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【産学連携】学生の力をお借りして「氷」ブランドのポスターを作成しました!【#11 小野田商店100+ 】
「氷」のポスターって?
突然ですが、「氷」のポスターをイメージしてくださいと言ったら、どんなものイメージするでしょうか?
おそらくですがこんなのをイメージする人が結構いるのではないでしょうか?
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これは氷旗といって、かき氷を提供する店舗でみかけることが多い旗ですが、元々は氷を専業として売っている町の氷屋さんなどが掲げる旗でした。実はもともと広告ではなく許可証の意味があり、水の衛生管理が問題となっていた明治時代、衛生検査を合格した氷の証として掲げられていたものでした。その柄には、製氷技術がなかった時代に、函館など北の地域から海を渡って氷が輸入された歴史が背景にあります。
さて話がそれましたが、様々な広告が溢れる現代でも「氷」のポスターというのは見た記憶がない人も多いのではないでしょうか?
今回とあるお店からのきっかけで、小野田商店が「氷」をアピールするためのポスターを作ることになりましたが…それは長い試行錯誤の道となりました。
小野田の超純氷®初のポスター化!
私たち小野田商店は、まだ数少ない「氷」のブランドである「小野田商店の超純氷®」を展開中です。
プロのこだわりに応えるため、徹底ろ過した純水を60時間以上かけてゆっくり完全結氷させた「小野田の超純氷®」は「何にも染まらず、そして何も染めない無色透明」を自負しています。
しかし、店舗にポスターを貼っていただけるという思わぬスポットが当たる機会で、究極の名脇役を目指した結果、その個性をどう伝えていくべきか悩むこととなりました…。
最初は社内でデザインを決めていく方向でした。
純氷と組み合わされることが多いだろう、ウイスキーなどお酒のポスターなどを参考にしながら、色々とアイデアを出しましたが、やはりデザインに関してのプロがいないこともあり、次第に行き詰まっていきました。
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![](https://assets.st-note.com/img/1737710709-zZba8eiyC4sr96gPuomxLBDO.png?width=1200)
一目見て「氷」のポスターだとわかるように、なおかつ印象に残り、そして掲載するであろうお店の雰囲気を崩さない、「氷旗」に負けないようなポスターを目指しました。
社内全体からも多くのアイデアを募り、様々なパターンが考案されましたが、ブラントのイメージを決定していく大事な要素であるため、簡単には決められません…やはりプロのデザイナーに委ねるのが一番なのか…?
悩む私たちに、あるアイデアが浮かびました。
若い"アタマ"をお借りして…小野田商店初の「産学連携」
さて、業界の中で働いている人は、少なからずその業界内の色眼鏡を通じて商品やサービスを見ることになります。
故にアピールポイントがプロ寄りになりすぎて、一般人にアプローチする方法で迷子になることもあります。
その為、やはりその道のデザイナーなどを雇うのが通例となる訳ですが、小野田商店としては「氷」のブラントという、全く新しいチャレンジに相応しいポスターにしたいと思いました。
そこで、小野田商店初のチャレンジである「産学連携」でポスターデザインを決めることになったのです。
産学連携の「産」とは、民間企業は勿論、NPO等も含む広い意味での生産的活動する組織を指し、「学」とは、大学、専門学校等の教育機関活を指します。
その連携の中で知的資産の継承や生産性の向上、学生への教育や社会課題の解決などを目指すのが「産学連携」であると言えます。
この考えは理系分野では非常にスタンダードなものではありますが、一方で技術研究などに限らない産学連携はまだまだ伸び代があり、近年再び注目されています。
小野田商店が記念すべき初の「産学連携」のパートナーとして選ばせて頂いたのがiU 情報経営イノベーション専門職大学です。
iUは「卒業までに全員が起業にチャレンジできる学校!」が特色の産業界と非常に強くコミットした専門大で、737社と連携があり、さらに学生起業比率は全大学ナンバーワンだそうです!
柔軟な考えを持ち、そしてリーダーになる器を持つ、まさに若い"アタマ"のサポーターです!
小野田商店の墨田工場から近く、またiUの講演に参加させて頂いた御縁もあり、お願いさせていただきました。
企業経験もありマーケティングを学んでいる学生も多数参加して、小野田商店初のポスター制作が始まりました!
さて、こうしてスタートした小野田商店初の産学連携プロジェクトなのですが、まずは社内で出たコピー案を参考にしてもらい、それをもとにデザインを作ってもらいました。
多くの現場で働く社員から寄せられたアイデアがポスターの原点となっております。
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これでも相当絞っています。
iUの学生たちもこれに負けじと非常に多くのアイデアを出してきて頂いたこともあり、いい意味で非常に決定に迷うプロジェクトとなり、想定よりもかなりスケジュールは延長しました。
まずはなんとか基本となるイメージを選定し、それを元に小野田社員が修正を提案して、それに対して学生が修正し、それをまた小野田社員が見て…という試行錯誤の繰り返しが続きました。
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フォントや背景の色合い等、細かいところまでチェックして改良を進めていきました。
時には社員自らブラッシュアップ版を作成し、iUの学生たちに逆提案することもありました。
そして長い時間の末…ついに「小野田の超純氷®︎」ポスターが完成いたしました!
これが「氷」ブランドのポスターだ!
試行錯誤を重ねて完成した「小野田の超純氷®︎」ポスター完成版がこちらとなります!
(※以降、広報担当の主観が多分に入ります)
まず、小野田の超純氷の利用シーンがよく伝わると思った「B1案」、バーなどで味わう特別な一杯に相応しい、プロの氷であることをストレートに伝えてきます!とても分かりやすく使いやすいデザインに仕上がってると思います。
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そして小野田の超純氷®︎のブランド立ち上げの意義から、そのこだわり、ラインナップまでをおしゃれなデザインとともに情報として伝えられる内容に仕上がっている「B2-A案」。ブランドの情報を一枚で伝えるならベストな内容に仕上がっています!
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「球体か?四角か?」のフレーズが印象的な「B2-B案」。
ボール氷か、キューブ氷かの違いをドリンクの飲み手に意識させるデザインです。実際に氷は形状によって視覚的・音的な印象だけでなく、氷の表面積の差によりとける水の量も変わり、まろやかさなどに形状による味の違いが出るのです!
文字を反転させるなど結構とがったデザインで、広報担当個人としては最もお気に入りのデザインです!
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そして全デザインの中で唯一、本物の氷がデザインに出てこない、異色の一枚が「B3案」です。
小野田の超純氷®︎のイメージとしてあった、「大人向け」という固い印象をあえて払拭し、若い人にも氷の違いに注目してほしい、という思いを込めて作られました。
B3案は社内で募集したコピー案からのイメージに、学生のアイデアなどを足してAI生成したイラストを下書きとして(何度も)加筆修正を加えることで完成しました。特に時間をかけたこともあり、思い入れの強いデザインです。
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そして、社内で提案されたイメージの正当進化と言えるのが「C1-A案」、金と黒のデザインでバッチリと決まった印象です。
ドアップの氷に、「濁りない」から始まるキャッチコピーが小野田の超純氷®︎の純粋さを伝えます。
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次のC1-Aからバリエーションした「C1-B案」は、小野田の超純氷が目指してきた「最高の脇役」のイメージを伝えるデザインとなっています。
脇役というフレーズと相反するように堂々と真ん中に置かれた氷と背景の大きな文字が、このポスターでの主役は氷であることを表します。
ちなみに後ろの文字がグレーになっているのは、あえて読みにくくすることによって、注視させることが狙いになっているそうです。シンプルな見た目でもしっかり工夫がなされています。
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「C1-C案」は、氷などのビジュアルイメージよりテキストを強調したデザインです。
「百年の歴史が紡ぐ最高傑作」と、堂々たるフレーズで、フォントで訴えかけるデザインがわかりやすく小野田の超純氷®︎を印象付けます。
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最もユニークかもしれないのがC3案。
デザイン当初から「氷のポスターのお手本がない」、「なんかお酒のポスターみたいになる」という問題に直面していますが、あえてお酒っぽいボトルのラベルに小野田の超純氷®︎のフレーズを入れる、お酒の広告っぽくなってしまうことを逆手にとったデザインとなってます。
また、あえて説明文やコピーがないことにも意図があります。ポスターを見たお客さんが「このお酒なに?」と店員さんに聞くことで、会話のきっかけになることを狙っているとのことです。こういったアイデアは自社だけではなかなか出てこないので、改めて学生さんの力を借りてよかったと思えるポイントです。
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さて、以上がiUと小野田商店による、初の産学連携の果実であるポスターとなります。
案の番号が揃ってないことからお察しかもしれませんが、アイデアごとボツになったデザインも複数あります。この記事がウケたら公開するかも…
あまり前例ないと思われる氷が主役のポスターですが、広報担当個人としても関われたことが大変良い経験となりました。
見かけたら「氷」の違いにご注目!
ポスターは当社が自由に編集できるものなので、季節などに合わせたバリエーションチェンジなども行うかもしれません!
「小野田の超純氷®︎」ポスターの掲載についてまた紹介の続報ができればと考えております。
また、もし街中のバーなどのお店で、このポスターをご覧になったその時は、ぜひ注文した一杯の「氷」の違いにご注目下さい!