2024年9月15日
オノちゃんはクソ野郎なので普通になれなかった。
聡く在るとか
状況で巧く立ち回るとか
コスパとか、損切りとか
リスクヘッジとか云々アブラカタブラ…
そんなものは全然どうでもいい。
と思って生きてきた。
そんな能力も無かったから。
オノちゃんは老害になりたい。
膨れ上がった下腹と下卑た笑みを顔に浮かべて
職場の義務飲み会なのにも関わらず
具にもつかない話を殊更に捲し立て
過去の武勇伝ばかりを得意げに喚き散らし
酒もアホみたいに呑んで煙草を吹かし千鳥足
まるで獣のようなスタイルで
若者からはゴミを見るような視線を頂戴しつつ
軽蔑された挙句、駆逐されたい。
だけど最近、気が付いた。
人間が現在までに培ってきた生物の進化サイクル
その発展の仕組みに逆らう老して害する大人が
社会において存在を辛うじて許されているのは
普通を生きてきた場合のみの特権だという事に。
つまりご褒美。
たとえ人間性が終わっていても
普通にさえ生きてたら老害になれたのに
クソ野郎すぎて普通にもなれなかったから
底辺の受け皿から溢れてしまった。
畜生。
フラッシュバック現象。
何だかとても悲しい。
お願いだ誰か、と手を伸ばしてみても
組み合ってすら貰えない侘びしさよ。
お願いだ、どうか
誰か俺を殺してくれ。
夕暮れ時、駅前の雑踏の中で
幽霊の様に通り過ぎていく人達を眺めて思う。
アチラからしたらきっと
コチラが透明人間なんだろうと。
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