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【人事/ワーママ視点で考える】ワーママ転職の難しさと成功のポイント

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この記事はHR×Woman×Lifestyleをテーマにしたコミュニティ、HRWomanのリレー記事です。
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こんにちは!
某グローバル企業でHRBPをしています、おのなほです。

社会人5年目で、転職歴2回。最初の転職をした翌年に第一子を出産、その翌年4月に仕事復帰し、同年の9月に2回目の転職。

いろんな意味で忙しい社会人生活を送ってきました。

特に、子育てと仕事の両立もままならない時期にした2回目の転職活動はとっても大変でしたし、「自分よくやったな〜」という感じです。

一方で、育休中や復帰のタイミングというのは、自分の人生や今後のキャリアを再考する時期にもなりやすいので、転職を考えること自体はあるあるなのではと思います。

今回は、育休復帰から半年/0歳児の子育てをしながら転職した経験をもとに、ワーママの転職活動のリアルと成功のポイントを書いてみようと思います。

ワーママの転職はなぜ難しいのか?人事目線でのリアル

そもそも、普通の転職とワーママの転職では何がそんなに違うのでしょうか?

採用担当の人事目線で、ワーママの方がエントリーされた時のことを考えてみると…

・産休/育休をとっていた
→仕事の経験年数が相対的に短いため、スキルが低く、即戦力にならないのでは?
→(復帰してから間もない場合、)仕事の感覚が戻ってないのでは?

・子どもがまだ小さい
→働く時間の制限や子どもの体調による急な休みが発生し、既存メンバーに負担がかかるのでは?
→キャリア志向ではなく、事業へのコミットメント/貢献度が高くないのでは?

・子どもが一人
→転職早々、また産休に入るのでは?

などなど、いろんな事を考えます。

もうこれは無意識的で、今の時代ワーママで活躍されている方はたくさんいらっしゃるし、子どもがいながら働くことがマイナスになることなんてないことは重々承知していても、上記のような懸念は一瞬頭をよぎります。

どんな転職者も、新たな環境で能力を発揮して活躍できるかは実際に働いてみないと分かりません。でもどうしても、ワーママの方が不確実性が高い

企業もコストをかけて採用活動をしているので、より活躍する確率の高い方を選ぶのが合理的。

もしワーママであること以外の条件や評価が全く同じなのであれば、残念ながら、ワーママでない方が選ばれる可能性が高いのではと思います。

自ら環境を変えようとする姿勢が評価される

先述したように、子どもがいるというだけでやや不利な印象を持たれてしまうのに加えて、ワーママが陥りがちなのがこの3つ。
①子育て環境への不満が転職理由となるケース
②求めるもの(条件)が多すぎるケース

③条件をそのまま正直にぶつけてしまうケース

例えば、面接で以下のような話を聞くことがあります。

「育休から復帰したものの、今の職場は子育てとの両立ができる環境ではないと感じ転職を考えました。

仕事でもチャレンジしていきたいと思っていますが、子どもとの時間も大切にしたいので17:00には終業したいと考えています。正社員でフレックスタイム制の勤務が希望です。」

子育てしながら働くのは、思っていた以上に周囲の助けや自身の働き方を変化させることが必要ですよね。

上記の方の場合も転職理由や働き方の希望について理解・共感できますし、「子どもとの時間を大切にしながら働きたい」という価値観はすり合わせるべきなのですが…

求める条件や希望をそのままぶつけるだけでは「条件で絞り込んでいるだけで、うちの会社への興味や志望度はそこまで高くないのでは?」とマイナスに受け取られてしまう可能性もあります。

また、「子育てとの両立ができない」と判断した理由は何で、それに対してどのようなアクション(周囲への働きかけ等)をしてみたのか?というのは人事視点では気になるところです。

環境が整っていないことへの不満ではなく、環境を変えるためにどんな行動をしたか。前向きな姿勢のほうがポジティブに受け取られるのはイメージつきますよね。

この転職で勝ち取りたい、ミニマムマスト条件は何?

一番大事で難しいのは譲れない条件を明確にすること

先述の方の例だと、一番優先したいのは仕事でチャレンジできることなのか、雇用形態なのか、働き方なのか、はたまた周囲の理解など職場環境なのかが分かりにくいですね。

でもそうなるのもすごーく理解できます。
なぜならワーママには守りたいものがたくさんあるから。

◇私(キャリア・やりがい等)
◇家庭(給与・安定性等)
◇子ども(ワーママへの理解・働き方の柔軟性等)

これって全部大切ですし、できれば譲りたくないですよね。だからこそ、ついつい求めてしまいがちになってしまうんです。

でも残念ながら、全てが得られる会社なんてほぼありません。(あったとしても倍率は果てしなく高いでしょう、、)

だとすると、最低限勝ち得ないといけない条件はなんなのか、その他の条件はどのレベルまで妥協できるのか、は自分の中で基準を決めておいたほうがいいと思います。

例えば
・保育園のお迎えを考えると家から近くて残業がないA社のほうが条件がいいけど、興味のある仕事ができてキャリアアップの機会も多いB社の方が惹かれるな。夜ごはんの準備には間に合う時間に帰ってこられるし、延長保育の利用やパートナーにお迎えをお願いするなど相談してみよう
・年収は〇〇万円以上が理想だけど、柔軟に働けるなら△△万円までなら家計的にも問題ないな

などなど、自分の中での優先順位を明確にしておくといいと思います。

どうしたら条件を飲んでもらえる?面接は交渉の場でもある

せっかく絞り込んだ条件をそのままストレートにぶつけても、企業側にメリットがなければ思うように通りません。

当たり前ですが、企業から必要だと評価されないことには採用には繋がりませんし、
逆を言えば「うちの会社に必要な人だ」と思ってもらえれば条件も飲んでもらいやすくなります。

採用は何となく企業優位な気がしてしまいますが、選び選ばれる立場というのは企業も候補者も変わりません。
面接とは交渉の場でもあるんです。

そう考えると、例えば以下のような流れで話を持っていくと分かりやすいのではと思います。
・企業がどんな人を求めているのか
・それに対して、これまでの経験や保有スキルから自分はどう貢献できるのか
・その貢献をするために、どんな条件をクリアしたい/する必要があるのか(ここで条件を伝える)

企業が求めていることを適切に捉えることがかなり大切になるので、HPやIR資料やエージェントからの情報収集などは念入りにしておくと良いと思います。

プライベートも仕事も欲張っていきましょう!

元採用担当としての人事目線、そして1ワーママとしての目線で、ワーママ転職についてまとめてみましたが…

ワーママ転職は本当にハードルが高い!!

そもそも転職活動のための時間を捻出するのでも大変ですから。家族の協力と強い意思は必須ですね。

でも必ず良い御縁が得られると思うので、今転職活動中の方は諦めずに頑張っていきましょう!


今回はワーママが転職する時のポイントを書きましたが、本来は、子ども有無に関わらず、「自分を選んで(採用して)もらえる理由を計画的に築いておくこと」がめちゃめちゃ大切だと思っています。
それはなぜか、そしてどうやって築くのかというと…、この話は書き出すと長くなるので次回のnoteにて!

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