妊娠備忘録4
前回の備忘録から半年ほど空いてしまった。つわりがひどすぎてブログどころではなかった。この数ヶ月間、どのようだったかを備忘録として残しておく。
妊娠2ヶ月〜5ヶ月
人生で一番体調が悪い期間だった。
ほぼ毎日嘔吐する。ベッドから少し動いただけで気分が悪い。食事は、吐きやすいものを選ぶようになっていった。
お風呂は2日に1度くらいになった。そしてお風呂の最中やお風呂あがりに気持ち悪くなって、洗面台で吐くことも何度もあった。
仕事はベッドの上でやる。とてもじゃないがデスクにつける状態ではなかった。画面をオフにして仕事していた。頭がぼーっとする。複雑なことが考えられない。仕事はほとんど毎日半休をとった。一日休むことも週に1,2度あった。
外出もあまり多くしなかったけど、駅から家までの道で我慢できずに、排水溝に吐いたりもした。
つわらがはじまって3週間ほど、朝目が覚めたときに死にたいと考えるようになった。自分でもびっくりした。メンタルが弱っているときに死にたい気分になることはこれまでもあったけど、トリガーはメンタルからくるものだった。はじめてフィジカルがトリガーとなって死にたい、と思った。人間も所詮はいきもので、心身一体なんだなと思い知らされた。
長男にもかわいそうだと思いながらも、ついイライラした口調で話したり、「触らないで!」と怒鳴ったりしてしまった。
妊娠6ヶ月
つわりがおさまった。長い長いトンネルを抜けた。夫に「真っ直ぐ立ってるの久しぶりに見た」と言われた。
仕事も終わりに向けて本格的にまとめはじめた。
長男に「あのとき(つわり)のママいやだった」と言われた。小学生にはいったばかりで精神的にかなり不安定で、しかも私もつわりでケアしてあげられない、という状況はかなりつらかったと思う。そんなときにも私も子どもにも優しく支えてくれた夫には感謝しかない。
つわりのときに何もできなかった反動で、長男を連れてプールに遊びに連れて行ってあげたりした。
仕事は、話していると息切れしてしまってうまく話せないことが増えてきた。が、調子がいいとたまにフルタイムで働ける日もあったりした。なぜか低気圧の日のほうが調子がよく、天気がいいとぐったりしていた。
妊娠7ヶ月
長男は夏休みにはいった。学童に送り出したあと、1時間ほど寝てから仕事をはじめる、というサイクルになっていった。そうしないと眠くてだるくて仕事にならなかった。
仕事中、息が続かないことがさらに増えた。あとときどき異様に動悸がはげしくなって、100bpmを超えることをちょこちょこでてきた。そうなると仕事どころではなくて、休憩がまた増えてきた。
検診で若干だが切迫気味であることを知らされた。子宮頸管が平均よりも短い。セーブをしながら仕事をしはじめる。同じチームメンバーには、もしかして次の検診で即産休に入るかもしれない、という予告をした。産休前までの仕事の予定を再調整。「周りの人が困らない最低限ライン」を上司と決めて、とりあえずそのラインまで各タスク・引き継ぎを行う。
妊娠8ヶ月
7ヶ月のほぼ最後あたりの検診。微妙だが切迫気味が進行してるともいえる、というような話。お腹が張ったら休むという生活ではなく、そもそも張る前に休む生活を、というような話をまたした。これ以上仕事を続けるのは無理だと思った。
上司に相談して、2日後から休みにはいることに。つまり翌日が最終日。急いで各案件を引き継ぎ・クロージングした。
翌々日、産院で母健連絡カードをもらって、そのまま産休。1.5ヶ月ほど前倒しになった形。予定通りとはいかなかったが「明日入院しても困らないように…」と意識しながら仕事していたので、そんなに困るような休みの入り方ではなかったと思う。そのはず…。そしてあとは優秀な同僚ばかりなので、安心して任せるだけだ。信頼できる仕事仲間というのはなんて心強いんだろう。みんなありがとう。無理だけはしないでね。
休みになったその日から、ふっと体が軽くなったような感覚になった。そういえば、最近はよく仕事の夢を見て朝からぐったりしていたけど、仕事の夢見なかった。というか、仕事の夢見るほどストレスかかってたんかい、と少し呆れた。
長男には休みに入ったことはまだ内緒にしている。知らせてしまうと、平日学童に行くのを渋るのが目に見えているから。1年生の相手を一日中していたら、安静どころじゃなくなってしまう。
仕事中のランチはカップ麺ばかりだったが、食生活も手作りだし野菜もちゃんと食べるようになった。家の掃除や片付けもまあまあ行き届く。洗濯も溜めずにすんでるし、キッチンも片付いている。いつもやりたいと思っていたけどできなかった要らない配信メールのunsubscribeも10件以上やった。「キャパが足りている」感覚。何年ぶりかわからない、焦燥感がない「やりたいことがやれていて、時間と気力が足りている」感覚にひどくおどろいている。