「社会を変えるスタートアップ(光文社新書)」ー出版のお知らせ・背景
みなさん、こんにちは。
小野貴也です。
2023年1月18日。光文社新書から、社会を変えるスタートアップ「就労困難者ゼロ社会」の実現を出版いたしました。本書は、日本の労働人口減少問題と就労困難者問題の双方に焦点を当て、日本の就労困難者をゼロにするためのグランドデザイン(全体構想)と、そこにかける想いをまとめた一冊です。
待ったなしの社会問題。
1,500万人の就労困難者と労働人口の減少問題
日本には、障害や難病などの何かしらの理由により、就労困難な方々が1,500万人(積み上げ方式)いると言われています。
国民8人に1人の割合です。
この数字だけを見ると、なんだか身近に感じられますよね。さらに少子高齢化により、20年後の労働人口も同様に1,500万人減少することがほぼ確定しています。
片方では、活躍機会が不足している問題がある。
もう片方では、労働人口が毎年毎年減少し続ける問題がある。
さらに、テクノロジーが進化し一人当たりの生産性が改善されたとしても、日本経済を維持するための労働供給力は不足する。とも推測されています。
よくよく考えると、労働市場ってこんなにも複雑なんですね。
まさか私たちが暮らすここ日本において、こうした労働市場の不均衡が生じているなんて。と、思われる方がいたとしても自然なことだと思います。私自身も、起業するまでは知りませんでした。
約9年前にこの社会問題と出会った時、私は製薬会社でMR(医薬品の営業)をしていました。精神疾患系の医薬品を扱う中で、うつ病などで悩む患者さんが集まる患者会に参加した際に、全員に共通していた問題を初めて知りました。
「仕事でうまくいかない」
このとき僕は、人生をかけて解決したいって思ったんです。
それから3ヶ月後に退職させていただき、起業しました。
おいおい、展開早くないか?と、無茶苦茶な話に聞こえるかもしれないですね(笑)
けど、
・医薬品が果たせることには、当然ながら限界がある。
・その限界の先にあるのが「仕事」の問題。
・さらに見逃せないのが、1,500万人の就労困難者と1,500万人の労働人口の減少って、あまりにも巨大な数字(市場)であるということ。
+私自身、摂食障害という疾患に悩んでいたことも、自分を突き動かした動機です。
「その思想と戦略を社会に。」私に勇気を与えてくれた、光文社編集者高橋さんと脚本家麻生さん
私が代表を務めるVALT JAPAN株式会社の広報アドバイザーとして力をいただいていた畠山さん(本気ファクトリー(株)代表取締役社長)より、光文社さんとのご縁を作ってくれました。心から感謝です。
光文社の高橋さん(編集者)から出版のオファーをいただき、2021年春、脚本家の麻生さん、当社広報中村を中心としたチームが組成され、出版に向けたプロジェクトがスタート。
本書は、就労困難者ゼロ社会を実現するためのグランドデザイン(全体構成)です。しかし当初は、私小野貴也の半生と起業の道のりを綴った一冊にする。という企画で進みました。高橋さん、麻生さん、お二人ともに「必ず多くの人たちに届けたい。」と、熱すぎるくらいの想いを伝えてくれていました。
「ソフトバンクの孫さんや、テスラのイーロンマスク氏ならわかるのですが。本当に小野で良いんですか?(汗)」
と、当然ながら道半ばの私自身はこう思うわけです。(笑)
それでも「大丈夫です。自信はないかもしれないですが、多くの人たちに小野さんのこれまでの経験、考えを伝えてほしい。社会を動かすんです。」と。熱いお気持ちをいただきながら、1年超をかけてインタビュー(毎月ありがとうございましたmm)が進みました。
発売日から6ヶ月ほど前に、全章のストーリーが完成。
本ストーリーは、私自身がなぜ就労困難者の領域で起業した背景や経緯となる学生時代の経験から、起業から現在までの細部にわたる紆余曲折のスタートアップ物語です。脚本家麻生さんの力で、まさにドラマと言える素晴らしい内容でした。本当にプロってすごいです。
その上で、出版チーム全体で話し合いをしました。起業家、スタートアップ、経営者、ビジネスパーソンだけではなく、業界関係者だけでなく、これまでに本領域に接点のなかった多くの方々も含めて、私たちの想いと構想を伝えるために、本書を進化させることはできない?と。
結果、「全体構成を大きくアップデートする。」ことに。
起業するまでの経験や起業の道のりはコンパクトにし、主体は「グランドデザイン」でいくと。1,500万人(8人に1人)が就労困難者であることと、労働人口減少問題を抱える課題先進国である日本そして私たちは、この実態を把握し、どのようにしてこの困難を突破していけるのか。を日本全体で考えるきっかけにするんだと。
光文社高橋さん、脚本家麻生さんからも賛同いただき、最後まで共感くださり、ともに実行し続けてくださったことに感謝しかありません。
「世の中に伝えたいこと、広げたい影響は変わらない。より一層ワクワクしますね。」
「ただ、1章分くらいは小野さんが走ってきた生々しい道のりを伝えてほしい。勇気をもらう人が沢山いるんです。」
「残り3ヶ月。全員でやりきりましょう!」
と、これまでのベースをフル活用しながら、劇的な進化を目指して、超過密スケジュールが始まりました。
※各章や文字数にかけられる執筆可能な時間数を発売時期から逆算するなど計画的に進めることや、睡眠の時間・質にはいつも以上に、とってもとっても意識して生活しました。(最後の方は、徹徹徹でボロボロしたw)
表現するって、とっても難しいんですね。
「本当にこの表現で良いのか?」
「誰かを真っ向から批判することにならないか?」
などなど、各章ごとに読者のペルソナ的なターゲットをイメージして、出版チームと何度も何度も表現方法を見直しました。
そして12月中旬、遂に責了。
あとは印刷を待つのみとなり、待ちに待ったお正月休みへ。
光文社高橋さん、脚本家麻生さん、当社広報チーム、光文社デザインチームの皆様、そして編集長。感謝に尽きません。本当にありがとうございました。
就労困難者の大活躍時代をつくる
就労困難者の大活躍時代つくる。
これが、私たちが目指すビジョンです。
ビジョンの実現には、常に戦略(抽象度の高い、大きめの作戦)と戦術(具体的な実行内容)の実行と改善を繰り返しながら、その精度を高め続けることが必要です。その過程の中で、多くの方々から応援をいただき、また実現可能性を高める数々のご指導をいただきながら、私たちは常に、早期に、成長し続けます。
人と人が連動して、ビジネスが起動する。
人と人が連動して、産業が生まれる。
人と人が連動して、社会が変わる。
私たちは、これからも進化をし続けます。
私たちのビジョン、ミッションに共感をいただいた方、ぜひ一緒に新しい未来づくりをしましょう。※カジュアルにお話ししましょう!
Respect ー尊重ー
本書の出版には、VALT JAPAN全員の力が必要でした。
社会課題は、解決しなければ意味がありません。その解決策に絶対はない。
全メンバーが日々向き合い続けている課題や問題に、諦めず、試行錯誤しながら真摯に向き合い続けた積み重ねが、解決策を生み出し、日本の新たな未来をつくると信じています。いつも、本当にありがとうございます!
最後に
本書を手にとってくださった皆さま、興味をもっていただいている皆さま。
本書を通じて新たなご縁をいただけたことに、心より感謝いたします。
本書は、業界関係者が読む本。ではありません。
さまざまな人たちが、これまでに接点がなかった「就労困難者領域」「労働人口減少問題の領域」に、できる限り興味を持っていただき、良き議論が生まれるようにと想い、本書づくりに挑戦しました。
人(人的資本)に関する課題をお持ちの方、経済を生み出す経営陣の方・ビジネスパーソン、スタートアップへキャリアチェンジを考えられている方、就労困難な当事者方(ご家族の方々)、就労支援などの業界関係の方、公的セクターの方(自治体/官公庁)、投資家の方。など、さまざまな視点から、就労困難者ゼロ社会を実現するために必要なHow To(ハウツー)を、一緒に考えていきたい。
一人でも多くの応援者が増えるように。
一人でも多くの協力者が増えるように。
一人でも多くの仲間が増えるように。
これからも努力し、進化し、成長し続けます。
ぜひ、本書を手にとっていただけたら嬉しいです。
困難は、必ず突破できる!
小野 貴也
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