わたしがHSPだと分かって、泣いた日。
「ねぇねぇ、HSPって知ってる?」
この質問を彼氏にするのにわたしは一体何年かかったんだろう。
いつもの雑談の続きのように。
いや、少し真剣な顔で。
うーん、やっぱりかしこまられると怖い。
でも、真面目に伝えたい。
ちゃんと知ってほしい。
理解してほしいなんて、おこがましいけど、
理解してくれたらそんな幸せなことはないよね。
なにそれ?って一蹴されたら悲しいな。
HSPではない人に、HSPの感受性の幅を説明することは、
Wi-Fiがない時代に、Wi-Fiっていう電波の存在を説明をするくらいピンとこないと表現した本があった。うん、わかりやすい。
「何?電波飛んでんの?見えないよ」
「何?そんなこと思ってんの?分からないよ」
あぁ、完全に一致。(わたしの中ではね)
付き合い始める前から、そうやって悩んで悩んで、
不安で、恐怖で、でもちょっとだけ本当は期待して、しっかり絶望も覚悟して、
結局唐突に聞いた。
「ねぇねぇ、HSPって知ってる?」
自然を装ったつもりだけど、笑えてなかったかな。
何言ってんの?って思われるかな。
「―うん、知ってるよ。アオちゃんHSPじゃないかなって思ってた。」
(あ、簡単だった。)
でも次にわたしを襲った感情は
わたしが他の子と違うから調べて知ったのかな。
やっぱりわたしと付き合うのって大変なのかな。
前回このnoteに、 HSPだと分かって、笑った日 を投稿した。
確かに、分かった時は思わず笑ってしまった。
だって特殊だと思っていた自分が完全に型どおりの人間で、それがなんだか恥ずかしくって、安心したから。
でもやっぱりわたしは、考えすぎることをやめられないタイプの人間みたい。
声や、言葉や、目や、口や、不本意にも長年わたしが培ってきてしまっている、観察力や洞察力や勘やら何やら、あらゆるものを使って本心を想像する。
悪い癖だ。
「うん、HSPなんだよね、ごめんね」
わたしと付き合うのって大変だよね。の、ごめんね。
普通の彼女じゃなくてごめんね。の、ごめんね。
黙ってたから怒ってるかな。の、ごめんね。
うまく言えなくて「ごめんね」で済まそうそして、ごめんね。の、ごめんね。
悪い癖だ。
次に続く言葉が怖くて、涙が止まらなくなった。
これが、わたしがHSPだと分かって、泣いた日のお話。