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映画『演者』公開11日目

映画『演者』名古屋限定上映
2023年4月21日(金)最終日
10:00~ 名古屋シネマテーク@名古屋今池

本日最終日。
平日朝からの上映。
僕は都内から祈るしかない。
何度もね。
どのぐらい来てくれるかなぁって考えてしまう。
もう何度も何度も。

現在、予定されている最後の上映。
スクリーンに映った全てのシーンが最後に上映されるシーン。
そんなことを考えると切なくなる。
一人でも多くの方が足を運んでくださいますように。
またこの作品が誰かと出会えますように。

今日は日食もある新月。
月齢で言えば初日だよ。
日食がある新月の日は昔から特別な日でもあった。
大きな始まりの日に最終日を迎えるというのもなんだか面白い。
お月様がここからだぞと言っているのかもしれない。

ご察しの通り、とても寂しい気分。
きっと明日、上映が終わった頃にもっと寂しくなる。
二日目の火曜日もそうだったもんね。
感想を目にしてすぐに復活したんだけどさ。
その向こう側は想像もしたくない気分さ。
もうスクリーンに映画『演者』が投影されないかもなんて何度も考える日がやって来るだなんて。

公開前日にラジオに出演した。
「お月様のかくれんぼお」という自分のバンドの曲を流した。
新月の日の歌。
お月様がいない空のことを歌っている。
彼は月がいないと悲しんで。
彼女は星が綺麗ねとほほ笑んで。
小鳥はなんにも見えないよとつぶやく。
そんな歌だ。
なんのことはないそれだけの歌なのだけれど。
なんだか演者みたいだななんて思う。

このわずかな期間の上映で。
リピートしてくださる方や、強くお勧めしてくださる方がいる。
また見たい、もう一度観たい、そんな声が届く。
とっても幸せ者だなと感じる。
今、どんな映画ですか?と聞かれたらそれを答えるかもしれない。
何人もの人がもう一度観たいと言ってくれる映画ですって。
それが一番のこの映画の説明のような気さえしている。
ぜんぜん作品に触れていないようで、実は一番作品の本質に触れているようにも思える。

午前中のあの明るいロビー。
雨が降っていたはずなのに日差しが入っていたような気がする。
すぐそこのスクリーンには映画『演者』が上映されていた。
僕はロビーのベンチに腰掛けて。
隣には永吉さんが腰掛けて。
ゆっくりとゆっくりと話をしたのだと思う。
日に焼けた壁と映画のポスターと、たくさんの映画人のサインに囲まれて。
あれは夢だったのかな?
名古屋今池の裏通りにある集合建築の2階の一角。
そこにスクリーンがあって連日、映画が上映されている。
選ばれた映画しか上映出来ない特別な場所さ。
雨が降っているのに、陽が射しているような場所さ。
そのスクリーンに僕の仲間たちが投影されていてさ。

不安はあるけどさ。
一人だけでも良い。
最後の日にあの映画館の客席に誰かが座って。
映画『演者』を体感してくれたのなら。
どう感じてもいいよ。
そこは自由な場所だから。
映画館の座席と人の想像力だけは、誰にも侵せない自由な場所だ。

寝て、目が覚めたら。
もう一度思うだろう。
もう一度祈るだろう。

映画『演者』公開11日目。
名古屋今池最終日。
心よりお待ちしております。

映画『演者』

企画 監督 脚本 小野寺隆一
音楽 吉田トオル

「ほんとう」はどちらなんですか?

【限定3回上映】
2023年4月15日(土)18日(火)21日(金)
各回10時から上映
名古屋シネマテーク(愛知・名古屋今池)

◆終映◆
2023年3月25日(土)~31日(金)
K'sシネマ (東京・新宿)

2023年4月15日(土)16日(日)
シアターセブン(大阪・十三)

出演
藤井菜魚子/河原幸子/広田あきほ
中野圭/織田稚成/金子透
安藤聖/樋口真衣
大多和麦/西本早輝/小野寺隆一

撮影 橋本篤志 照明 鈴木馨悟 録音 高島良太
題字 豊田利晃 絵画 宮大也
スチール 砂田耕希 制作応援 素材提供 佐久間孝
製作・宣伝・配給 うずめき

【あらすじ】
昭和20年春、終戦直前のとある村。嶋田家に嫁いだ3人の女たち。
血の繋がらない義理の三姉妹は男たちが戦時不在の家を守り続けている。

家長であるはずの長男の嫁、智恵は気を病んでいた。
三男の嫁、恵美は義姉を気遣う日々を送っている。
次男の嫁、陽子は智恵がおかしくなったふりをしているのではと疑っていた。

やがて魔物が再び女たちの前に現れる。
世界は反転して、演技は見抜かれる。

投げ銭は全て「演者」映画化計画に使用させていただきます。