マスコミ試写会
数回にわたってマスコミ試写会を開催した。
平日、曜日や時間帯はそれぞれバラバラに。
少しでも来やすくなればいいなぁと配慮しながら。
たくさんの皆様にご案内を送った。
今日はその最終日だった。
いくつもの媒体、何人ものライターさんや記者さんに連絡したけれど、返信すら返ってこないことのほうが圧倒的に多かった。
来場キャンセルなんかもあって数回の試写会はどの日もとても少ない人数の来場者に留まった。最終日は台風が重なるという不運もあった。
年間で数百本という数の映画を観ているであろう人たちにとってはとるにたらぬことなのだろう。それは想像が出来るけれど。
毎日毎日、悶々とした。
せめて連絡ぐらいはしてくれてもいいのになぁ。
誰からのメールでも返信しないのかなあ。
優先度もあるだろう。
実際に試写会に行けるリソースの問題もあると思う。
シンプルに興味を持てなかったということかもしれない。
それでも掘り出し物を探しに来る人はいるはずだと思っていた。
よくこんな作品みつけたなぁっていう記事を昔はいくつも読んだ気がする。
だからきっとそういうことはあるだろうと思っていた。
でも試写会の会場で。
映画「演者」の前後に試写をしていた別の作品の来場者をみてわかった。
ほとんどが関係者ばかりで、記者やライターらしき人は見かけなかった。
まぁ、それは呼んでいるかどうかすらわからないのだけれど。
でもさでもさ。
観に行く以上、何かがないと、保障がないといけないのかもしれない。
この監督なら。この出演者なら。この映画会社なら。
まるで、ネタバレのあらすじを読んでからじゃないと、時間の無駄になるから映画は観ないって言っている人たちみたいだ。
まるで、ランキング上位の映画以外は観ない人たちみたいだ。
なんだかそのことにモヤモヤが止まらなかった。
いや、忙しいだけだよと自分の中で打ち消したりの繰り返しさ。
ここから先はオンライン試写に切り替えることになる。
オンラインだと、スクリーンとモニターの輝度の違いで観えないカットがある。暗闇の映画館でみるからこその演出効果も薄まってしまう。
だからなるべくオンライン試写のアドレスは送らないようにしていた。
内心、忸怩たるものがあるけれど、オンラインでも褒めていただけることが何度か続いているから、そんなものは僕のただのつまらない拘りなのかもしれないなんて思ったりもする。
モヤモヤしながらも。
それでもとても嬉しかったことがある。
それは数少ないながら来場してくださった皆様からご好評の言葉を頂いたことだ。ちょっと照れてしまうようなお褒めの言葉までいただいたことだ。
この作品は自信もっていいとまで言ってくれたり。
そのことは戸惑うばかりだ。
僕は褒められると疑ってしまう癖があるのだけれど。
映画の宣伝をやっている方が、それは駄目だと教えてくれた。
映画は気を使って褒めるようなものではなく、何も言葉を出さずに帰るか褒めるかだと。
だから褒められたら素直に受け止めた方が良いのだと。
ここからはオンラインによる試写。
もう一度、アクセルを踏む。
大丈夫。まだまだ進んでいけるさ。
映画『演者』
企画 監督 脚本 小野寺隆一
音楽 吉田トオル
題字 豊田利晃
「嘘ばかりの世界」だ
「ほんとう」はどこにある
【上映館】
・2023年11月18日(土)より
ユーロスペース(東京・渋谷)
http://www.eurospace.co.jp/
出演
藤井菜魚子 河原幸子 広田あきほ
中野圭 織田稚成 金子透
安藤聖 樋口真衣
大多和麦 西本早輝 小野寺隆一
撮影 橋本篤志 照明 鈴木馨悟
録音 高島良太 絵画 宮大也
スチール 砂田耕希
制作応援 素材提供 佐久間孝
製作・宣伝・配給 うずめき
【あらすじ】
昭和20年春、終戦直前のとある村。嶋田家に嫁いだ3人の女たち。
血の繋がらない義理の三姉妹は男たちが戦時不在の家を守り続けている。
家長であるはずの長男の嫁、智恵は気を病んでいた。
三男の嫁、恵美は義姉を気遣う日々を送っている。
次男の嫁、陽子は智恵がおかしくなったふりをしているのではと疑っていた。
やがて魔物が再び女たちの前に現れる。
世界は反転して、演技は見抜かれる。
◆終映(特別限定先行上映)◆
・2023年4月15日(土)16日(日)※限定2日間
シアターセブン(大阪・十三)
・2023年4月15日(土)18日(火)21日(金)※限定3日間
名古屋シネマテーク(愛知・名古屋今池)
・2023年3月25日(土)~31日(金) ※限定1週間
K'sシネマ (東京・新宿)
投げ銭は全て「演者」映画化計画に使用させていただきます。