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わたしの価値はいくら?

起業する時に誰もが必ず悩むこと。
それが「価格」だ

「値決め」と言ったりするけれど、もうこの悩みは1度や2度で、解消されるものではない。生きていく以上、ずっとついて回る悩みとなる。

私が独立を決めたのはコロナが世界に現れる前のこと。
医療職にとってオンラインで働くなんて、ほとんどの人が考えてもいなかった頃。

オンラインで患者さんの相談に乗りたい

そう思ってスタートした、オンライン事業だが、スタート前から激しく悩まされた。

「いくらにしたらいいんだろう…」

まだ独立して数日。
せっかちな私は、知り合ったばかりの隣県の大学病院の新生児課長のA先生に「私、オンラインの相談事業します!患者さん紹介してください!」と言ってしまった。

先生は喜んでくださり、ありがたいことに1ヶ月半後の食事会に呼ぶから「チラシ持ってきて」と言ってくれた。
さぁここからが大変だ。
たった1ヶ月半しかない。

チラシを作るには、HPや問い合わせ窓口がいる。どんなサービスをするのか、内容も価格も全て決めて、その先生の患者さんが申し込めるようにしないといけない。何もないのだ。それを今から作らないといけない。

死に物狂いの1ヶ月半だった。
サービスを決め、価格を決め、申込窓口を作り、テストとして友人に申し込みをしてもらい、支払い方法のテストも行い、実際のZOOM相談までやった。
当時はまだ誰もZOOMなんて知らなかった。
私も友人も四苦八苦しながらZOOMを触ったのを覚えている。
申し込みからZOOM相談までがなんとかできることを確認し、HPを作り、チラシデータを完成させた。

印刷業者にチラシデータ入稿し、約束したA先生との会食の1週間前に、全てが完成した。

ちなみにラスト3日は、腱鞘炎になりマウスが持てないほど手が震えていた。

あのエネルギーはどこからきていたのか、それはよくわからない。

でも「絶対にオンラインで人の役に立つ」と言う思いだけは強くあったのを覚えている。

そして、このサービスは、きっとこれからの医療業界を変えるものだからこそ、絶対に安価で提供してはいけないはずだと思い、最初から1万円以上の価格で提供することを決めていた。

私は絶対に、オンライン✖️医療のパイオニアになるのだからこそ、その基準とならないといけない。だからこそ、私がこの価値を下げてはいけない。

しかし実際には
今まで色々なことを言われた。
特に医療業界の方々からは本当に色々なことを言われた。

高いと言われるのは日常だった。
生活保護の人を見捨てるのかとも言われた。
あなたは⚪︎円の価値だと言ってきた人もいた。
実際に買い叩こうとしてきた人がいたのも事実だ。

その都度傷ついてきたけれど、決して私は曲げなかった。

そんな安価で買い叩かれるのが当たり前な業界にするのは嫌だ。セラピストの未来は私が守る。

よくこんなことを言っていた。

私たちの価値は、患者さんが決めてくれるのだ。

ありがたいことに、私には今でもずっとついてきてくれる患者さんがいる。クライアントさんがいる。独立してから今まで、仕事が途切れた日はない。

こうして継続的に求められると言うことは、私が決めたこの価値が受け入れられていると言うこと。

そう。
だからこそ、私の価値は私が一番よく知っている。

私の価値は、私が決めていい、と。

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