木曽駒ケ岳登山~2024ver~③
遂に今回の登山最大の目的、10年前の宿題の回収の時間となった。そして、これは本当に偶然なのだが、自分が登山に行った10/13-14と言うのは紫金山・アトラス彗星が地球に最も接近した日である。なお、当初この彗星は周期8万年と言われていたが、どうやら2度と太陽系に戻る事は無いというのが最近の意見らしい。
どうやって計算したのか詳細は忘れてしまったが、日の入りしてから周囲が暗くなるまでの時間、日の入りと日の出の間の時間、出現角度と地球の自転から撮影リミットの時間は18時30分までと計算し、コンパスを使って方角と金星を見つけ出し、その方角にカメラを向けてスタンバイを行いひたすら待っていた。(その待ち時間の間に雷鳥が現れたので撮影をしたのが前回の写真である)
この時、山頂には自分とたまたま夜景を撮影しに来た登山者がもう一人いて、お互いに寒い寒いと言いながら気を紛らわしながら撮影をしていた。お隣の人は財布を忘れてしまい、立山連峰に行く所を木曽駒ケ岳に変更したとの事だった。中々バイタリティがある面白い人だなと思いながら再度金星を見たのだが、どうにもそれらしき物が見つからない。ひょっとすると自分が見てる方向よりもう少しずらす必要があるのか?と思い周囲をゆっくりと見渡した所、遂に発見した。発見した際は山頂で思わず「いた!!」と大声を出してしまった。
この時の時間は18:02。当初想定していた時間通りであり、恐らくシャッターチャンスは30分位と言うのも間違いではないだろうと思い、とにかくひたすらに撮りまくっていた。バッテリーが一気に減っていくがお構いなし。この瞬間は絶対に外せないと思い兎にも角にもひたすらに撮影をしていた。
お隣さんはどうかなと思いそちらに目をやると、どうやら三脚は無く、レンズもズームレンズしかない為、撮れないようだった。自分だけ撮れてこの人のカメラにデータが無いのはあんまりだなと思い、SDカードを借りて自分のカメラに挿し、10枚ほど撮影をしてリクエストを聞きながら撮影をした後にSDカードを返却した。その人とは彗星が撮影できなくなるギリギリまで撮影した写真を見せながら山頂で一緒に大はしゃぎしていたが、いよいよ彗星が見えなくなると寒さが限界だったらしく、下山していった。
時間は18:40。想定時間よりも少し長く撮影できた事に感謝の言葉を空に述べた後に宿題の回収を行ったのだが、その話は次回に行いたい。