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理想のパートナー

家族友人知人、それから映画やドラマに出てくる夫婦まで、さまざまな夫婦のかたちを見るともなく見てきた。でも、「いい夫婦だなあ」とか「幸せそうでいいな」と思うことはよくあるが、こういうのが夫婦なら結婚もいいな、と自分ごととして思うことはほとんどなかった。

それが、テレビドラマの「きのう何食べた?」のシロさんとケンジを見て、パートナーと一緒に住むのも楽しそうでいいなと思うようになった。一般的な夫婦を見てもピンと来なかったのに、どうして仲良しのゲイカップルを見て羨ましいと思ったのだろう。

友人知人にはゲイのカップルもレズビアンのカップルもいるが、彼らを見ていても特になんとも思わなかった。じゃあ、シロさん&ケンジに共感するということは、ゲイカップルという要素以外の何かに惹かれているのだろうか。それは、”パートナーどうし”という結婚とは似て非なる部分だろうか。それとも、シロさん&ケンジのキャラクターやストーリーの設定がよくできているからだろうか。

二人が住むこぢんまりとしたマンションも、スーパー中村屋がある商店街も、中村屋のイケテナイBGMも、彼らを取り巻く人たちも楽しくて、さらに、自宅でおいしいものを作って好きな人と一緒に食べる、それだけですごく幸せそうな、あの感じが今の気分にぴったりくるのだろうか。それで、あのドラマで描かれているライフスタイルが丸ごと気に入ってしまったのだろうか。そうかもしれない。

でも、欲を言うなら、パートナーとは別々に、スープの冷めない距離に住むのが理想。シロさん&ケンジのマンションは、二人とも外で働いるからあの広さで十分だが、私は自宅で働いているので、パートナーもリモートワークとか自由業とかだったら、かなり広いマンションじゃないと息苦しくて絶対ストレスが溜まるから。それに、私は人の気配がしないひとりきりの時間がどうしても必要だ。

だから別々に住んで、願わくは、休日や平日の仕事が一段落したとき、LINEで「肉じゃがいっぱい作ったから一緒に食べない?」と誘ったり、「これからいつもの焼き鳥屋に飲みにいかない?」と連絡を取り合って、30分後に近所の焼き鳥屋に集合する、なんていうのがいいなあ。

と、楽しい妄想が広がった。でも、それって、パートナーというより近所の飲み友達というべきか。。。うん、それでもいい。

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