小野木里奈

女優、コラムニスト。 ここでは、著者が体験した何気ない日常のエッセイやコラムを執筆。「関西人の祖母から差し出さされた遺影候補の写真」、「ドカベンを持参した華の女子高生時代」など、身の回りで起きた日々を自由に素直につづる。

小野木里奈

女優、コラムニスト。 ここでは、著者が体験した何気ない日常のエッセイやコラムを執筆。「関西人の祖母から差し出さされた遺影候補の写真」、「ドカベンを持参した華の女子高生時代」など、身の回りで起きた日々を自由に素直につづる。

マガジン

  • エッセイ

    女優の小野木里奈が体験した日々の出来事や思い出を自由に綴る。

  • 今日のおいしい小野木目線

    女優の小野木里奈が日常で出会った“おいしい”を紹介する、連載『今日のおいしい小野木目線』。

最近の記事

高田馬場のチキンフォー【今日のおいしい小野木目線 Vol.2】

この土地の生まれではないが訪れるたびに地元感漂う街、高田馬場。都心と近いのに仰々しい高層ビルがたくさんあるわけでもなく、ほっとするにぎやかさがある。 私は10年以上担当していただいている美容室が高田馬場にあるので定期的にこの街に訪れる。ここは日本の学生だけでなく外国人学生も多いので多国籍料理屋さんがちらほら並んでいる。 私が思う日本人に親しみやすい外国食のひとつがベトナム料理だ。その中でも私はフォーが好きなのである。フォーとはライスヌードルで、チキンなどのお出汁で作ったスー

    • 沼津の手作り自然食ランチ【今日のおいしい小野木目線 Vol.1】

      沼津の内浦湾の近くの海沿いにひっそりと佇むカフェレストランがある。野菜たっぷりの自然食料理を提供する〈Hama Cafe〉だ。 ここでは東京から移住した1人の女性オーナーさんが切り盛りしている。店内へ入るとまるで田舎の親戚のお家に遊びにきたかのよう。入り口でオーナーさんが元気よく「いらっしゃいませ!はじめての方!?じゃあ説明するわね。」とランチバイキングの仕組みを説明してくれる。まるでこのお店に入ったお客さんのお母さんだ。 1人1500円(税込)前払い制で大きな平皿1枚に

      • 女優になりたいと思ったきっかけ【エッセイ Vol.4】

        「どうして女優になりたいと思ったの?」 と聞かれることはよくあるが、正直はっきりと思い立った理由は覚えていない。 初めて芸能事務所に所属したきっかけは中学3年生時に受けたオーディション。 私が応募したのではなく、母が勝手に雑誌の広告を見て応募したのである。学校から帰ってきたらテレビに釘付けだった私を見て、受かることを半信半疑で母が応募した。 運が良いことにオーディションに合格。高校入学後、現場でのお仕事や演技レッスンを受けるにつれてお芝居の苦しさと面白さにぎゅうぎゅうに揉

        • 私の鼻の歴史【エッセイ Vol.3】

           私は「鼻が高いね」、とよく言われる。初対面の方は、私の横顔を見ると特に目につくそうだ。「生まれつき鼻が高いなんてうらやましい」と言われることもあるが、実はそうではないと私は思っている。  私は高校生の頃まで鼻炎もちだった。花粉症ではなかったのだが、とにかく常に鼻がつまっていた。しかもよりによって、次々と鼻水が出るのではなく、完全につまっているだけの全く鼻呼吸ができない症状なのだ。  味噌汁に入ってるシジミの中でも、たまに口が閉じてしまっているものがあるが、まさにそれであ

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        • 今日のおいしい小野木目線
          2本

        記事

          高校時代の2色弁当【エッセイ Vol.2】

           私が女子高校生時代の話である。昼食は大体お弁当。都立の高校なので校内に食堂なんて大層なものはなかった。基本的にはお弁当持参か、どこからかやってくる購買のおばちゃんが持ってくるパンを買う、という選択肢だった。  どうして高校生の体って、いくら食べてもお腹がいっぱいにならないのか。あの頃は不思議なくらい満腹中枢が麻痺していたなと思う。それくらい私は食欲旺盛なJKだった。もちろん、全員がそうとは限らないので、お弁当のサイズも教室で観察するとバラバラだ。赤いプラスチックで可愛らし

          高校時代の2色弁当【エッセイ Vol.2】

          遺影【エッセイ Vol.1】

           私には関西人の祖父母がいる。彼らは母方であり奈良県出身奈良育ち。母が生まれてからすぐに当時サラリーマンだった祖父の転勤で東京に引っ越した。それからずっと東京に住んでいる。  昔私は、「奈良に戻りたいと思ったことないの?」と祖母に聞くと、「絶対嫌や。あたしゃ都会が好きやねん。田舎は好きやない。」と、コッテコテの関西弁で答えた。東京が好きでもう何十年も住んでいるのに、標準語は喋れないそうだ。言語は東京よりも関西弁が好きなようである。  祖父母は私の実家から自転車で20分程の

          遺影【エッセイ Vol.1】

          はじめに

           はじめまして。いのめこと、小野木里奈です。noteはじめてみました。ここでは、私の日々のエッセイを自由気ままに書く予定です。  毎日、何かしら身の回りで起こっている出来事や、ふと自分の中でぐるぐると頭の中で巡っている考えがあるんだけど、それを自由にアウトプットする場所がこれまで無かったし、今は人と直接話す機会も極端に減って体内にあるそれを放出するきっかけがほとんど無くなりました。なので、この場所を一方的に自分が感じたことを自由に放出できるところにしたいな、と思ったのです。