大統領選挙が行われる年の2月および3月の収益率をそれ以外の年と比較する。果たして大統領選挙年に当該月のパフォーマンスは悪いと言えるのか。
ソースコード
monthlyReturn(GSPC)["::2023"] %>% matrix(.,nrow=12) %>% t() -> w
w[seq(3,74,4),] %>% apply(.,2,mean)
w[-1*seq(3,74,4),] %>% apply(.,2,mean)
t.test(w[seq(3,74,4),2], w[-1*seq(3,74,4),2] )
t.test(w[seq(3,74,4),3], w[-1*seq(3,74,4),3] )
w[seq(3,74,4),2]
w[seq(3,74,4),3]
実行結果
まず、1950年以降2023年までのS&P500各月の収益率を行列にする。
選挙年の各月収益率を抜き出し平均を取る。すなわち、選挙年2月の平均リターンは-0.004181145、3月は 0.004183054である。
同様に選挙年以外の各月収益率平均を計算する。
選挙年の2月の平均収益率、選挙年以外の平均をt検定にかける。結果はp値が0.6268なのでその差は統計学的に優位とは言えないという結論が出た。
同様に選挙年の3月の平均収益率、選挙年以外の平均をt検定にかける。結果はp値が0.51なので2月と同様にその差は統計学的に優位とは言えないという結論が出た。
ところで2月3月のヒストリカルは以下の通りである。一目瞭然だが最後の年、つまり2020年の数字が著しく悪く、全体に影響している。
そこで、2020年のデータを除いて再度t検定を行う。下記のとおり、2020年を除くと選挙年の2月3月がその他の年と比較してリターンがよくないとはますます言えない。