【Monthly Column】実ものが楽しい11月の花
花市場には早くも、春の球根植物(ムスカリやチューリップなど)が並び始めていますが、暦の上では冬に入ったばかり。
花屋では秋の花が終盤を迎え、クリスマスに向けて針葉樹などの枝ものや、赤い実ものが増えています。11月に注目したい花を紹介していきましょう。
クレマチス
和名は「鉄線」。茎、葉、花の曲線が美しく、そのラインを生かして飾りたい花です。花の色は白、ピンク、ブルーなど豊富で、咲き方も一重咲き、八重咲、ベル咲きなどさまざまな種類があります。
写真のように、花が開ききっておらず、ハリのあるものを選ぶと長持ちします。
チョコレートコスモス
秋の桜と書いて、コスモス。ピンクやオレンジなど鮮やかな花色のものをよく見かけると思いますが、この品種は名前通り、チョコレートのような色が特徴です。香ってみると、ほのかにチョコを感じさせるのもおもしろい。シックでしゃれた雰囲気があり、一輪で飾ったり、プレゼントとして贈ったりするのもおすすめです。
【実もの】スズメウリ・ゲットウ・バラの実
秋から冬にかけては実ものが旬。赤やオレンジ色に熟した実ものはアレンジメントにも使えます。
グリーンからオレンジへとじんわり変化していくスズメウリ。ツル植物なので、くるりと丸めてリースにしたり、そのまま垂れ下がるように壁に掛けたりしても可愛らしいです。
ゲットウ(月桃)は、主に沖縄で生産されているショウガ科の植物。抗酸化作用があるといわれており、ハーブティとして飲んだり、化粧品にエキスなどが入っていたりします。緑の実がオレンジになり、乾くと茶色になった実が割れて、中の種が見える様子も愛らしい。リースの材料としてもおすすめです。
秋冬に一度は飾りたい赤い実ものといえば、バラの実。バラ科バラ属の実ものはたくさんありますが、飾りやすいのは写真の「センセーショナル・ファンタジー」の実。リースの材料にしたり、秋の草花に合わせるのもいいでしょう。
11月の花束
クレマチス、チョコレートコスモス、バラの実のほかに、マリーゴールド、秋明菊、フジバカマ、クロコスミアなどの秋の花を生けました。
これからの季節は、針葉樹の最盛期。花ものが少なくなっていきますので、ぜひ柔らかく、鮮やかな花ものを迎えていただきたいと思っています。
だれかのための花ではなく、ぜひ、自分のためにも花を選んでみてください。
冬至に向けて日がどんどん短くなり、寒さも厳しくなっていきます。背中を丸めて、何となく縮こまってしまいがちですが、お花からパワーをもらって元気に過ごせたらいいですね。
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