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【新担当になりました!】尾道市役所 移住担当×移住定住コンシェルジュ担当による対談企画(後編)
2024年4月、尾道市の移住担当、そして移住定住コンシェルジュのメイン担当が新しくなりました!
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・尾道市役所 移住担当:奥 忠直さん→村上 美恵子さんへ
・尾道市移住定住コンシェルジュ:後藤 峻さん→竹國 絵里さんへ
(後藤さんは定住担当として続投)
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新担当者おふたりの紹介を兼ねて、対談形式で尾道についてたっぷりと語っていただいているこの企画。村上さんも竹國さんも尾道出身者ということで、後編ではコアな(?)地元トークを繰り広げていただきました。
▼前編はこちら
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村上 美恵子 Mieko Murakami
所属:尾道市政策企画課
会える場所:尾道市役所3F
出身:旧因島市(尾道から見て、しまなみ海道で2番目の島)※旧因島市は2006年に尾道市と合併。
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竹國 絵里 Eri Takekuni
所属:株式会社ディスカバーリンクせとうち
会える場所:ONOMICHI SHARE
出身:尾道市栗原(JR山陽新幹線・新尾道駅付近のエリア)
尾道あるある?ここらへんで多い名字問題
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──因島をはじめ、尾道には「村上さん」という名字の方がとても多いですよね。村上海賊がゆかりともいわれていますが。
村上:そうなんです。市役所だけでも村上姓がたくさんいるので、職場であっても下の名前で呼び合ったりするんですよ。同じ部署に男女それぞれ絶対に何人かずつは村上姓がいるので、電話の取り次ぎで相手を戸惑わせてしまうことも多々あります。
竹國:「女性の村上さんお願いします」「うちに女性の村上は4人おりますが……」っていうのも鉄板のやりとりですよね。
──「竹國さん」の名字はどうですか?
竹國:竹國姓、私の実家がある栗原には多いですよ。小学校のクラスに2人いることも普通にあったかな。高校は隣市の福山だったんですけど、「珍しい名字ですね」って言われて軽くカルチャーショックを受けました(笑)
村上:因島にも竹國さんは見なかったかな〜。
竹國:そうみたいですね。尾道側でも栗原や久保(尾道本通り商店街の一部や尾道市役所から東の周辺を含む、店舗が立ち並ぶエリア)には結構分布していたようですが、それ以外の地域はあまり見聞きしなかったです。
POINT!
尾道を訪れると、「村上さん」に会う確率が高いかも…?
尾道の食文化について教えて!
──尾道といえば、生口島(瀬戸田)のレモン、因島のはっさくといった柑橘類だけでなく、わけぎ、トマト、いちじくなどの一次産業もさかんです。おふたりが小さかったころ、給食なんかでも尾道の食材が使われたりしたんですか?
村上:うーん、自分のころの給食は正直覚えていないですね。たぶん給食となると献立が先まできっちり決まっているから、「この日は絶対に尾道産のトマトが出ます!」というのは当時難しかったかもしれないですね。
竹國:わけぎのぬた和えが出たのは覚えていますが、子ども心に渋いな〜と
思っていました。わけぎはたまご焼きに入っていたらおいしく食べられたかも。
村上:そうそう。あとはスープなんかに入っていてもわけぎはおいしくいただけそうですよね。
竹國:給食で思い出したんだけど私、小学校高学年くらいからお米の給食、
「米飯給食」というのが始まったよ。
村上:へ〜米飯!?米って出なかったんだっけ。振り返ってみると、パンはコッペパンだけで、揚げパンとか味のついたパンは出なかったですね。
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──尾道出身のおふたりが好きな食材ってなんですか?
竹國:うーん、私はイシカベリかなぁ。
村上:え、待って。イシカベリって何!?
竹國:「ねぶと」だね。テンジクダイともいう。
村上:あぁ「ねぶと」ね!イシカベリっていうの?島ではねぶとって呼んでいたよ。
竹國:イシカベリ(ねぶと)は小魚だから、なかなか関東には流通しないかもしれませんね。私的には唐揚げが一番おすすめです。家で調理するときは頭を落として揚げて、南蛮漬けにしたりもしますね。ビールが進んでしょうがない!
村上:おいしいよね〜。私は因島生まれですが、子どもの頃ははっさくが苦手でした。でも大人になってそのおいしさに気付きましたね。
竹國:わかります。はっさくって苦い上に皮も硬いしね。どの家にも「ムッキーちゃん」っていう柑橘の硬い皮をむく道具がありましたよね。
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──ムッキーちゃん……!?
竹國:今でもふつうに売っていますよ。尾道本通り商店街でも買えるんじゃないかな。
村上:因島ではいたるところで売っていますね。
POINT!
・イシカベリ=ねぶと=テンジクダイ(尾道側と因島でも呼び方が違う…!?)は、瀬戸内海でとれる小さな白身魚。尾道を訪れたらぜひ居酒屋さんなどで食べてみてください。唐揚げがおすすめです。
・因島ははっさく発祥の地といわれています。
・尾道でおいしいのは海の幸だけでなくレモン、はっさく、わけぎ、トマト、いちじくなどの栽培がさかん。
・尾道で柑橘類を堪能したければ「ムッキーちゃん」があると便利。
広島県民はお好み焼きをヘラで食べる
──おもしろいですね。ほかにもおふたりから見て「この文化は西日本ならでは」というものはありますか?
竹國:偏見かもしれませんが、東京ってさばかれる前の丸魚があまり売っていなかった気がする。
──たしか鮮魚売場でさばいてもらうサービスはありましたよ。逆に尾道の皆さんってもしかして、子どものころから当たり前のように魚をさばけたりするんですか?
竹國:一応。
村上:うーん、いや。今いきなりさばけるかといったら自信はないかもしれません。でも魚は切り身より丸ごと売っていた記憶がある。
──庭先に魚をさばく作業台や水道があるおうち、多くないですか?
竹國:あれは漁師の家とか、釣り好きの人のお宅オンリーの設備だよ。決して民家の標準装備ではないです(笑)
村上:ほかに西日本ならではで思いつくのは、ホットプレート。ホットプレートは焼き肉だけじゃなくてお好み焼きにも使うし、各家庭マストで持っていた印象ですよね。
竹國:あーたしかに。あとヘラね、大きいやつ。
──広島に来たら、やっぱりお好み焼きはヘラで食べないといけないんですか?
竹國:店で食べるときはヘラを使うかな。でも家では普通に皿と箸で食べますけどね。だって圧倒的に食べやすいもん。
村上:わかります(笑)なんでだろうね〜。お好み焼き=ヘラで食べるっていうのが広島県民のプライドなのかもしれませんね。
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POINT!
・尾道の人がみな魚をさばけるわけではないらしい。
・広島県を訪れると「お好み焼きはヘラで食べてこそ通!」と教わるかもしれませんが、家ではふつうに箸で食べる人が多いらしい。
──食べ物の話題続きですが、ご実家の冷蔵庫の中に必ずあったものってなんですか?
竹國:うちは、その季節ごとの柑橘で手作りするポン酢ですね。自家製ポン酢、めっちゃおいしいのでおすすめしたいです。材料はそのとき旬の柑橘(レモンや夏みかんなど)と、昆布、かつお、醤油。香りがね、すばらしいんです。
油をひかずにエリンギを焼いて、ネギを添えて自家製ポン酢につけたら、延々と食べられますよ。で、出汁をとってやわくなった昆布もかじりつつ一杯(笑)
村上:うちは祖父が専業農家だったから、とにかく野菜はいついかなるときも冷蔵庫に入っていました。今思えばとっても贅沢よね。季節によりますが、初夏だったら絹さやとか。ほかにも柑橘、玉ねぎ、スイカなんかももちろん。「スーパーで野菜を買う」という概念がなかったですね。
竹國:素敵〜〜〜!いいな。
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──村上さん、竹國さん、前編・後編と楽しいトークをありがとうございました。
今年度から尾道市の移住担当&尾道市移住定住コンシェルジュ事業のメイン担当に着任したおふたり。地元出身者だからこそ、よりコアな尾道情報にふれられるかもしれません。
尾道市の移住定住相談窓口は、「ONOMICHI SHARE」に開設されています。ぜひ気軽に相談に訪れてみてください。
(取材・写真・文:アンドウ)
▼相談窓口「移住定住コンシェルジュ」とは