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邪念詩その1「波と手紙」

邪念詩とは

音楽好き芸人ジョニー小野が提唱する、「っぽい」詩である。創作意欲の源泉は「邪念」であり、そこから生み出される詩はモンスターのように生命を得る。では、早速第一作を紹介させていただく。

「波と手紙」

きっともっとあたしは
あなたに伝えたいことが たくさんあって

でもいつもあたしは
誰かが手を離した 風船みたいになって

群青より深い空に
体ごと吸い込まれちゃえば

もうそんな思いしなくていいよね

どれだけ星に願い込めたって
神様には届かないんだ

雲の切れ端に結んだ手紙
いつかあなたのところに
届くのかな

それでもいつもあなたは
手を伸ばしたら届く気がして

きっと見つめられたらあたしは
夏のアイスみたいに溶けてこぼれて

風が揺らす夜の波に
全部流されてしまえば

あなたの夢に届くかな

どれだけ夜を超えたって
忘れることなんてできないんだ

消える波に託した手紙
海の底できっとずっと

地平線のむこうから
どんな明日が来るのかな

明日のあたしは
あなたを忘れてるかな

どれだけ星に願い込めたって
神様には届かないんだ

雲の切れ端に結んだ手紙
いつかあなたのところに
届くのかな


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ジョニー小野
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