田中角栄氏を読む【土星回帰の考察と共に】…岸田首相の不出馬を添えて
皆さま、ご機嫌いかがでしょうか。
岸田首相が次の自民党総裁選に不出馬を表明いたしましたね。そんなタイミングで「カリスマ」田中角栄氏のホロスコープを読んでみました。
【出生図から見る】
生年月日は1918年5月4日。
日の干支は辛亥で納音では「釼釧金」。
頂点に立ち、人をまとめるのも上手い。しかも和を大切にする方。温厚に見えるが実はクールな思考を持っている人物ですね。
出生時間が不明で、月とアングル(アセンダントやMC)が読めないのが痛いですね。こうした大物の方は、アングルがかなり暗示的であったりするのですが。
◇土星・海王星0度
目についたのは、ちょっとオーブは広めですが赤マルの土星・海王星0度。この角度、どこかで見た気がします…。ゆっくり動く天体同士なので、誕生日が近い方は皆さんお持ちの角度です。
「ルールに縛られない」と見ることもできますが、この場合土星が天体にとって居心地の良くない場所にありますから「秩序の混乱」となりやすいかと思います。
そうそう、思いだしました。
1989年の消費税初導入の時も、この角度があったのです。この時は山羊座でコンジャンクション(0度)。土星が力を持つ部屋であり、海王星は力が弱くなる部屋です。よって、権力が大きな力を発揮しやすくなったのではないかと考えます。
土星と海王星の0度は約35年周期で起こる天体の角度。政治的なモラルの低下を暗示し、ストライキが起こりやすい…と言われています。
ちなみに日本では2025年に、牡羊座に入ったばかりの土星と海王星が0度。さらにその年の8月には真向かいに火星がきますから、政治的な混乱を予感させますね。
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◇火星・木星90度 火星・太陽120度
次に目立つのは緑のマル、木星と火星の90度と太陽と火星の120度です。
ここから、
勇敢で意志が強く決断力があるが、その一方で功名心が高く冒険を好み、賭け事のようなスリルを楽しみたい人物だと感じます。
ギリギリの決断を楽しめる胆力のある方だったのでしょうか。
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◇水星・冥王星60度 水星逆行
青のマル、水星と冥王星の60度。
水星が牡牛座にあり、これは「声」に特徴があることと一致しますね。しかもそこに冥王星が良い角度で応援してくれていますので、弁舌が冴えわたっていたことでしょう。
水星逆行中のお生まれのようで、こういった方は類まれな思想家であったり、文章を書くことに才能があったりすることが多いです。
◇太陽・土星90度
次は緑のマル太陽と、赤いマル土星の90度です。(海王星は土星と0度と読んでいますが、太陽とは少しオーブが広すぎますので太陽と90度には該当しません)
苦労が多い、コンプレックスがある、警戒心が強い…と読めます。ただ、こういう強い配置をお持ちの方は、「それを乗り越えるだけのパワー」もセットになっていることが多いもの。ですからもし同じ角度をお持ちの方も、ご心配はいりません。
◇天王星ノーアスペクト
天王星が自分の部屋である水瓶座でノーアスペクトです。このことから、人との距離感が独特であったろうと感じます。
さらに、この天王星は水星/ドラゴンヘッドのミッドポイントに位置しています。会話がトリッキーであったのかもしれません。
【土星回帰について】
次に、角栄氏に起こった出来事を「土星回帰」の面から考察していきます。
その前に土星回帰(サターンリターン)について簡単に触れておきましょう。
土星はホロスコープを約30年周期でひと巡りします。ですから、誰しもが約30歳のときに、生まれた時の土星の位置に経過の土星が戻ってくるのです。このことを土星回帰(サターンリターン)と言います。
土星は「課題」を現実化・強化・物質化する…と考えられます。「時間をかけて行うこと」に対して威力を発揮するので、しかるべき時間をかけていれば追い風を与えてくれるし、必要な時間をかけていなければ門番となり、再試験を受けさせられる…といったイメージです。
土星回帰は27歳頃から影響があり、29歳頃に最高潮を迎え、30歳過ぎくらいまで続くと言われています。
【角栄氏の土星回帰を読む】
それでは、実際に角栄氏の土星回帰を読んでいきましょう。
◇土星回帰1st(29歳)
角栄氏の土星回帰1stシーズンは1947年です。この年、彼は衆議院議員に初当選いたしました。
1945年頃から政治に興味を持ち始め、1947年の4月に初当選したと言いますから、27歳頃から影響が出始め、29歳でピークを迎える…という土星回帰と合致いたしますね。
◇首相初就任
角栄氏はその後1972年7月に、この時最も若い54歳で首相に就任しています。
土星回帰1stが29歳ならば、2ndは58歳です。
角栄氏が総理大臣に初就任したこの時は、2nd土星回帰にはまだ数年早い時期。
ホロスコープを見てみると、出生の木星(水色のマル)に経過の土星(赤いマル)が乗っています。
雰囲気としては「責任を楽しんでいる」かのようです。
◇土星回帰2nd(58歳)
土星回帰2ndシーズンは58歳のとき。
1976年です。ピンと来た方もいらっしゃるでしょうか。そう、ロッキード事件が起こった年です。
しっかりと出生の土星に経過の土星が乗っかっています。課題を浮き彫りにし、この先の人生を考えるための試練を与えているようです。
「カリスマ」であっても、土星回帰の影響からは逃れられません。
◇救いはあるのか
土星回帰2ndシーズンには、実は救いが用意されています。それが「木星回帰(ジュピターリターン)」です。
ラッキースター木星は12年でホロスコープを一周します。つまり出生の木星に経過の木星が12年に一度乗っかってくるわけですね。
12年周期ですので、その倍数、つまり約60歳には木星回帰が起こります。土星回帰2ndシーズンには、この木星回帰という救いもあるのです。
【ちょこっと岸田首相を読む】
さて、土星回帰の観点から岸田首相のホロスコープもちょこっと読んでみます。長くなり、難しい表現もありますので、ご興味のある方だけ読み進めてください。
岸田首相の生年月日は1957年7月29日。土星回帰2ndシーズンは2015年です。
彼の2015年は一体何があったのでしょうか。ご興味がある方はお調べいただければと思います。
さて、注目したいのは首相就任時のホロスコープ
普通の土星回帰が「出生の土星」と「経過の土星」との関係であったのに対し、こちらは「進行の土星」に、逆行を終えようとしている「経過の土星」が乗っかっています。
これを占星家のフランク・クリフォード氏は「シャドウサターンリターン(影の土星回帰…かな?)」と呼んでいるようです。
土星回帰1stシーズンはその2~3年後に、2ndシーズンは約6年後に訪れるとされる、このシャドウサターンリターン。
思い返してみて、「29歳より32歳くらいが辛かったな…」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
このように、岸田首相も就任時にはシャドウサターンリターンでありました。
で、現在。
もともとすごく天体が偏っているんですね。
出生時間が不明なので左下に寄っていますが、この天体の一群は出生時間によって右上になったりもします。
しかし天体の角度は同じですから(月以外)、出来事を読んでいくことはできるわけです。
ぱっと見た感じ、出生の木星と経過の海王星180度が目を引きますが、総裁選不出馬の決意を感じるものではありませんね。
本来であればやる気を起こさせる、経過の木星と火星の0度が、出生や進行の天体としっかりした角度を取っていないことも合わせると、少しやる気は低下中…といった感じを受けることくらいでしょうか。
ただ他の天体の角度を調べてみた結果、太陽と土星という「試練」のミッドポイントに「革命・変化」を暗示する経過の天王星がヒットしていた時期がありました。
2024年の4月頃です。
知る由もありませんが、もしかしたらこの時期に不出馬を決心していたのかもしれません。
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さて、私の考察は以上となります。
非常に長くなってしまいました。
最後までお読みいただいた方には、心より感謝申し上げます。
あなたの毎日があらゆる面で 素晴らしく安心なものになりますよう心から応援しています。ありがとうございました。