海を臨む宿 雨晴温泉 磯はなび
喧騒から離れ、幻想的な景色に浸る
その宿は高台にある。
周りには何も無い。
何も邪魔されることなく、水平線を眺めながら湯に浸る。
そんなゆったりと流れる時間を堪能できるのが、富山県高岡市にある雨晴温泉 磯はなびだ。
別世界を眺める
青い海を高台から眺望することができる磯はなびでは、何にも遮られることなく窓一面に景色が広がる。
わたしが訪れたのは今年の夏。
部屋の襖を開けてすぐに、窓の外に広がる青に呑み込まれた。
果てしなく続く海と、薄水色の青空、眼下に茂る青い木々。
異なる三層の青が、一つの窓に収まっていた。
日本海側の空と海はどこか穏やかな色をしている。
鮮烈な色彩ではなく、ぼんやりとした淡い青は水彩画のようだ。
街で生活していると、これほど開けた景色を見ることはそうそう無い。
ひしめくように建物が並び、情報が溢れている。
ただただ空と海が続く窓の外は、別世界の景色に思えた。
時間が経つにつれ、景色は闇に包まれていく。
日本海側では夕陽を見ることができるため、地平線はオレンジに染まり、空の上の方から深い青に染まっていく様子を見ることができる。
海に漂うような
露天風呂からも海が臨める。
夜にお湯に浸りながら、真っ黒な海を眺めていると、海とつながっているような感覚に陥った。
そのまま見上げると、夜空に星が瞬いていた。
まるでぷかぷかと海に浮かんで星を眺めているようだった。
あたたかい気持ちになれる宿
丁寧だがアットホームな接客
そんな情趣あるこの宿は、決して気取った宿ではない。
わたしは母と泊ったし、他にも家族連れが多かった。中には赤ちゃんもいた。小さいお子さんやお年寄りがいる家族も気兼ねなく泊まることができる。
スタッフも若い方が多くて活気があるし、地域に根付いたアットホームな雰囲気がある。
窓から見えるお社が気になると話したら、若い仲居さんが親切に熱田神宮に所縁のあるお社だと教えてくれた。
また、手描きの観光パンフレットはとても丁寧に作られており、内容も充実していてイラストも可愛いので必見だ。
美味しいお料理
もちろんお料理もとても美味しい。
お部屋ではなく、会場で頂く。会場も大きな窓があるので風景も楽しめる。
お料理は一品一品運ばれてくるが、かしこまった雰囲気ではなく、ワイワイと食事が楽しめる。
わたし達が行った時には、別料金で白海老の唐揚げ食べ放題も用意されていた。そんな面白さのある雰囲気が、こちらを和ませる。
周辺もおすすめ
車で行くのが便利だが、ローカル線の氷見線で行くのもまた趣がある。
トンネルを抜けると海が車窓にバッと広がる光景は感動する。
最寄りの雨晴駅から磯はなびまでは、徒歩では無理なので事前に宿に送迎をお願いしておいた方がよい。
また、近くに新しく道の駅雨晴が建てられた。
大抵混んでいるが、チャックアウト後の11時頃はまだ空いていて景色を独り占めできた。30分後には駐車場も満車になっていたので、泊まった際には特権として寄っていくのがオススメだ。
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