アイスキャンドルで今年の冬をエモく彩ろう!【あかりの日】
10月21日は「あかりの日」
毎年10月21日は「あかりの日」です。
これは1879年の10月21日、あの発明王エジソンによって白熱電球の点灯試験が行われ、40時間点灯し続けることに成功し、ついに電球照明が実用的なものとなったことを記念して「日本で」制定されました。
(このときの白熱電球のフィラメントに使われたのは京都の石清水八幡宮に植えられていた竹から作られたものでした。
またエジソンの助手には岡部芳郎という日本人技師もおり、エジソンと日本には様々な縁がありました。)
これは今から143年前のことで、遠く昔のようのことにも思えますが、有史以降の長い歴史を考えれば、ほんの最近のこととも言えます。
現代では白熱電球はLEDに変わりつつあり、蓄音機などなくともスマホ一台から無限ともいえる楽曲を再生できるようになりました。
さすがのエジソンも現代に来たら、さぞかし驚くのではないでしょうか?
一方でエジソンの元部下であり、ライバルとしても知られる交流電気の生みの親、ニコラ・テスラは「世界システム」という、無線による電力の送電システムと情報の伝達システムを合わせたものの実現に尽力していました。
しかし、エジソンが構築を進めていた直流送電システムを打ち破り、交流方式を主流とした彼でも、パトロンとの関係悪化などもあり、この計画の実現には至りませんでした。
しかしテスラは「現在は彼らのものだが、未来は私のものだ。そのために私はよく働いた。」という言葉を残したそうです。
なぜかエジソンと比べて謎めいたイメージあり、何かとオカルト界隈などでオモチャにされがちだったりするテスラですが、
無線による情報の伝達システムは、Wi-Fiが飛び交う現代では当然実現しているといえますし、マイクロ波方式による完全ワイヤレス充電も日々実用化に近づいています。
テスラの夢見た世界の実現まで、あともう一歩かもしれません。
キャンドルの明かりは心を落ち着かせる
さて、エジソンの発明により長らく人類の歴史におけるメイン照明であったキャンドルはその座を退くこととなりました。
しかし、キャンドルにしかない長所もまだあります。
それは「リラックス効果」です。キャンドルの火を見ると、なんとなく落ち着いたりロマンチックな気持ちになったりすることはないでしょうか?
これには「1/fゆらぎ」という「一定の法則を持った不規則性」が関係しています。少し難しい概念ですが、
ざっくりいうと「偏りのあるランダム」で揺らぎが生じるということですね。キャンドルの明かりは規則性がある揺らめきですが、ときどき不規則な揺らめきも混じり、そしてその不規則な揺らめきにもある程度の法則性があるということです。
この1/fゆらぎは心拍リズムや血圧などにもみられ、黄金比やハニカム構造と同様、普遍的に自然界に存在し深く生体に影響するものです。
この魅力的なキャンドルの明かりですが、冬の夜にイルミネーションとしてアイスキャンドルを飾り立てれば、氷独特の1.31の屈折率とも相まってさらにふんわりとした温かい明かりを演出します。
アイスキャンドルは近年、日本でも頻繁に地域のイベントとして行われるようになってきました。
これは、まず電気を引く必要がないという点がイルミネーションより勝り、またバケツと水とキャンドルさえあれば作れるというコスト面の手軽さ、さらにアイスキャンドルの作成を地域住民などに参加してもらうことにより皆で イベントを作り上げるという体験性など、メリットが多いからです。
また、不燃性の氷雪に囲まれているため、普通にキャンドルで装飾を行うよりも火の元トラブルになりにくいというメリットもあります。
日本アイスキャンドルの発祥の地、下川町
そして、地方におけるアイスキャンドルによるイベントを最初に行ったのは、冬は氷点下-30℃にもなることがある北海道の「下川町」です。
かつて農林業と鉱業を基幹として発展してきた下川町ですが、昭和30年代を境に鉱業の廃止や営林署の統廃合が相次ぎ、人口が激減してしまいました。
しかし住民たちの「町は過疎でも心の過疎にはなるまい」の思いのもと、厳しい冬を楽しめるものにしたい、とアイスキャンドルを使った装飾が考案されました。
このアイスキャンドルによる装飾の、幻想的な輝きは一躍反響を呼び、 昭和 63 年には「アイスキャンドルフェスティバル」というイベントにまで発展しました。
今ではメインとなる会場から道路沿いや一般家庭の庭先まで、 3000 個以上のアイスキャンドルが町に並ぶ一大イベントとなっています。また特製容器入りのアイスキャンドルを全国発送するサービスの受付や、関連グッズの販売まで行われるようになっています。
たったこれだけ、アイスキャンドルの作り方!
アイスキャンドルの作り方はたったの4ステップ!さっそくご説明しましょう。
①まず、雪の積もるような寒い夜が続く時期に、バケツに水を入れ、雪上に1~2晩置く。
②氷の厚さが5㎝くらいになったら、バケツを静かにひっくり返す。
③氷の上部中央を割って、中の凍っていない水を出す。
④水の抜けた穴の中央に、ろうそくを立て火を灯す。
たったのこれだけ。
北国の方限定に なってしまうかもしれませんが、皆様も幻想的な夜を、自分自身で演出してみるのはどうでしょうか?
参考、出典:北の交差点 Vol.4 AUTUMN – WINTER 1998 p.36「わが町紹介 下川町」
:山本光璋.生体1/fゆらぎ研究の現状.BME Vol.8No.10.東北大学情報科学研究科.
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