選ばない投票

フランス、イギリス、イラン。
世界各国で大きな選挙があって。
そしてそのどれもが驚く結果を生む。
どの国も国民はなんらかの変革を求めている。
そういう節目の時代だということだ。
今年はアメリカ大統領選も控えている。

日本でも首都の知事選がいよいよ決まる。
国政とは規模感が違うと言われそうだけど。
東京都の予算はイランの国家予算を遥かに凌駕する。
原油生産国よりも1都市が予算が多いなんて信じられないけれど。
国家予算で考えても常に20位前後に位置している。
世界の殆どの国家元首よりも経済規模の大きいリーダーということだ。

おかしなポスター騒動から始まって。
盛大なネガティブキャンペーンが続いて。
やれ妨害だ、やれ違反だとなんだか話題に事欠かない。
なんだかいつもよりも随分とカジュアルな感じがする。
投票率が上がるならそれでいいのか。
いいのかな?わからん。

実際に何人かから都知事選どう思います?と聞かれた。
こんなことはかつての民主党政権交代のとき以来で、普段は興味がない人も多く反応している感覚がある。
縁遠い人からメールやらDMで、誰それには投票しないでほしいとかも届いてた。
まぢかよー。

なんかさ。アンチ同士の戦いみたいな。
誰に投票してほしいじゃないっていうね。
現実に期日前投票だけでも投票率が上がっている。
要するに、誰かを知事にしたくないというエネルギーの方が人を動かすってことなのかな?
支持するより、支持しない。
それが選挙になっている。

それはそれで間違ってない。
そうやって選挙に参加するなら素晴らしいことなのだけどさ。
システム側はズレちゃっていると思う。
それならば、支持しない票も投票出来るようにするべきだ。
計算上はマイナス0.5票とかでもいいからさ。
それなら投票率はもっと上がるよ。
誰にも支持票は入れないけど、この人はヤダって意思表示出来れば行く人は増える。

だって200万人に支持されても、300万人にヤダって言われてたらさ。
リコールってシステムもあるんだから問題ないと思うのだけど。
何よりもいいのはさ。
落選候補がいつもこれだけの人が応援してくれた的なコメントを出すけど、不支持を見える化すればコメントも変わると思うんだよ。
いや当選候補だってそうだけどさ。
強力な支持基盤があっても、不支持という不確定要素があるだけで、政治のクリーン化が出来るんじゃないかなあ。

この人にしたくないから他の人に入れよう!ってのはわかるんだけども。
そもそもの部分でイコールになっていない。
システム側が対応するべきじゃない?って思っちゃう。
SNSなんかでもアンチの声の方が支持の声よりも多いし大きいしね。
それこそ、変なポスター貼ったら不支持票が集まったりするから抑止にもなるだろうし。
無理に思想の合わない政党同士が手を組む必要性も減りそうだし。

◯の欄に支持候補。
✘の欄には不支持候補
両方、もしくはどちらかに記入があれば有効

でもあれか。
候補者全員マイナスになる可能性あるのか。
まあ、それも視覚化されればいっか。
それで少しは不支持にならないように誠実になれるなら。

と言いつつも。
その選挙の方法を考えるのも議員だっていうね。
否定されましょうなんてどうせ誰も言えないだろうなあ。
市民団体なんかも不支持票は怖いだろうから提案もしないだろう。

選びたくない権利!
それも国民にあるんじゃねえかなあ。

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小野寺隆一
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