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公開処刑から20年、Dragon Ashはニセモノだったのか?

東京生まれHIPHOP育ち 悪そうな奴は大体友達

日本で一番有名なこのパンチラインは、Dragon Ash『Greatful Days』におけるZeebraのラップだ。

ZeebraをリスペクトしたDragon Ashのkjこと降谷建志は、間違いなく当時の日本のHIPHOPシーンをメジャーに押し上げた。

しかし2002年、キングギドラが発表した楽曲『公開処刑』の中で、Zeebraは降谷建志に対して「パクリ」「金魚のフン」「フェイク野郎」と痛烈なdisを送った。これは「ビーフ」と呼ばれるHIPHOPの文化であり、disに対するアンサーを返すことで成立するというものである。

星の数ほど居るワックMC これ聴いてビビッて泣くMC

まあせいぜいスキル磨きなめいめい 覚悟決めんのはオメェダケージェイ

他の奴ら? 用はねぇ バンド、取り巻き? 用はねぇ
クセェ金魚のふん? 用はねぇ おめえのグレートフルデイズも今日まで

この先は通さねぇぜフェイク野郎 この俺が自ら手ぇ下そう

この前のアワードの会場じゃ 生じゃねえしどうしょうもないもんな

俺が来んの知ってて来やがって スレ違えばペコペコしやがって

こっちゃシカトだ てめえのふぬけ面 マジどしたらそんなんで 許せるか

声パクリ そしてフローパクリ ステージでの振る舞いも超パクリ

マジ神経疑うぜ まるでモノマネ歌合戦 親子で出にゃつまらんぜ

じゃなきゃ俺のファンクラブ でも作りゃちったぁチャンスやる

U LUV HIP HOP? だが HIP HOP DON'T LUV U
ヒッぱたかれて速攻FUCK U

キングギドラ/公開処刑

降谷建志はアンサーを返さなかった。
尊敬する先輩からのdisに素直に謝罪の姿勢を示した。当時の日本では、まだビーフがエンターテイメントとして成り立たなかったのだ。今でこそフリースタイルのラップバトルも認知されてはいるが、当時のDragon AshとZeebraの認知度のバランスを考えれば、世間の印象としては

金魚のフンはオメーだZeebra

だったのである。

あの時、あのタイミングでのZeebraのビーフは正しかったのだろうか?あれがなかったとしたら、日本の音楽シーンはどうなっていただろう?

降谷建志の才能は当時も今でも、疑いようもなくホンモノだった。いまだ2人の共演がないということは、完全な和解には至っていないのだろう。

わたしたちはただ、20年経ってまた『Greatful Days』が聴きたいだけだ。


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