鉢の植え替えで注意すべきこと TOP3
季節の移り変わりが曖昧になってきているような気がしますが、今年の夏もまたひどく暑くなりそうなことは確かに感じられる今日この頃です。
暑すぎる真夏は多くの植物の「植え替えオフシーズン」。
梅雨にも入りますし、今後のタイミングの準備のためにも、今日は鉢の植え替えについて綴ります。
鉢といっても、意外といろいろ。
鉢、ポット、コンテナ、プランター、バスケット…、大きさに、素材、置く場所、役割もさまざまです。
時には空き缶だって、バケツだって、バッグに麦わら帽子だって鉢になってしまいます。自由な発想が許されてお庭は本当に面白い世界です。
早速ですが、こちらが私たちが考える鉢の植え替えで注意すべきことTOP3
1.植え替えの時期
2.鉢の素材や大きさなどの選び
3.土選び
この理由を順番にご紹介していきます。
まず鉢植えとは
鉢の植え替えについてですが、まずは地面に植える地植えとの違い。
地植えや花だんではある程度広い大地に植物も広く深くゆったりと根を伸ばすことができます。ダイナミックな生長とその環境ならではの育ちが魅力で年月をかけ周囲の景色も借りながら構成していくことができます。
一方で鉢植えは移動が出来るので見ごろや日当たり、天候などに合わせて置き場所を変えることができます。アクセントとして季節感や色味を楽しめたり、寄せ植え、育てるプレゼントとしても人気です。
盆栽のように、小さな器に自然の風景を再現したり切り取るような感覚で植物を植え改めて視線を注いでみれば何気ない植物でさえその魅力が深まり、豊かな気分にさせてもらえます。リビングや玄関など屋内に持ち込んで家族や来客と眺め楽しむことができます。
しかし、鉢植えはその鉢の大きさに合わせた限られたスペース、つまり限られた土の量で栽培することになります。
限られた土の中では根の伸びや広がりも制限されてしまいますので、植物全体の生長も鉢のサイズに合わせたある程度限りのある生長となります。そしてその限られた土の量での栽培は、お水や肥料の管理も大事なポイントになります。放任ではなかなか上手に管理できないことも知っておきたいところです。
鉢の植え替えの目的
では鉢の植え替えの目的は何でしょうか?
鉢の植え替えのことを→鉢替え(はちがえ)といいます。
ちなみに地植え植物の植え替えのことは→移植(いしょく)といいます。
どちらにしても、植え替えをする一番の目的は植物を元気に育てること。そのために行います。
鉢植えではまず、根詰まり(ねづまり/根っこが張りめぐらされてもうこれ以上新しい根を伸ばせなくなってしまった状態)を解消する意味があります。
根詰まりの状態になると、根がふかふかの土の構造を圧迫してしまい、鉢の土中の通気性や水はけが悪くなってしまいます。
すると、根が水や養分を十分に吸収できず、育ちが悪くなったり、葉の色が悪くなったり、花も咲かなくなったりします。
この状態が続くとそのうちに根腐れ(ねぐされ/根の部分が腐ること)してしまいます。根が腐ると植物は枯れてしまうわけです。つまり、根詰まりによる根腐れを起こさないために鉢を植え替える必要があるということです。
鉢替えするのはどんな時?
鉢替えタイミング、まずは植物をお店で購入した時です。
お店で購入する苗は、花が咲いてボリューミーな割に鉢は小さめ、ということもよくあります。
輸送のしやすさやコストの調整、見栄えなどが考慮された最善策なのですが、植物にとって仮住まいの状態であることは間違いありません。
根詰まりをおこす一歩手前という状態であることが多いので購入して家に持ち帰ったらなるべく早めに植え替えてあげます。
また、鉢植えの場合は大地から直接水分を吸収することができないため、表面の土が乾いたらたっぷり水を与えてあげる必要があります。
(特に素焼きなど通気性の良い素材は鉢の表面からも水分が蒸発するためとても土が乾きやすくなっています。)
鉢植えではこうした日々のお水やりの際に、土の中に蓄えられていた肥料分も少しづつ流れ出していきます。
こうした鉢植えの特徴ですので、何年も生育を続ける多年性の植物や樹木などはたとえ根詰まりをおこしていなかったとしても1年から2年ごとに鉢替えをして土を新しく入れ替えてあげる必要があります。
このように植物を元気に育てるための鉢替えなのですが、実はよいこと尽くめな訳ではありません。
大事な根鉢(ねばち:鉢の中で張りめぐらされた根が土を包み込むようにしてできたかたまりのこと)を崩して古い土を取り除くため、植物にとっては大きなストレスを受けることにもなるのです。
そこで、
鉢の植え替えで注意すべきこと
1.植え替えの時期
これがとっても大切です。
植物が大きなストレスを受ける植え替え。時期を間違えるとダメージが大きくかえって植物を弱らせてしまう事にまります。植物ごとに違う植え替えの適期を選んで、鉢替えによるダメージを最小限にしてあげましょう。
例えば、母の日にもらったカーネーションなら涼しくなった秋に。
アジサイをもらったなら、5月~7月に。
というように、それぞれの植物に植え替えの適期があります。
植物に添えられたラベルに簡単な栽培のカレンダーが表記されていることもありますし、本やネットでも調べることができます。
2.鉢の素材や大きさなどの選び
園芸店に限らずホームセンター、雑貨店などいろいろな場所で鉢を探すことができますが、見た目を気に入って買っても、植物の特徴に合っていないと
鉢替えの意味もあまりなくなってしまいます。
育てる環境や、栽培する植物に合った鉢を選ぶことも鉢植えを成功させる大切なポイントです。
大きさ、深さ、素材、デザインなどさまざまで初めはわかりにくいかもしれませんが、まずはもとのサイズより一回り大きなサイズを選び、次にお水やりのことをイメージしてみてはいかがでしょうか。
鉢選びの失敗例として、大きすぎる鉢に植え替えて植物を枯らす例があります。
え!大きな鉢でたっぷりの土。根詰まりしないし小さい鉢よりいいんじゃないの?と思うかもしれませんが、それは✖。
その理由は加湿による根腐れです。
植物に対して鉢が大きすぎると、根から吸い上げる水分の量が鉢の大きさに対して少ないため、土が乾きにくくなるのです。そうしていつもじめじめとした状態が続くことになり根腐れを引き起こすのです。
ですので、同じようなサイズか、一回りだけ大きなもの。
そして乾燥気味を好む植物か、湿り気を好む植物なのかを知るようにすると鉢の形状や素材もずいぶん選びやすくなります。
そして、最後に鉢選び同様注意すべきことは
3.土選び
だと思います。
自分で配合して土づくりから始める方はなかなか少ないように感じます。
一般家庭では市販の培養土を利用するのが手軽で無駄もなくいいと思うのですが、その土の良し悪しもやはりお値段に正比例しています。
バラやクレマチスなど多年性の植物を育てるのでしたら、なおさら土はいいものを用意してあげた方がいいです。限られた量の土で生長させるのですから、その土選びは大切です。
いかがでしょうか?
このポイント1.2.3.を抑えれば鉢の植え替えはたいてい上手くいくと思います。
とはいえ、草花も樹木も枯れてしまう事はあります。
私たちと同じ生き物なのです。
何がいけなかったのかな?と振り返りながら何度でも栽培に挑戦してみてください。
枯らしてしまったからと言って園芸店の方は、怖い顔で怒ったりしませんよ。むしろ、喜んで相談に乗ってくれるはずです!
今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。
これから暑くなると鉢植えのお水やりも大変ですが、元気なお花を咲かせたいですね!
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