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【偏愛】イシイのチキンハンバーグ

僕はイシイのチキンハンバーグが好きです。チキンも好きでハンバーグも好きで、他のメーカーのレトルトハンバーグも好きだけれど、イシイのチキンハンバーグがダントツで好きだ。今年で発売から50周年。子供の頃から慣れ親しんだ味。僕のソウルフードと云っても過言ではない。

石井食品のページにイシイのチキンハンバーグの50年の変遷などが、さすがに詳しく載っている。なかなか読み応えがあるので是非ご覧になってください。

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お行儀の悪い話で恐縮だけれど、イシイのチキンハンバーグを食べ終えたお皿に残ったソースを必ず嘗めた。キレイに残さず嘗めた。ハンバーグももちろんだけれどもソースの味がたまらなく好きだった。この最期にお皿を嘗める儀式が僕にとっての欠かせない楽しみだった。それは僕が10代後半になっても、20代になっても続いた。昔飼っていた猫が食事を終えたお皿をキレイに嘗めるのを見ていたら、何となく心が通じ合うような気がした。美味しいモノは嘗めちゃうよね。それが真理だよね。

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僕らはインスタントやレトルトの食品の進歩と共に育った。このイシイのチキンハンバーグのように、消費者のことを考えながら、より良い製品作りに務めてきた食べ物もあるけれど、もっと強烈にケミカルに僕らにアプローチしてきた食品もいっぱいあった。今やかなり淘汰されたのだとは思うが、駄菓子やスナック菓子にその味わいの名残を感じることがある。大変にお世話になったのだけれど、今はやはりシンプルで自然な味わいの方に圧倒的に心が向く。

そんな中で価格の手頃さも維持しながら、時代に沿ってロングセラーになったイシイのチキンハンバーグはとても偉いと思う。万雷の拍手を。

さてイシイのチキンハンバーグを食べ終えた後のお皿を嘗めるのはお行儀が悪いので、嘗めないようにするにはどうしたら良いか。最初からご飯に載せてしまえばよろしい。それに気が付くのに何十年もかかった。

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イシイのチキンハンバーグ丼である。ウマウマウー。でもこれだけだとどうも殺風景な印象も拭えない。よくあるのが目玉焼きを載せるアレンジ。これがどうも僕にとってはまだハードルが高い。長年玉子嫌いで通してきたので(特に白身と黄身が分離しているのが苦手だった。オムレツやスクランブルエッグは大丈夫と云う厄介さ)、僕はまだ玉子初心者なのである。ならば別のことを考える。冷蔵庫の野菜室にあるものをちょっと炒めるなりして添えることにした。

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イシイのチキンハンバーグ丼デラックスである。生マッシュルームとピーマンのバターソテーを添えただけ。でも本当にデラックスになった。食べてみたら本当に美味しくて感動した。ウマウマウー。これからはこうしよう。でもきっといつかまたイシイのチキンハンバーグをお皿に盛って残ったソースを嘗める儀式を復活させたい。もう一つ冷蔵庫にあるから明日やろうかな。明日の楽しみが増えた。ぺろぺろ。

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小野瀬雅生
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