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「金曜日の煮凝り」開発秘話-最終章

前回の記事では、煮凝りの方向性を決めてから開発に着手する中での障壁などを中心にまとめました。今回の最終章では、販促まわりのことや販売後のことを記事にしています。

販売前の最後の大仕事「販促」
「温度帯」「容器」「味付け」を何とか乗り越え、商品がついに完成しました。それはそれは寒い12月のクリスマス前のことでした。続いて
我々が着手したのが、販促企画です。「商品ネーミング」「パッケージデザイン」「販促ツールの作成」など、商品がより売れるための外回りを整備しなければなりません。

「金曜日の煮凝り」の名前の由来

地味に本記事でやっと触れますが、金曜日の煮凝りの販売ターゲットは、「首都圏在住の月曜から金曜までみっちり忙しく働き、健康志向と食の感度が高い30代女性」です。このターゲットの方々にバッチリ刺さる商品名を考案しなくてはなりません。ネーミング案として、「ふくまる」「海鮮プリン」「ギョーシュク(魚食と凝縮をかけてる?w)」「潮のババロア」「ひと匙の潮音(しおね)」「肴ジュレ」などがあったのを覚えています。今思うと結構意味不明ですね。。ネーミングが決まらず途方に暮れていると、新譜のサビの歌詞がなかなか決まらない四畳半バンドの気持ちが分かるような気がしてきました。
帰宅して何かいいネーミング案がないかと妻に相談。すると、5秒後に「ふってきた!」と興奮する妻。妻「言います、発表します」、私「おねがいします、言っちゃってください!」、妻「金曜日の煮凝り!」、私「うぉー!」みたいな感じでしたかね。仕事終わりの金曜日の疲れた夜に自分へのご褒美に召し上がっていただきたい、そんな想いが込められています。

そんなこんなで、まるで空から歌詞が降ってきたロックバンドのような妻のひらめきによって、2023ふくしまベストデザインコンペティションにて、176の応募の中から「キャッチコピー・ネーミング部門ゴールド」を受賞して県知事から表彰いただいたのは笑い話です。

前列左から3番目が女優・真鍋かおりさん、その右がおのざき4代目、その右隣りが内堀知事

パッケージデザインのコンセプト

なんだか、魚屋の商品って磯丸水産!って感じのデザインがなぜか多いですよね。金曜日の煮凝りのターゲットを考えれば、洗練させたデザインの方が手に取っていただける確率が増えると考えました。そこで我々がデザインを依頼したのが、CHIYOKOS BY HEY DESIGN STUDIOの岩谷氏です。オンラインや対面で打ち合わせを重ねながら我々の想いを丁寧にデザインに落とし込んでいただけました。デザインでは、ふくしまが誇る常磐ものをぎゅっとそのままカップに閉じ込めたことを表現するかのように”漁網”をあしらいました。

金曜日の煮凝りのロゴ。漁網をイメージしたデザインがポイント。

プロモーション

日本国内の煮凝りの認知度は50%ほど。そもそも認知度が低いので、地道な営業活動が必要になることは覚悟していました。そこで、以下のプロモーションツールを用意しました。

①エモーショナル動画
煮凝りがどんな食べ物であり、どういうテクスチャなのかが分かるよう、”しずる感”を大事にしながら動画を作成しました。30代女性に刺さるよう、まるで無地良品のような音楽を採用しているのもポイント。

②シードルとのペアリング訴求
煮凝りを手に取っていただくために、シードルとのペアリングを新提案。我々が実施した市場調査から、煮凝りに合わせたいお酒1位が日本酒であることが分かっていました。しかし、ここで安易に日本酒とのペアリングを訴求するのはつまらないなと思ってしまいましたし(完全に私情ですw)、実際にはシードルに合わせると最高に美味しいんです。シンプルに美味しいペアリングを専門店としてお客様に提案したいし、30代女性はシードル好きそう、ということでシードルにしました(笑)シードルは、岩手県まで行って探してきました。詳しくは以下の記事をご覧ください。(※泡せるシードルは全200本すべて販売し、現在は終売です)

③ノベルティプレゼント
王道ではありますが、販売促進のためにオリジナルノベルティも用意しました。発売当初は、ご購入特典として無料でお客様にプレゼントしていました。まだノベルティの在庫がしっかりあるので、何かのタイミングでまたノベルティプレゼント企画を実施しようと思います。

金曜日の煮凝りのノベルティ・オリジナルカトラリーセット

④福島県No.1シェフとのコラボ動画
こちらは大変光栄な萩シェフとの対談動画。金曜日の煮凝りを萩シェフに試食いただきコメントまでいただいています。萩シェフといえば、福島県が誇る超名店「Hagi」のオーナーシェフ。動画内では、即興で金曜日の煮凝りのアレンジレシピも披露いただいています。

販売しながら改良を重ねる”リニューアル戦略”

上記のプロモーションを中心に、それはそれは泥臭いPR活動を続けること1年。おかげさまで金曜日の煮凝りは累計2000箱以上を販売することができました。商品開発は作って終わりではありません。販売しながらお客様の反応を確かめて改良を重ねていくことが大切です。「お客様の声から○○を改善しました!」と発信することで何度もお客様の目を引くことができるんです。実際に金曜日の煮凝りを販売する中でお客様からたくさんのお声を頂戴し、塩分を20%カットしたり、産地表示(国内産としていたのを福島県産とした)を変えたり、中身が見えるパッケージに変えたりと、たくさんの改良を重ねてきました。

左が初期のパッケージ。販売開始から1年後に中身が見えるデザインに刷新。

「金曜日の煮凝り」が買える場所

・おのざき鮮場やっちゃば平店
・おのざきラトブ店
おのざきオンラインストア
道の駅よつくら
福島県観光物産館
日本橋ふくしま館MIDETTE

※念のため商品の有無は来店前に店舗に確認していただければ確実かと思います。

以上、3回にわたって「金曜日の煮凝り」の開発秘話を記事にしました。少しでも裏側のストーリーが伝われば嬉しいです。また、積極的に情報発信をしていますので、↓のSNSなどもフォローいただけると嬉しいです!


▼おのざきオンラインストア(金曜日の煮凝り)

▼おのざきオンラインストア
https://www.onozaki100years.com/

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