意外?!氷を利用した洗濯術
またしてもジメジメとした季節に…
梅雨が明け、暑い夏も過ぎ去り、ようやく過ごしやすい季節がやってきた…と思いきや、またまたジメジメとした低気圧が覆う今日この頃。
それでいてまだ残暑が続き、熱中症注意報が出ている地域もありますね。
果たして冬までに過ごしやすい時期がやってくるのでしょうか?
四季折々の変化が美しいのは日本の良さなのですが、近年は異常気象が湿度の高さと相まってなかなかハードです。
子供の頃はアザミが野山一面に咲く今頃の季節が、過ごしやすくて一番好きだった気がするのですが…。皆様もお身体に気を付けてお過ごしください。
さて、ジメジメした季節になると嫌なのは蒸し暑さなどの不快感だけでなく、洗濯物が乾かないということもありますよね。
部屋に乾燥機付きの洗濯機がない方は、コインランドリーを利用する方も多いと思いますが、少量の洗濯物なら部屋干しする人も多いでしょう。
広い庭やバルコニーがある方は別ですが、アパートの日陰の部屋や日の当たらない物件ではそうもいかないでしょう。
頑張ってエアコンなどをフル稼働させたとしても、結局乾燥しきった後も生乾きの臭いが取れなくなってしまった経験がある方、多いのではないでしょうか?
生乾き臭の原因は4メチル3ヘキセン酸(C₇H₁₂O₂)やメチルメルカプタン(CH₃SH)といった物質、特に4メチル3ヘキセン酸は某大手洗剤メーカーの研究により、2010年に生乾き臭の主原因であることが初めて突き止められ話題となりました。
つい10年前、それも一般企業により明らかにされるまで、生乾き臭の正体ははっきりとはわかっていなかったんですね、驚きです。
その臭いを感じるしきい値は、僅か0.01ppm。(1ppmは、1㎎の物質が1ℓの水に溶けている濃度に等しい)
極めて僅かな量でも感じ取れてしまう、非常に厄介な物質です。
この原因となっているのがモラクセラ菌(Moraxella osloensis)という常在菌の一種。
健康な人間には悪影響を与えることなく、ナメクジなどの軟体動物に致命的な毒素を生み出すことから、駆除剤に利用されるメリットもある細菌ですが、生乾き臭の原因になることを考えるとデメリットの方が大きい存在でしょう…。
さて、実は臭いが厄介な問題になるのは氷も同じ。
氷は六角形の分子結晶構造を持ちますが、氷が水に浮くように、その構造には隙間があって密度が大きいわけではありません。
よって、水が氷になるときに、臭いの成分を隙間に閉じ込めて凍ってしまうことも多いのです。
しかし、洗濯物と氷、この意外な二つの組み合わせが意外な効果を生むことがあります。
今回はあまり知られていない「氷」を使った洗濯術を解説します。
ズボンなどについたガムは氷で取れる!
皆さんはガムはお好きでしょうか?
コロナ禍などの影響もあり、口から出さなければいけないことがネックなのか、最近はグミに押されて縮小しているというガム市場。
しかし、やはりオフィスワークのお供はガムじゃなきゃ!という方もまだまだ多いはずです。
デスク上にボトルで売っているガムを置いて、「よし、やるぞ!」というときにガムを一つ口に入れて仕事に臨み、ちょっと手が止まってきたらまたガムを口に一つ放り込み、仕事は片付かないのにガムばかり減っていく…というのはあるあるではないでしょうか?
ボトル入りのガムに入っている小さい付箋みたいな捨て紙だとガムがはみ出てしまうことが多く、誤ってポケットに入れて惨事が起きることもあると思います。
そんな時、ズボンや服についたガムを剥すのに役立つのが氷です!
ガムは一番お手軽な方法が、ガムを冷やして取る方法です。
ガムは高い温度では粘性が増して取りづらくなってしまいます。
(暑さに弱いというのもガムの弱点ですね。)
その逆に、温度を低く保つことでガムは固くなります。
なので、氷で冷やすことでガムを硬化させて剥すことができるのです。
薄めの服やズボンであれば、そのまま冷凍蔵に入れておけばOKです。
ですが、厚めのズボンやバッグ、靴底などにガムがついてしまった場合は、ビニールやポリ袋に入れた氷を当てて冷やしましょう。
だいたい、ものにもよりますが7分程氷を当てれば十分です。
このように硬化させたガムは簡単に剝がれやすくなっているはずです。
それでも少量のガムが繊維の間などに残ると思うので、剝がしきれなかった分は歯ブラシで優しくこそぎ落としましょう。
なかなか取れない場合、冷蔵庫の冷凍室に霜があれば、それを歯磨き粉のように擦り付けてみると良いかもしれません。
この方法はガムの性質を利用しているものなので、付着しているものが髪の毛だったりプラ製品だったりしても有効です。
ただし、結露すると困るものにガムがついているときはこの方法はおすすめしません。
乾燥機に氷を入れるとシワ無しに!?
また、乾燥機に氷をいれて乾燥させると、シャツなどがアイロンいらずのシワなしに仕上がるという裏技もあります!
この裏技のコツは少量の洗濯物で行うことです。
シャツなど薄いものを二枚とズボンなど厚いものを一枚程度が丁度良いです。使う氷は、製氷トレーで作ったものを2、3個ほどです。
洗濯物と氷を同時に乾燥機に入れ回すと、しばらくは氷が乾燥機内に当たる音がすると思いますが、数分で氷が融けて音が鳴らなくなるはずです。
乾燥機内で融けた氷が水蒸気となり、スチームの効果を果たすことでまるでアイロンを使ったかのような仕上がりとなります。
設定温度が変えられる乾燥機の場合、最も高い設定で回すことをおすすめします。スチームの効果が十分に発揮されます。
また、乾燥させる洗濯物が多いと、スチーム効果が薄れるため、あまりシワが取れないかもしれません。
ただし、氷を入れて回転させることで乾燥機のドラム内に傷がつく可能性はゼロとは言えないので、コインランドリーの店舗などではなくご自宅の乾燥機で行いましょう。(また実際には乾燥機に何の問題も与えないとしても、誤解などによるトラブルの原因となるので、絶対に無許可でコインランドリーで氷を入れて乾燥させるのはやめましょう)
氷も衣服も衛生的な環境で!
さて、このような氷を使った洗濯の裏技がありますが、前述の生乾き臭を防止する方法としては、菌の増殖を抑えるために、汗をかいた服は洗濯するまで冷凍庫に入れておくという方法があります。
しかし、これは職場に大きな冷凍庫等がある状況で作業着を洗うまでの一時しのぎとして使えるだけのもので、ご家庭での実施は現実的ではないでしょう。また、職場にそのような環境があったとしても、飲食物が保存されているスペースに不衛生な服を持ち込むなど言語道断です。
なので、ご家庭ではできるだけ洗濯物を溜め込まず、こまめに菌が増殖するより前に洗濯をすることが大事なのですが、実は生乾き臭の大きな原因となるのは、洗濯物そのものより、洗濯槽の中に発生したカビや細菌であることが少なくありません。
いくら綺麗な洗濯物でも、汚い洗濯槽で洗ってしまえば洗ったそばから汚くなってしまいます。
そのため、洗濯物の臭い対策で一番重要なのは洗濯槽クリーナーなどで洗濯機そのものの衛生性を保つことでしょう。
氷も前述のように臭いを吸収しやすいので、小野田商店では常に氷の製造現場を衛生的に保つことを徹底しております!
良い氷も洗濯物も、良い環境がなければ実現できません。
今後とも小野田商店では環境整備を徹底して、皆様に安心安全な氷を届けていきます!
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