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『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2024 in HITACHINAKA(9/22)』感想

着くまで

今回私は、6:30頃に出発する都内ターミナル駅発のバスツアーでひたちなかに向かった。その集合時間に間に合わせるため、3時半起きをして最寄りから始発に飛び乗った。

道中、フェスTやバンドTに身を包み、サコッシュを肩掛けしている人がチラホラ見受けられ、絶対に目的地が同じことを確信し、仲間意識みたいなものを感じながら電車に揺られること1時間弱。

ターミナル駅の駐車場に着くと、既に行列ができていたが、割と早めに到着できたため、あまり待たずにバスに座ることができた。

そして、すぐに車内が満員になり、バスは動き出した。集合場所に到着してから、15分も経たずに出発した気がする。凄いスピード感だった。

道中は眠すぎて爆睡していたため、気づいたらひたちなかの駐車場にいた。

自分で運転する必要もなければ、電車の乗り換えや会場までのシャトルバスの時間を考える必要もなかったので、フェス初参戦の私にとって、JTBのバスツアーはめちゃくちゃありがたかった。

次にもし行く機会があったら、また利用したいと思った。

ひたちなかに降り立った第一声は、
「寒っっっっ!!」だった。

フェスといえば半袖短パンだと思って、その格好で来た私は、余りの寒さに凍えてしまったのである。

それもそのはず、気温は余裕で10度台。
出発の際、上着を入れたつもりだったのに、入れていなかった自分を呪った。

ただ、駐車場から会場までの道中には、同じような格好で「寒い寒い」と言っている人がたくさんいたので安心した。
この気温が予想外だったのは、俺だけじゃないのだな。

そして公園入り口に着くと、雨まで降り出した。
「最悪の天気だ…」と思いながらレインコートを取り出して着ると、風を凌げたので幾分か暖かくなった。風を避けられるだけでこんなに体感温度変わるんだな。レインコート買っておいてよかった〜。

公式のグッズを受け取り、アーティストのグッズを買い、更衣室で着替えて、クロークに荷物を預けて、いざGRASS STAGEへ。

ステージに着くと、ちょうどロッキンの主催者の方が挨拶しているところだった。

その挨拶を見ていて、何となく高校の文化祭を思い出した。文化祭実行委員の子が「やっと開催に漕ぎ着けた…」的な熱いことを語り、それを見てる人達が野次ったりしながら盛り上げる、あの感じ。

祭りが始まる前の高揚感で満ち溢れている会場に、凄くワクワクした。

以下、各出演者の感想。

9/22 タイムテーブル

①モーニング娘。'24

「大雨が降る中でのトップバッター」という難しい局面だったと思うのだが、彼女達以外には到底務まらなかったのではないだろうか。

それくらい完璧に場を盛り上げ、自分たちの出来ることをやり切っていた。天晴れ。

まず全員可愛い。
大ビジョンに映る御尊顔やスタイルが全て美しく、惚れ惚れする。眺めているだけで、単純にめちゃくちゃ楽しい。

とはいえ、大ビジョンにだけ目が行ってしまう訳ではなく、ダンスの"キレ"やフォーメーションの"ダイナミックさ"などは生で見ないと分からない。だから、自然とステージの方も見ちゃう。

ステージを広く使うことで「どこを見ていても楽しませてくれる」という安心感があった。

そこに、バンドでは醸し出せない魅力が詰まっている気がした。彼女達のパフォーマンスを見て、「ロッキンにアイドルが出る事の意味」ってこれなんだろうなと理解した。

そして何より、先代が残した遺産が大きすぎるとも思った。
「LOVEマシーン」「恋愛レボリューション」をやれば、客は問答無用でブチ上がる。
それらの曲をうまく利用しつつ、自分たちの曲にも引き込んで聞かせるセトリが、本当に練られていてお見事だった。

メンバーのお名前は、マユリカの阪本さんのおかげで野中さんだけ知っていた。だから、最初の方は彼女を目で追っていた。

だが、パフォーマンスを見ていくうちに、他のメンバーにも次々と興味が湧いてきて、終演後には一緒に見ていた友人と、全員のメンバーカラーとお名前を調べた。それくらい、全員が魅力に満ち溢れていた。

中でも印象的だったのは、今回で夏フェス卒業の石田亜佑美さん。

カメラにたくさん抜かれていたのだが、可愛いファンサもかっこいいキメ顔も全て完璧で、一つも外していなくて、惚れ惚れしてしまった。
もっと早く知りたかった…。

可愛いだけにとどまらない、たくさんの魅力が垣間見れて、モーニング娘。にハマる人の気持ちがよ〜〜〜〜くわかったステージだった。

②マルシィ

正直あまり知らなかったので、フェスでやりがちな曲を予習して来たのだが、セットリストがほぼ予習の通りだったので、十分に楽しめた。

まず彼らを初めて見たのだが、全員が違うタイプのイケメンでびっくりした。そりゃ大量の固定ファン着くだろうなと思った。

それに、ギターもベースもドラムもそれぞれに見せ場があり、単純に演奏技術が高いことも分かった。何より、メンバー全員がこの場で演奏する楽しさが前面に出ていて、会場がその多幸感に包まれている気がした。

とはいえ、MCでは「結成当初はロッキンに箸にも棒にも引っ掛からなかった、だけど6年越しに夢が叶っている」という趣旨の話もしていて、バンドとしてのアツさも垣間見れた。

だから、バンドの色々な側面を見ることができて、初心者にも様々な魅力が伝わる素敵なステージだったと思う。

最後の曲である「最低最悪」で、全員がしゃがんでから一斉にジャンプするの、「フェス」って感じでよかったなぁ。盛り上がる系の曲だと思ってなかったからびっくりしたけど。

所々掠れ声になっていて、本調子じゃなさそうだったり、裏では様々なアクシデントがありそうだったけど、きっとまたロッキンに戻ってくるアーティストなんだろうなと思った。

③ME:I

昼ごはんを食べていたら「Next Artist…」の表示になったので急いで平らげて見に行った。

友達の影響でちょこちょこオーディション番組を見ていたため、大体の曲に耳馴染みがあり、十分に楽しめた。

セトリでいうと、まだ自分たちの曲が少ないからか、オーディション番組内の曲や、少女時代のカバーで「Gee」をやったりしていたのが、凄く新鮮だった。オーディション番組からずっと追いかけていたファンにとっては、堪らないセトリだったんじゃないだろうか。

午前中のモーニング娘。'24でも感じたが、やっぱりアイドルって凄いと改めて思わされた。

まず、どこを見ていても眼福。大ビジョンに映るビジュアルも、ダンスの揃い方やフォーメーションなども、全てを捉えるため、忙しなく目を動かしてしまう。

モーニング娘。との違いとしては、オーディションを勝ち抜いて来ただけあってパフォーマンスは一級品なのに、MCの合間を誰が埋めるのか決まってなかったりなど、まだまだ発展途上って感じもしたこと。それが更に応援したくなる要因でもあるなと思った。

ともかく、オーディション番組の影響力のデカさを痛感した。後ろの方で見ていたのに、周囲の人たち全員がデビュー間もない彼女達の曲をほぼ全て知ってる感じだったから。

雨が強く降り始めたり、風も強く吹いたり、決して最高の環境とは言えなかったけど、それでも一生懸命パフォーマンスしていて、凄く魅力が伝わるステージだった。

④indigo la End

ごちゃごちゃ御託を並べず、演奏だけパッとやって帰っていったの、本当にカッコよかったな。

多作すぎる作詞作曲の才能に目が行きがちだけど、普通にシンガーとしてすごいんだな。川谷絵音って。

ギターを置いてマイクだけで歌った「夏夜のマジック」とか、音源を軽く超越していて、鳥肌立ってしまった。

他の楽器隊の演奏技術の高さとかも相まって「プロのミュージシャン」としての波動を、この日1番強く感じた。

MCで初めて知ったのだが、ロッキンに10年出続けてるのか。シンプルに凄いな。
そんなに歴史が積み重なったバンドであることを知らなかったので驚いた。

川谷絵音さんはこの日、衣装を持ってくるのを忘れ、私服で舞台に立っていたらしいのだが、それすら「飾らない」とか「意気込まなくてもカマせる」みたいなプラスの要素になっていて、どうしようもなくかっこいいステージになってあのが、本当にずるいなぁと思った。

来月行く礼賛のライブも、更に楽しみになった。

⑤サンボマスター

この日1番喰らった。
泣きそうになった。
というかちょっと泣いてしまった。

初っ端からエンジン全開で客を煽りまくり、「伝説を一緒作れる人は挙手!!」「全員優勝と叫べ!!」など、様々な手を使って客のボルテージをガンガン上げていく山口さんが、どうしようもなくかっこよかった。

この姿こそが「ロックスター」だと思った。

泣いたのは、3曲目が終わった後。
東日本大震災や戦争に心を痛めているとの語りから始まったMCがアツすぎたことが原因。

中学の頃、「自分なんかいなくていい、この世界に必要ない」と気づいてしまった。
でもその時、俺の部屋にロックンロールがやって来たんだ。ブルーハーツって名前のロックだ。それを聞いて、俺もやってみたいって思ったんだ。
今みんなも「自分なんかいなくていい、この世界に必要ない」って思ってるかもしれない。
でもこのステージで俺が伝えたいのは、俺にはお前が必要だってこと。「居なくていいなんて嘘だ」って否定すること。
他でもない。
俺はお前を、お前を、お前を、探しに来たんだ。
未来はお前のものだ。お前だけのものだ。

MC内容の要約

そこから始まる「Future is Yours」が良すぎて、刺さりすぎてしまった。

気を抜いたら号泣してしまうから、涙が流れないように天を仰いだりしないと耐えられなかったレベル。

アツすぎる。アツすぎるからこそ、「何勝手にアツくなっちゃってんの笑」と冷めた目で彼らを見るのは簡単だ。一昔前の自分だったら、アツくなるのが恥ずかしくて、小馬鹿にしてしまっていたかもしれない。

でも、もうしない。本気が、情熱が、どれほどかっこいいものなのかを知っているから。

だから嬉しかった。泣くほど真正面から彼らの言葉に、音楽に、喰らってしまったことが。

サンボマスターは、前に一度だけ見たことがある。その時は、イベントのサプライズゲストとして出て来たので、サンボマスター目当てで行ったわけではなかった。

そこでもアウェイをホームに変える熱量には感心してしまったが、今回に関してはサンボマスターを目当てにして見に来ていたため、ノイズなしで彼らの音楽を受け取れた。

間違いなくしばらく引き摺る。
そして、山口さんが仰っていた「悲しくなったら俺たちが浮かんでくる呪い」にかかってしまったと思う。

「音楽に力をもらう」ってこういうことだよなぁ…とただひたすらに感動した。

サンボマスターはまたいつか生で見たいな。
すっかり虜になってしまった。

⑥マカロニえんぴつ

「ワンドリンク別」は絶対にセトリに入ってると思っていたから、リハで披露し始めたの、めっちゃ驚かされたな。

とはいえ、おかげで観客のボルテージ高まった状態でマカえんの登場を迎えることができた気がする。

マカえんには今年からハマったので、まだまだファンとしては新参者ではあるのだが、改めて本当に安心して見ていられるなと思った。

はっとりさんが飄々と大口を叩き、それを軽々乗り越えていく感じが、サンボとはまた違った形の「ロックスター」だなって思う。

今回のMCでは「ひたちー仲になりたい」がベストフレーズだった笑

初めてライブに行った時、見惚れていて叩けなかったハートロッカーの手拍子もリベンジできたし、レモンパイや新曲の忘レナ唄など聴きたかった曲も聴けて、大満足のセトリだった。

洗濯機と君とラヂオなど、散々盛り上がる曲をやった後で、「なんでもないよ、」の大合唱で締められるのがマカえんの強いところだよなぁと改めて思った。

きっとまた単独ライブに足を運ぶので、それまでにもっと色んな曲を聴いておきたいなと思った。

⑦sumika

これまで見て来た色んなライブと、ロッキン1日目を総合して、自分の中でミュージシャンの"格"みたいなものが見えて来た気がした。

①練習してきたものをそのまま出せる。緊張していても、それなりのパフォーマンスができる。

②リラックスしながらパフォーマンスをすることで、自分たちまで楽しむ。そして、その楽しさがお客さんにも伝わる。

③自分の伝えたいメッセージをなるべく多くの人に届けるためにライブを使う。人の心を動かす。

こんな感じの段階を踏みながら、アーティストの表現はより深まっていくのではないかと思った。

それで言えば、sumikaは圧倒的に3の段階にいた。

まず、ファンとの一体感がすごかった。
この日の出演者の中で、合いの手や手拍子の数が随一で多く、その性質を理解している観客も多かったおかげで、とんでもない熱量が会場に渦巻いていた。

一緒に行った友人から「リズムが難しい手拍子や合いの手が多い」と聞いていたため、楽しめるか不安だったのだが、マジで杞憂だった。

まず、セトリで有名な曲ばかりやってくれたおかげで、にわかでも殆ど知っていたのが有り難かった。そして、歌詞がそのまま合いの手になっている曲ばかりなので、勇気を出して参加しやすかった。

とはいえ、合いの手に参加できなかったら仲間はずれかというとそういう訳でもなく、所々に挟まるMCで「1人で来てる方」とか「曲を知らない方」とか「初めて見る方」への想いも話してくださったので、誰1人置いてかない空気が醸し出されていた。
5万人の1人1人に想いを伝えようとしているのが分かって、本当にワクワクした。

何より、ステージを動き回る片岡さんが、心の底からステージを楽しんでるってのが伝わって、その事実にすごい感動した。

サンボともマカえんとも違う、sumikaなりのロックに魅せられた。

そして、途中のMCがアツすぎた。

「燻っていた専門2年の時にロッキンに来なかったら、こんな人生歩んでなかった」

きっと今この瞬間、sumikaは誰かのきっかけになってる。この語りをを聴きながら、そう確信した。

sumikaは「楽しい」が前面に出ているアーティストだと思っていたから、こんなに圧倒的なエネルギー量でカッコよく魅せられるとは思っていなかったなぁ。

1発でファンになってしまった。
もっと曲を聴き込んで、いつか単独ライブにも足を運びたいと思った。

⑧Ado

sumikaやサンボに喰らいすぎて「もう疲れた〜」とか言っていたのだが、全てを塗り替えられるくらい衝撃的なパフォーマンスだった。

実は、2日間通して唯一前方抽選に当選したのがAdoだけだったのだが、前から3列目で聞くAdoの声量は、凄まじかった。

声の持つエネルギー量が桁違いすぎる。
序盤のセトリは、常人が真似したら喉が一瞬ではち切れてしまいそうなシャウト曲のオンパレード。

かと思ったら、途中には可愛い声や優しい声での表現も挟まったり。

彼女の表現力の底が、全く見えなかった。

そして、最前で見れたことのもう一つのメリットとして、彼女の「身体」を使ったパフォーマンスを間近で見れたことが挙げられる。

Adoにとって一番大事なのは「歌」での表現だろうから、ストレスにならない程度に手を動かしたり、軽くステップを踏むくらいだと高を括っていたら、全然違った。

地面に這いつくばり、跳ねる様に舞い踊り、足をあげたり、手を広げたり、ずっとコンテンポラリーダンスを踊っていた。

Adoが歌唱中、こんなにも動き回っていることを知らなかったため、その事実に衝撃を受けた。

だって、あんなに動いたら普通は息が切れる。
なのに、全く息切れを感じない。
化け物じみた声量もさることながら、体力ゲージも無尽蔵なんだと思い知らされた。

体に湧き起こるエネルギーの爆発を、何かしらの表現で外側に出さないと、死んでしまうのだろうか。それくらい、狂気じみた気迫が彼女に見えた。

凄すぎる。
これまで全員が束になって出していた迫力を、1人で簡単に凌駕していた。

希望であり絶望。
無垢であれば憧れるけど、理性があったら打ちのめされてしまう。モノが違う、と。

本当に不思議だ。
何かの壮絶な経験を乗り越えた裏付けがあって、あの狂気じみた迫力ならまだ分かる。

けど、そういったエピソードはこれと言って聞いたことがなく、インタビュー等ではごく普通の一般家庭から誕生した様に受け取れる。

突然変異なのだろうか。
何が彼女をこれほどまでの強い表現に駆り立てるのか、それが気になってしょうがなかった。

セトリとしては、「Tot Musica」→「ウタカタララバイ」と最初からフルマックスで客の心を掴み、「Value」まで、MCを一切挟まずに駆け抜けていた。

「え、このまま最後まで行くんか?」と思ったら、最後の曲の前に、長いMCが一つ挟まった。

内容としては、EIGHT-JAMの特集でも明言していた「グラミー受賞」と「今まで見たことない規模の世界ツアー」の夢改めて語るものだった。

その上で日本の文化を、日本という国を世界に伝えます。それでしか私は嫌いな自分を受け入れられない、と続けていた。

そのMCに震えた。

まず沸き起こった感情としては、嬉しさがある。

Adoが明確に即物的でドデカい目標を掲げることに、ギラついた野心に、安心するのだ。

彼女の実体を、私は全く知らないけれど、「これだけ曲を聴いてもらえて嬉しいので、もう目標とかないです。皆さんに恩返しができれば良いです…」みたいな嘘くさい聖人君子じゃなくて、ちゃんと同じ欲深い人間なんだな、と思えるから。

その上で、背負ってるモノが違いすぎる。
俺が明日の仕事でさえ「背負うのダル〜」とか思っている中、彼女はこの国を背負っている。

背負うのは誰かが強要したわけではない。
サッカーの日本代表みたいに指名される訳じゃないから。

言ってしまえば、彼女は勝手に日本を背負っているのだ。そう考えると、凄まじいカルマだ、と思った。

そして、その夢をもう誰も笑わなかった。
何故なら、実力を誰もが認めているから。

やりたい事があるのに、恥ずかしくて誰にもそれを打ち明けられない自分が、どれだけちっぽけな存在なのかを思い知らされた。

来場してる5万人強にデカすぎる夢を語り、必ず実現させますと宣言する彼女の強さに、本当に憧れてしまった。

そして、彼女の様にあれだけ成功しても「まだまだ私はこんなもんじゃない」と野心をギラつかせるような器の大きさがないと、大成しないんだろうなとも思った。

そういう意味でも打ちのめされた。
自分はめちゃくちゃ観客だなぁと思った。

こんなこと言うのが無粋なのは重々承知なのだけれど、パフォーマンスを見れば見るほど、そのご尊顔が拝みたくなってしまった。

でもそれが叶うことがなくて、叶ってしまってはダメなんだろうなというのも分かっている。

だって、「誰よりも有名なのに正体不明」と言うアンバランスが彼女の最大の魅力だから。
勝手に失望したり、好意を抱かれても困るだろうから。

だから、このままでいいんだ。
永遠に俺らみたいな凡人に「気になる」と言わせ続けて欲しい。そう思った。

そして、そのある種の神聖さを保つために檻の中に閉じ込められてるのだと思うと、本当に神様と人間の間にいるのではないかと思ってしまった。

彼女の今後が本当に気になる。

彼女は、市井の幸せを手に入れてしまったら、ダメになってしまうのだろうか。

1人孤独に日本を背負ってるからこそ、あのエネルギーなのだろうか。

でも、これだけの人にパワーを与えているAdoが、誰よりも強く幸せにならないのは筋違いだとも思う。

全く見当違いかもしれないが、「自分が嫌い」みたいな発言を聞けば聞くほど、彼女に幸せになって欲しいと思ってしまった。

力強いのに儚い。有名なのに正体不明。こんなにアンバランスで魅力的なアーティストは他にいない。

必ず彼女の行く末は追いかけ続けようと誓った。

ともかく、低い落ち着いた声でゆっくりと紡がれる強い言葉、破壊的なパワーを持った歌、爆発する様に感情を表現するダンス、全てが魅力的だった。

また彼女のライブに行きたいと思わされた。

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