木曽駒ケ岳登山~2024ver~④
アトラス彗星の撮影が終わり、いよいよ10年前の宿題を片付ける時が来たのだが、山頂は物凄く寒く、19時前でザックに氷が張り、自分が持ってる防寒具での対応がかなり厳しい状況となっていた。登山前にまぁ、これくらいで大丈夫だろうと思って用意した防寒具は標高2000mの秋なら対応は可能だったのだが、ここは標高3000m近いので対応が相当厳しかったんである。
とはいえ、嘆いていても始まらない。寒いならば動いて温めるだけ。温かいお茶が500mLあるからこれで1時間くらいは動けるはずと思い、温かいお茶を半分体に入れて撮影を開始した。
のっけからこれである。10年と言う歳月におけるカメラの進化に驚いたのもそうだが、月明かりが山頂神社を照らし、なんとも言えない幻想的な姿を自分に見せてくれた。それだけでも寒さに耐えたかいがあるという物である。
続いて、山頂祠の写真である。あと1時間ほど時間が後ろにずれていたら天の川が祠から立ち上るような図が撮れたのかも知らないが、これはこれで中々な写真だと思う。欲を言えば月が自分の後ろにいれば祠を月が照らしたのだが、それは贅沢と言うものだし、それはまた次回のお楽しみにとっておきたいと思う。
月明かりがあると星が撮れないからと言う事で月明かりを嫌う人がいるかもしれないが、自分は逆である。月明かりで建造物が照らされ、星も暗い星は映らなくて明るい星だけが残るので夜空があまりうるさい感じにならずにメリハリの効いた写真が写す事が出来ると思う。街の灯り、星の明かり、月の明かりのバランスが非常に良いと思う。
街の灯りもこのように写せるし、地面との明かりの対比が出来るのでこれも良いのではと思う。月明かりをうまく使えば妖艶な写真と言うのも撮影可能となる。そして、実際に撮影していて改めて思ったのだが、カメラとレンズの進化と言うのはすごいなと言う事である。ここまで綺麗に写せるなんて思ってなかったし、ボーナスでレンズを買ったはいいけど少々やりすぎてしまったかと言った不安が一気に吹っ飛んで買って本当に良かったと心から思えた。
しかし、遂に自分も寒さの限界がやってきてテント場へと戻っていった。テントに潜って直ぐに寝袋にくるまったのであるが、その後の事についてはまた次の機会に話したい。