【セトリネタバレなし】BUMP OF CHICKEN ツアー Sphery Rendezvous感想
僕はBUMP OF CHICKENというバンドが大好きです。
僕自身の精神的な支えになっています。
今回は現在ツアー開催中のSphery Rendezvousツアーでの名古屋、大阪ともに2日目に行ってきた感想です。
BUMP OF CHICKENについて
BUMP OF CHICKENを知らない方へ、ちょっとだけご紹介。
2024年現在、結成して28年、『ダイヤモンド』という楽曲でメジャーデビューして17年となる4人組のロックバンド。
メンバー4人は全員同級生で、幼稚園からの幼なじみ。
ボーカル・ギター:藤原基央(藤くん)
ギター:増川弘明(ヒロくん)
ベース:直井由文(チャマ)
ドラムス:升秀夫(ヒデちゃん)
バンド内ではリーダーはなく、ファンクラブもありません。
グリーンデイやニルヴァーナなどに影響を受け、単なるロックだけではなく、パンク、オルタナティヴ、ポップスといった幅広い楽曲の特徴があります。
タイアップは数知れず、ドラマ、映画、アニメ、ゲームの主題曲の数々に抜擢されています。
影響を与えたミュージシャンも多数いて、敬称略ですが、桜井和寿(Mr.Children)、米津玄師、野田洋次郎(RADWIMPS)、草野マサムネ(スピッツ)、川谷絵音、Vaundy、はっとり(マカロニえんぴつ)、小林壱誓(緑黄色社会)など多くのミュージシャンがファンを公言しています。
2024年9月4日に10枚目のアルバムとなる『iris』をリリース。
それを皮切りに、全国のドーム、ホール、ライブハウスでSphery Rendezvousツアー(以下:SRツアー)が開催中です。
ライブレポート
BUMP OF CHICKEN(以下:バンプ)がドームでライブを行うのは、5年ぶりとなります。
Sphery Rendezvous(スフェリー・ランデヴー)の意味とは、『天体』とか『星のような』という意味の”Sphery”と『待ち合わせ』とか『2つの機体が速度や方向を合わせて接近する』という意味の”Rendezvous”という二つの言葉が合わさった造語になります。
それぞれお互いの生活がある中で、ライブ会場という舞台へ待ち合わせして、お互いの時間を共有し合うというような意味があると思っています。
それはこの5年間の間にあったツアーにも現れています。
コロナ禍でみんなの身動きが制限された。そんなもどかしさがありました。それを乗り越えて今があります。
名古屋と大阪両日とも、9月というのに真夏日でした。最近のツアーではそれを気遣ってくれます。
途中で具合が悪くなったらスタッフか、周りの人が助けてあげてねとか、
途中ではチャマが座るように促してくれて、休憩もさせてくれます。
今回はフォトスポットがバナーだけだったので、長蛇の列ができるモニュメントがなかったのは、暑さのせいなのかも知れません。
5年前のドームでのaurora arkツアー(以下:aaツアー)は、9枚目のフルアルバムとなるaurora arkのリリース後のツアーでした。
それから5年後の2024年9月16日、5年ぶりのバンテリンドームに着くと、5年前のことがフラッシュバックして、何とも言えない感動に飲まれました。
ツアーの核となる10枚目のアルバム『iris』は、藤くんが、『君がいたから生まれたアルバム』と公言しているだけに、リスナーである『君』(決して君たちやみんなではなく、大勢いても個人としての君)へと様々な想いが込められた楽曲が多いと感じています。
藤くんは、『君がいるからこそ俺たちの曲が存在する』ということを常に語りかけていました。
僕もそれに共感したからこそ、aaツアーの後の5年間にあったツアーのいくつかに行きました。
名古屋へは妻と一緒に。大阪には一人で遠征しました。
藤くんが曲の合間に「会いたかったぜ◯◯(名古屋とか大阪)」と叫ぶと、それに応えるように、大歓声が上がります。
ライブが終わった後に出てきた気持ちをそのまま歌にしたという楽曲では、すごく嬉しそうに笑顔を浮かべながら歌う藤くんがとても印象的でした。
大阪京セラドームでのMCでは、
「君と僕の唄だ。君と僕の唄だ。さあ声を聴かせてくれ!」
やはりここでも、『みんな』や『君たち』ではなくリスナーの一人である『君』に向けて歌っています。
この言葉を聞いたとき、恥ずかしながらようやくこの楽曲が伝えたい意味が分かりました。
アンコールが終わったラストには、いつも藤くんだけがステージに残って、君へと語りかけます。
「君が僕たちの音楽を受け止めてくれたから、こうして出会うことができた」
「またこうして君に会える奇跡のために、俺はまた新しい曲を作るよ。そんでまた君に会いにくるよ。その時君は元気じゃなくてもいい、でももしその時俺の声が聞こえたのなら、君の時間を貸してほしい。また会いにきてほしい」
名古屋と大阪、どちらもスタンド席だったので物理的な距離は遠いものの、藤くんのまっすぐな言葉が胸に飛び込んでくれて、それを受け止めると自然に泣けてきました。
演出について
ステージには『iris』(アイリス)や『Sphery』をモチーフにしたと思われる円形のステージが配置されています。
『iris』とは『虹彩』(眼球にある光の量を調整する器官)という意味があります。他にも虹の女神、言葉を伝える女神イーリスの意味もあります。
その上部にも縁が光る大きな輪っかがメンバーとステージを包みこむように配置されていて、楽曲の演出に合わせて輪っかが角度を変えるようになっています。
シンプルながらもその輪っかの光が瞳のように見えて、君を見守っているという意味があるように感じました。
演出としては前回のホームシック衛生2024に結構凝った映像や演出が多く、今回のSRツアーはシンプルなものが多く感じました。
かといって物足りないというわけではなく、シンプルだからこそメッセージ性が強くなった印象があります。
バンドの一体感やかっこよさを押し出した演出もあって、ファンなら「こういうのが見たかった」と思えるのではないかと思います。
ステージの左右には、超大型スクリーンがあるので、遠方からでもメンバーの姿がはっきりと分かります。
音響に関しては、どうしても大きな空間ならではの、音の抜け感があります。
僕の席は名古屋と大阪、どちらも一塁側スタンドの同じような列でしたが、名古屋では抜け感が強く、大阪の方が音がしっかりと届きました。
バンプのライブでは、PIXMOBというLED付きのリストバンドが配布されます。そのためペンライトやサイリウムは禁止となってます。
演出に合わせて何色にも光るので、自分の位置からアリーナなどを見ると、暗い空間に小さな光がいくつもあって、とてもキレイです。
また、みんなと同じアイテムを所有しているという一体感も生まれるので、気持ちも盛り上がります。
まとめ
『君がいるからこそ俺たちの曲が存在する』
BUMP OF CHICKENの藤くんをはじめとしたメンバーの原動力には、いつもこの気持ちがあるのだと思います。
だからこそ、楽曲を含めた言葉の数々は、真っ直ぐに届いてくると感じています。
またライブがある限り、行きたいと思います。
なお、ツアーファイナル2日目アリーナ席が当選しました。
次は12月に行ってきます。