飲食の難しさは色々あるけどやはり集客が難しい
今日は飲食店の集客の難しさについてお話します。
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どこまでも付きまとう集客
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飲食店の難しさというのは色々ありますが、結局「集客」に行きつく。
メニュー開発するのも集客のためだし
内装も集客のため
立地も集客のため
営業時間も集客のため
です。
売上が客数×客単価である以上、客数を0にすることは出来ない。
綺麗事抜きに、お客さんが来ないことにはそのお店はお客さんにとって存在していないのと同じです。
ではここからは、喫茶店・カフェの話を例に話を進めていきます。
マジで、喫茶店というかコーヒーの原価は安いです。一杯10円とか20円とかです。
豆は日持ちするのと、最近の真空パックのレベルも上がってるので、下手なことしなければクォリティは安定する。
ここだけ見ると良さそうです。
「インベスターZ」というお金の漫画でも、1時間につきお客さん3人が常に来てくれればやっていけると言っています。
(漫画内の喫茶店は持ち家なので家賃がかからないというのもある。)
じゃあ3人ずつお客さんが来れば良いのね〜とはなりません。
問題は2つ(他にもあるけど、シンプルに)
1つ目はクォリティ。
えぇー!!コーヒーはクォリティが安定するって言ってたじゃん!さっきの言葉は!?と思われたかもしれませんが、それはあくまでも開封前の豆の話。
いくら優れた真空パックでも、開封した途端にコーヒー豆の酸化が始まります。
焙煎したり挽いたりも量が難しい。
まとめて抽出しデキャンタで保温していると、煮詰まるのと酸化で味が変わる。せっかく豆に拘ってもほかのどれか1つでもコケるとダメ。
だから、理想でいえば一杯一杯挽いて抽出するコーヒーが美味い。
でも個人店でそれは大変ですね。でもそういうところに拘ってやってるところは、それなりにうまくいっているイメージがある。
このクォリティをクリアすればいいんですが、そこをクリアして安価でやっているのはコンビニコーヒーです。
コンビニコーヒーのマシンを今度まじまじと観察してください。
ちゃんと豆を挽くところからやっています。これを自動で、スタッフを使わずに、全国数万店舗で・・・
大手の資本を舐めるなよ!という話です。
そして、問題その2。
こっちの方が難しいし、今回のテーマです。
ずばり「集客」です。
1時間に3人来続ければいい?
それはかなりハードルが高い。
もちろん、例えの話で、要は1日30人来ればいいということなんだけど、
それには雨の日も、風の日も、雪の日も含まれる。
近くにコンビニができる事もある。
よほどの喫茶店好きじゃない限り、聞いたことも無いその辺の喫茶店にチャレンジしない。
点で見ると儲かりそうだけど、勝負するポイントがコーヒーと空間なので、けっこう熾烈だとぼくは思っています。
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大手に真っ向勝負すると叩き潰される
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で、集客が来ないからとやりがちなのが値引き。100円引きのクーポンを配ったところで、まず一つが届いて欲しいお客さんに届かない。
元々来ていたお客さんに渡すので、新規顧客の獲得には繋がらない&単価を落とす地獄的な構図になる(お客様還元的な感じのファンサービスでやるのはいいけど、そんな余裕もないでしょう)。
そして相手(コンビ二)は100円なんですよ。
いくらこちらが500円のコーヒーを値引きして400円にしたところで、いやコンビニでいいし!となってしまう。
じゃあこっちも100円で!となったらもうおしまい。
1杯80円の粗利しか出ないので、元々が500円の売価としたら粗利が16%になってしまう。ということは元々の利益を確保するには客数を6倍にしないとダメ。
地獄です。
しまいにはコンビニなら1杯50円とか2杯で1杯無料とかやり始める。実際に5杯買うと1杯無料とかやってた。
大手に真っ向から挑むと資本で叩き潰される。
ちなみにセブンイレブンだけで年間に10億杯以上売れているので、月1億杯とすると、50円にしても利益が30億円でます。(機械のメンテナンスとかそういうのもあるからその通りにはならないよ)。
1店舗当たり1日に130杯とか売れるそうなので、コンビ二と個人店の喫茶店なんて勝負になりませんね。
ということで値段で集客しようとしても無理だし、クォリティも大手はコーヒーソムリエとかが専属でいるので、売りたいものに合うコーヒーのブレンドをしてきます。
ちなみにマクドナルドのコーヒーはハンバーガーに合うようにしている。
しかも年々味を変えていて、昨年もマクドナルドは刷新しました。
これは個人店では無理。
値段でもクォリティでも集客に繋げられないので、残された道は
「キャラクター」
「空間」
「体験」
ここら辺になるのかなと。
スナックやバーに近いですね。
最近キンコン西野さんが手がけるスナックCandy界隈が盛り上がっていますが、スナックCandyにただ乗っかっている人と、この三つ(キャラ、空間、体験)を押さえている人では圧倒的に差が出る。
個人店がやるなら、一番はキャラクターだろうな。
店主のキャラに魅力があって、何度でも来たい、話したい、同じ空間に居たいと思わせたら勝ちですね。
店主が提供する話のネタが尽きないのも良い手ですが、それよりも「聴く力」が重要です。
店主の話だと店主の引き出しでしかないですが、店主が聴き上手の場合は話のネタは「お客さん」が提供してくれるわけなので、ネタが尽きることが無いです。
もちろん、話を聴いたうえで膨らませたり編集したりするには店主側のスキルとして、多くのインプットをしてアウトプットをしないといけないけど(情報処理力と情報編集力)
キャラだけは大手に真似できない。
厳密に言うと、看板娘的なアルバイトは大手にもいたりするのだけど、仕組みで殺してしまっているんですね。
大手の薄利多売が原因で、ハイパフォーマーにその分の利益を分配できないので。
ということで、大手のことを学ぶのは戦略立てるために重要ですが、真似するのは得策ではなくて、ちがうフィールドで勝負するということなのですが、結局のところ信用経済キャラ経済にいきつくという話です。
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