個人的な見解
あのすっごく個人的な見解でとっても申し訳ないんだけど、例の総理官邸での写真のことでわいわいしているやつなのですけれどもね。僕はむしろそのわいわいしているのとは全然違う意味で大問題だと思っているのですけれど、ホント、こればかりは個人的な見解なのでご容赦ください。
えっと、まず僕があの場で、しかも酒まで入ってたら、えっと、写真撮影しますね。しちゃいますよね。いやむしろ素面でも校長室の椅子とか座ったことありますね。やらない?まじでやらない?やっちゃうけどな、絶対に。悪乗り万歳だけどな。
いや、わかってますよ。わかってるんです。絶対にダメだぞってことは。
でも身内しか周りにいなかったらやるでしょ。立ちたいでしょ。写真だって撮っちゃうかもしれん。
けしからん!って言われるようなことは僕はやってきたし、けしからん!っていうようなことは偉い人が言っていればいいし。
で、その写真が流出したことが問題だって言いたいわけでもないんですよ。まぁ、それも問題なんだけど。
あのね。
そのね。
なに、あのクソつまんねぇ写真。
いや、中途半端でしょ。もっと面白い感じで行けたでしょ。見たら大抵の誰かが笑っちゃうような奴。なんだったらお父さんのメガネとかこっそりかけてスーツもパクッて写真撮影するべきだったしさ。思い切って階段落ちとかも撮影できたじゃんね。こいつら馬鹿だなー!っていう写真とかもまだまだいけたと思うわけ。それを何、センスの欠片も見当たらないあの写真。
絶対にダメでしょ。そんなの流出させたら。黒歴史でしょ。
ウィットっていうの?そういうのがない人なんだなぁっていうあの感じがどうもね。どうもなんていうか大問題だと思うんだけど。しかも親戚揃ってっていうのも。
やっぱけしからん!とかさ、週刊誌風情がいうのってどうもナンセンスだと思うのですよ。いや、お前らいつもけしからんだろうが!と。そっちよりもダメ出ししろよと。「ボンボンは笑いのセンスなかった」とか「若旦那、中途半端なキリッ顔」みたいな見出しが正解だろと。
でね。
あのね。
真面目な話。
僕は二・二六事件を扱った舞台に出た時に色々と調べたわけです。
それで知ったんだけど、首相官邸には青年将校の幽霊が出るっていう話が今もあるんですよ。これほんと。結構、怖いやつ。
まぁ、僕はあんまり幽霊も信じないし、人が怖がる場所とかも結構平気な人ではあるのですけれど、二・二六事件の青年将校たちの無念を知っていれば、ああ、それはなんかあるのかなぁぐらいには思っちゃうという。
こういう話ってさ、意外に大事なんだなぁって思うわけです。
あるでしょ?民間伝承のようなもの。
あの森では神隠しが起きるとかさ。
あの神社で転んだらいけないとかさ。
この会談は左足から昇らないとバチが当たるとかさ。
ああゆうのって、やっぱり何かがあってそれに尾ひれがついて残った話なわけですよ。
そういう話をきちんと伝承していくのは意外と大事なんだぜと。
立小便禁止!なんて壁に鳥居が書いてあったりするじゃない。
なんか罰当たりな感じがして、誰もしなくなるっていうやつ。
東日本大震災でも、実は数百年前にここまで津波が来たっていう石碑が立ってたみたいなことってあったでしょ。
だから、地域のコミュニティであるとか、伝統的な建物とか、そういうものに伝わる話は大事に大事にした方が良いと思うし、伝えた方がいいと思う。
伝言ゲームみたいに、幽霊や妖怪の話になっているものもたくさんあるわけだけれど、それはそれで意味があるんだよ、きっと。
首相官邸の青年将校の幽霊の話を知ってたら、あれはやれないと思うんだよ。悪乗り大好きな僕が、いやここでやるとちょっとなんかアレかと思っちゃうもんな。幽霊なんか信じてなくても、やっぱり気味が悪くはなる。
まぁ、その、けしからん!っていうのは重鎮の皆様にお任せします。
そして、幽霊とかの皆様にお任せします。
だが。
あくまでも個人的な見解ですけれども。
特に外交を担う政治家さんたちはユーモアのセンスも大事ですよ。と。
政治家じゃなくても、秘書官も外交官も。
そういう意味で僕は残念でした。
面白い悪ふざけに関してはむしろこれからも期待しています。
僕だけかもです。
映画『演者』
企画 監督 脚本 小野寺隆一
音楽 吉田トオル
「ほんとう」はどちらなんですか?
◆終映◆
2023年3月25日(土)~31日(金)
K'sシネマ (東京・新宿)
2023年4月15日(土)16日(日)
シアターセブン(大阪・十三)
2023年4月15日(土)18日(火)21日(金)
名古屋シネマテーク(愛知・名古屋今池)
出演
藤井菜魚子/河原幸子/広田あきほ
中野圭/織田稚成/金子透
安藤聖/樋口真衣
大多和麦/西本早輝/小野寺隆一
撮影 橋本篤志 照明 鈴木馨悟 録音 高島良太
題字 豊田利晃 絵画 宮大也
スチール 砂田耕希 制作応援 素材提供 佐久間孝
製作・宣伝・配給 うずめき
【あらすじ】
昭和20年春、終戦直前のとある村。嶋田家に嫁いだ3人の女たち。
血の繋がらない義理の三姉妹は男たちが戦時不在の家を守り続けている。
家長であるはずの長男の嫁、智恵は気を病んでいた。
三男の嫁、恵美は義姉を気遣う日々を送っている。
次男の嫁、陽子は智恵がおかしくなったふりをしているのではと疑っていた。
やがて魔物が再び女たちの前に現れる。
世界は反転して、演技は見抜かれる。
投げ銭は全て「演者」映画化計画に使用させていただきます。