん広告かけてユーザー数を増やすなんて戦略は取れません。
そこでやったのは、アプリ紹介サイトなどにひたすら紹介文を書いてもらうように依頼すること。
やはりアプリを求めている人が集まるところなので「お?なんだこのアプリ?」と興味本位でご利用いただける方の獲得を狙いました。
もちろんお金をかけてないので、とても効率の良い初期ブーストになったと思います。
初めてのGoogle広告投資(アプリキャンペーン)
リリース後しばらく経ち、初めて広告投資した時のことは今でも鮮明も覚えています。
今の投資金額からすると微々たるものですが、当時の自分からしたら会社のお金がどんどんかかるし3時間ごとにアドミンを確認してましたね。
さて、初めてやった広告はGoogle AC。iOS/Androidの両OSにデザイナーなど使わず自作した様々なサイズのバナーを入稿しました。
目標はインストールに起き(当時は奥のファネルに設定できるなんで知りませんでした笑)、2週間ほど運用しましたね。
ここでお金をかけるとユーザーが集まる、しかし今まで獲得できたユーザーより使ってくれないということを体感しました。
それらを踏まえ、コンテンツマーケティングなどを通じ確度の高いユーザーを獲得することの重要性を痛感。
KPIツリーの作成
広告運用を行うと今までよりもいろんなところからユーザーさんが集まってくれるので、どこから誰がどれくらい来ているのか?
がめっきり追えなくなりました。
そこで初めてのKPIツリーを作りました。
このKPIツリーによってどこから人が来ているのかを可視化でき、効率の良い場所や獲得効率を見定めて施策をアップデートできるように。
*エクセルなんてロクに使えない私が必死に作ったKPIツリー、今考えるとこんなことしか考えてないのかとなりますが意外と必要な情報は盛り込まれていますね。
当時の自分ではたくさんの数値を追えず、本当に大事な数値はなんなのかを自然に考えられていたのかもしれません。
本格投資スタートGoogle AC/ Apple Search Ads
そんなこんなしている間にエーザイの子会社となります。
ここまで頑張って成長させたPHRアプリの将来性、うちの開発力などを考慮していただきました。
そしてここからは広告費用をかけて本格的なデジタルマーケティングを加速させていくことになります。
しかし、広告運用も一度出稿して終わりではなく、ユーザーの反応などを踏まえCR/コピーなど様々な改善が必要となります。
狙いを定めて、やってみて、結果を踏まえて、新しいことにTRY。この基本的なサイクルが身につきました。
ユーザーインサイト・データドリブンマーケティングへの移行(助っ人参入)
さて、PDCAを回して頑張っていたが、やはり途中で行き詰まります。それはこれより加速させていくための「戦略」や「ユーザー理解」が欠けていたことが原因。
そんな時にスーパー助っ人(親会社から来た)に協力してもらいながらユーザー分析をして
今我々のプロダクトに来ている人はどんな価値を感じているのだろうか
それらを踏まえて今後どうやって成長させていくか
を1から作りなおします。その後ユーザーヒアリングや定量調査、DBにあるデータの分析などから新たな施策・筋の良い取り組みを行えるようになってきました。
データ分析は今後も強化していきたいですね。
ボコボコにされながら毎週愚直に資料を作成し、課題・解決策を出しまくる
助っ人が来てからなんとなくマーケティングについても理解してきましたが、苦戦したのが
「なぜこの数値なのか」
「課題に対して何を行うのか」
「今後どうしていくのか」
など、バリバリのコンサルからのビジネスにまつわる論点に対する回答・説明責任を果たすこと。
今まで頑張ってきましたが、正直ビジネスを作るという経験をしてこなかった私からするとどう考えていいかちんぷんかんぷん。
毎週資料を作って毎週説明するけど、うまく伝わらない。そんなことを何年も続けてくたばりそうでしたが、ある時を境に少しずつ伝わるようになります。
多分ここはロジックじゃない、今までの蓄積と経験とひたむきな自分が成長したポイントなのでしょう。僕は遅咲きタイプということもありそうですが、辛い時期を乗り越えて少しは成長できたみたいです。
マルチチャネル戦略へのアップデート
さて、苦しい時期が続きます。
市場競争が激化したのと、プロダクトのバグが重なり広告のCPAが一気に悪く何をしても改善しない時期。
当時デジタルの最適化につとめていた私には手の打ち用がない状況でした。
そこで取り組んだのがオフライン施策など、今までに取り組めていなかった施策。
当初は各媒体のCPAを追うのですが、当然チラシなどを配る施策はCPAが高くなります。
が、最終的にいくらかけて何人獲得できたのか?という大きな視点に戻ると効率が高くなるようになってきました。
これはフリークエンシーが増えたことによって、アプリ利用意向を高めた状態のユーザーをデジタルマーケティングでしっかりと獲得するという状況が作れた結果だと思ってます。
今後も様々な施策を打っていきたいですね。
人材の獲得、マーケティングの組織化
ここでの学び:リソースが最重要。可能施策数の増加
ここまで良いストーリーで来てましたが、限界がきます。そう、リソース不足。
でも人材を獲得するのも大変なんですよね。ここに時間もかけられないし、、という状況でもなんとか頑張り少しずつチーム体制を大きくします。
結果今では少しずつ体制もでき、プレイヤーも増えてきました。
となると今後は属人科しないよう
日々の業務
データ分析
仕事の依頼方法
企画書の作成
CR立案の考え方
など、全てを仕組み化することに注力しました。(今も頑張ってます。)
人が増えるのは良いことですが、ここで仕組み化をしていなければきっと何も変わってなかったでしょう。
目標の絞り込み-ファネルを深く、単一に
当時いろんな指標を追ってました。CPI,CPA,アプリ内他アクイジョン率,転換率,チャーン,,,
おかげで指標を追うだけでも工数がかかってしまっていた状況。
かつ、これはCPIを下げるために、これは売上のために・・・などいろんな目的の施策が動くようになります。
この状況って、一見いろんな施策をやってるように見えて、みんなが同じ方向向いてないのでしっくりこない感が強いんですよね。
そこで我々マーケ組織が事業目線で本当に達成したいものは何か?に注力した目標に絞ることにしました。
結果、施策もシャープに本質的なものに絞って取り組めるようになりチームとしても一体感が出てきました。
ブレも少ないですしね。
もちろんいろんな人に説明するの大変でしたよ。。。笑
まとめ
こうやって振り返ってみると、やはり初期はがむしゃらに、お金をかけずにアプリを成長させることに専念したのが1つ大きなポイントでしたね。
あとは適材適所で人材に恵まれ、うまく揉まれながらアップデートできたのも重要なことでした。
これから新規でアプリをグロースさせていかないといけない全てのマーケターにとって何かヒントになれば幸いです。
10個とあえて絞って記事を書いてみましたが、正直もっと書きたくてうずうずしてます。
ちなみに新規事業を立ち上げてグロースさせた経験を元に、今では様々な企業様の新規事業開発・グロースまでの伴走サポート事業のPMも担ってます。
まずはお気軽にご相談ください!