コロナ化の日本KFCをマーケティングトレース
吉野家、マクドナルドのマーケティングトレースに引き続き、
本日は同じ外食チェーンのケンタッキーフライドチキンを
マーケティングトレースしていきます。
日本KFC
日本KFCは1970年に創業して以来、現在では従業員856名、店舗数1,134店にまで成長しており、2020年には創業50周年を迎えました。
企業理念には、「おいしさ、しあわせ創造」を掲げ、”本当のおいしさ”を通じ人々をしあわせにすることを使命として活動しています。
2020年11月に公開された、最近の業績(2020年度第2四半期)では、売上高は前年同期比+13%の432億円とコロナで落ち込む企業が多い中でも前年以上の成長を遂げています。
2020年度の店舗ごとの売上、客数、客単価に関しても軒並み前年比よりもプラスとなっており、一貫した強さが見て取れます。
マーケティングトレース
コロナ化の施策
ここからは、コロナ下の施策についてまとめていきたいと思います。
まず前提として、日本ケンタッキーフライドチキンでは、2018年より中長期計画を掲げておりました。
中期経営計画中で「日常化を目指した最適化」と「体験価値の向上」を戦略として掲げていました。それぞれに関して、2020年の施策は以下です。
❏日常化の推進
日常でも食べられるお得感を押し出していくキャンペーンと同時に、話題の月見サンドなど新商品提供をしていく中で、新規顧客にも、既存顧客にとっても飽きない日常食のケンタッキーとして、販売を進めてきました。
もともと、「ケンタッキーはハレの日に食べるもの」「高い」といったイメージの払拭を進めています。
また、コロナ対策としてもモバイルアプリへのネットオーダー機能を追加したり、キャッシュレス決済の充実、デリバリー強化、ドライブスルー強化などを進めています。
❏体験価値の向上
顧客がよりケンタッキーに魅力を感じてもらうために、サービスの改善や店舗の改装などを取り組んでいます。顧客との接点により力を入れていますね。
CMO仮説
現状、ケンタッキーを日常食にしつつ、ファミリー層を取り込みに成功し、顧客数と顧客単価ともに伸びていると思います。
今後、より数を伸ばしていく意味では、高齢者層でも利用しやすい商品を出していくのはどうかと思いました。
*市場のうち、1%でも獲得できれば40万人の層を獲得可能。
(既存の顧客とのダブリは考慮せず)
学び
マクドナルドとも共通しますが、コロナ下で事業を伸ばしている外食企業は、サービスのコアである商品の品質改善やホスピタリティ向上、店舗の清潔さなど、通常の外食店だとコロナの影響でコストカットをしそうな部分を逆に強化している点が印象的でした。
もちろん、それを支えている教育制度や人材採用の仕組みなどがあってこそのだと思いますが。