ビンボー起業11 約6ヶ月の起業準備でやったこと
前回は↓
いろんなすったもんだがあった日々ですが、毎日少しずつは準備をしていた。
ただ、当時はまだ派遣の仕事とアルバイトを掛け持ちしていたので
実質起業準備に割ける時間は、1日のうち、子供が寝静まった夜のみ。
となると、やはり睡眠不足は続くわけで。
しかし、変なアドレナリンが大放出されていたのか全く疲れたとかは感じなかったなぁと思う。
でも、こんな風に突っ走っている母親のこと、息子はどんな風に感じていたのだろう。
もっと、一緒の時間を大切に過ごしたかったな。
という今ならではの後悔もあるのは事実。
ある日、夜中にいつものように作業をしていたら、後ろで微かな気配が。
振返ると、とっくの昔に夫と寝たはずの長男が絵本を抱えて立っていた。
きっと、絵本を読んでもらいたかったけれど、私に声をかけずらかったのだろう。
いつから立っていたのだろう。
目に涙を浮かべて、ギュッと両手で絵本を抱えて、一人たたずんでいた。
私は、言葉を失った。
情けないのと、申し訳ないのと、母親として恥ずかしいのと。
自分の事を思いっきり、ぶん殴ってやりたかった。
仕事で何かうまくいかないとき、落ち込んだとき、もうダメだと思うとき。
私は、あの時の息子のことを思い浮かべる。
幼い我が子に、あんな思いをさせてまで突き進んできた道だ。
そう簡単に諦めてたまるか、と。
ビンボー主婦が約半年間の起業準備でやったこと
生きるのすらボーダーラインギリギリ(というかライン下いっちゃってる)生活レベルでの起業なので、資金はもちろんない!
じゃあ、どうするか!
約半年の間に貯めたお金が、12万円。笑
ぜんっぜん足りないじゃーん!!
オマエ、よくそれで起業するモチベーション保てたな?!っていうレベル。笑
その頃の私では、融資を受けるなんてことは微塵も思い浮かばなかったし、思い浮かんでても無理だったろうと思う。
思い切って、実家の両親に相談してみる。
お金…貸してくれないですか…と。
もちろん、最初は
「は?起業?そんなバカ言ってないで働き出ればいいでしょー!」と怒られて終わる。
しかし、後日お母さんがこっそりお金を貸してくれた。
50万円位だったと思う。大金だ。
涙が出た。
私が貯めた分と合わせて62万円の内訳
①商品の仕入れ関係 40万くらい
②HP、名刺、チラシなど 7万くらい(自作なので格安)
③お店の内装費5万くらい(照明、絨毯、鏡など)
④残金10万くらいは運転資金に
①商品の仕入れについて
アパレル未経験なので、まずは世の中のお店屋さんがどんなルートで洋服を仕入れているのかを調べたら、
どうやら、メーカーやブランドから卸価格で買うらしい。
で、どうやって??
分からなかったので、卸のメーカーさんに問い合わせてみるも、玉砕。
そりゃ、商売もしてない謎の素人に教えるわけがない。
展示会へ行けば売ってもらえるのかも。
で、いつどこでやってんの?
調べるけど、全く分からない。調べ方も分からない。
まわりくどいことが面倒くさくなってきたので、
片っ端から目についた、メーカーさんやブランドさんにメールを送りまくった。
「御社から仕入れさせてください。私はレンタルドレスを始めようと思っている人間です。ぜひアポ取らせて下さい」的な。(こんなカタコトの日本語じゃないけどw)
そうしたら、運良く2社くらいからお返事を頂いた。
そのうちの一つは、今は日本から撤退してしまったけれど、私の大好きなブランドだったBetsey Johnson!
お返事頂いた時は、びっくりしたけど、嬉しかったなぁ。
代官山のオシャレなオフィスに行って、お話しさせてもらった事は忘れない。
②HP、名刺、チラシなどの販促物について
自分でWEBデザインを学んでいたこともあり、HPはカラーミーショップというカート機能付のサイトを契約して、自分でカスタマイズした。
アメブロ、FB、Twitter、Instagram(当時はまだ写真加工アプリとして使っていた)も始めた。
名刺とチラシも、全て自分でAI(illustrator)とPS(photoshop)を使って作成、印刷のみネットで注文した。
もともと、PC(懐かしいPower Mac)とAI、PSは持っていた。(職業訓練でも使っていたし)
こう考えると、職業訓練で、医療事務とかのコースではなくWEBデザインコースを選択していて、本当に良かったと思う。
じゃなかったら、こういう販促物は本当にお金がかかるので、とてもじゃないけど、準備できなかった。
③お店の内装について
お店は、自宅の1室から始めたので、初期の家賃はゼロ。
ただ、ただのお部屋じゃドレス屋さんぽくないので、照明や家具を揃えてサロンのようにしたかった。
照明、絨毯、鏡を買った。
突っ張り棒で押し入れにドレスをぶら下げて←笑
クローゼットのようにした。
商品の陳列棚は、夫と手作りした。
その棚は、現在は我が家の絵本棚と化しているw
総工費、5万円だった。(激安)
④残り10万くらいは運転資金に
運転資金などと言っても、お店をオープンしたばかりでは、お客さんも少なかったので当面の生活費の足しにさせて貰った気がする。
家族の成長とともにビジネスも育てていく
とまぁ、こんな具合で、主婦の起業は物凄くスモールビジネスで始まった。
最初は都会のキラキラした他店を見ては、
「ダメだ。こんな品数じゃ太刀打ちできない…」とか
「もっとたくさんの時間を仕事に使いたい」とか
そりゃもう、無いものばかりを羨んで、落ち込んだり葛藤する日々だった。
でも、しょうがないじゃん。
今、私の精一杯がこれなんだから。
無い物ねだりしててもしょうがない。
だから、田舎の子持ち主婦ができる精一杯をしようと。
今は小さい小さいビジネスだけど、家族の成長とともにビジネスも少しずつ育てていこう。
そんな風に考えてやってきた。
次回からはいよいよお店オープンからの、いろいろへ。
まだまだ、すったもんだは続きます。(あぁ、長い、すみません)