開けっぴろげ おっぴろげ
タイトル 四万八千円
日本列島に晴れのマーキングをする。
春なのか秋なの分かりにくい白空の朝であった。カレンダーを見ない生活をしていれば私は春の朝であると答えただろう。湿り気が秋にしては少々多い。
水溜りが乾きはじめていてる。どこかの家からは女の声が聞こえてどこかの家から魚を焼くにおいがして気持ちが悪くなったのは寝不足のせいもあるだろう。子供の頃から朝食が苦手でいて思春期真っ只中は包丁の叩く音で気持ちが悪くなった。それを避けるように夜遊びを始め朝食が終わる頃に帰ったりあるいは明け方寝たりした。ゲームをしたり女と遊んでいたそのころから十年経ったがなにも変わっていない。変わったのは私の周りだけで朝のニュースの代わりに見ていたいいともやっていない。
自転車の日焼けをした少年は一度止まった信号を無視して進んだ。青に変わった横断歩道を渡ろうと足を出すと信号を無視した黄色い車高短のランエボが目の前を爆音と一緒に駆け抜けていった。後に残った排気ガスよりも晴れそうで晴れない空よりもこの二人の思考に気分が悪くなったが腹も減ったので帰った。
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