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ゲームに出てくるアステリオスくんのレビュー

他にあったらコメントやリプなどで勧めてください。

※この記事は、こちらのブログをリスペクトしております。こっちも是非読んでね。

アステリオスって何?

アステリオス(Asterios)というのは、ギリシャ語で「星」または「雷光」を意味する単語であり、ギリシャ神話で有名な怪物「ミノタウロス」の別名……というか名前である。そもそも「ミノタウロス」って「ミノスの雄牛」って意味なんですよ。それもはや名前じゃないじゃん。

最近は『Fate/Grand Order』に登場する☆1サーヴァントの名前として有名だろう。自分もそこから入った。


ミノタウロスは凶暴な人食いの怪物だが、FGOのアステリオスくんによる色眼鏡を除いても、理不尽まみれの一生を送った悲運の怪物だと言える。

それゆえに、これから紹介するアステリオスくん全般は、これに当てはまる人に勧められるジャンルである。
・自分に何かしらコンプレックスがある人
・コンプレックスに悩んでいる人に寄り添いたい人

まずは、wikipediaで「ミーノータウロス」と引いてみよう。

神話によるとミーノース王は、クレタ島における王位に就いた後、クレタ島の統治を巡って、ミーノース王とその兄弟で争いが起きた。そのためミーノース王はポセイドーンに祈り、神が支持していることの証として、美しい白い雄牛(一説では黄金)を送って欲しいと願う。後で生贄に捧げるという約束をミーノース王にさせた上で、ポセイドーンは雄牛を与える。しかし、雄牛の美しさに夢中になった王は、ポセイドーンとの約束を違え、別の雄牛を生け贄として捧げ、白い雄牛は自分の物にしてしまう。これに激怒したポセイドーンはミーノース王の后・パーシパエーに呪いをかけ、后が白い雄牛に性的な欲望を抱くように仕向ける。悩んだパーシパエーは名工のダイダロスに命じ、密かに雌牛の模型を作らせる。そして彼女は自ら模型の中へと入って雄牛に接近し、思いを遂げた。結果、パーシパエーは牛の頭をした子供・ミーノータウロスを産むこととなった。

要約すると、
ミノス王「神様から貰った白い牛、せっかく綺麗やのに返さなあかんのか……嫌やな……せや!違う牛を白く塗って返そ!」
ポセイドン「アホ!んなことで神の目が騙せるか!お前の奥さんに呪いかけとくな!」
パーシパエー(ミノス王の奥さん)「うわ……なんかあの白い牛とセクロスしたくなってきたわ……ダイダロス!あの牛とセクロスできるように牛のハリボテを作って頂戴!」
ダイダロス「かしこま!」

パーシパエー「セクロスしたから子ども生まれたわ」
アステリオス「おんぎゃあ」
ミノス王「うわツノ生えとるやんけキモ」

……ということだ。

お前のせいだろミノス王。

さて、次はこの怪物が迷宮に閉じ込められてから死ぬまでを読んでいこう。

ミーノータウロスは成長するにしたがい乱暴になり、手におえなくなる。ミーノース王はダイダロスに命じて迷宮(ラビュリントス)を建造し、そこに彼を閉じ込めた。そして、ミーノータウロスの食料としてアテーナイから9年毎に7人の少年、7人の少女を送らせることとした。アテーナイの英雄テーセウスは3度目の生け贄として自ら志願し、ラビュリントスに侵入してミーノータウロスを倒した。脱出不可能と言われたラビュリントスだが、ミーノース王の娘・アリアドネーからもらった糸玉を使うことで脱出できた。

自分の過ちで生まれて来た子を「手に負えなくなったから」とかいうかわいくなくなったアライグマを捨てる感覚で迷宮にぶち込むだけならまだしも、特に人を食べるかどうかについて言及もないのに生きてる子供をぶち込んで食わせる。しれっと容赦ないミノス王。

そのうわさを聞き付けたテセウス(後々重要になるので太字にしています)が、ミノタウロスをブッ潰しに駆けつける。アリアドネーの力を借りて無事ミノタウロスを殺して脱出できましたとさ。

おしまい。

さて、以上が「ミノタウロス」という怪物についての説明だ。次のセクションから、早速レビューを始めよう。

ただし、レビューをするにあたって、1つだけルールがある。
それは、何度でも沸くザコとして出てくるミノタウロスはノーカウントという点である。

まず、ミノタウロスとは、上記で説明した通り、「ミノスで生まれた、迷宮で人を食っている残虐な牛の怪物」という1つの個体を指す固有名詞であるとする。少なくともこの記事内では、決して「牛頭の怪物」を表す種族名ではないということを留意していただきたい。
ただし、たまたまギリシャ語を使う世界で、たまたまミノスという土地に大量の牛頭の怪物が沸くというなら話は別だ。しかし大体のファンタジーゲームにはそんな頭のいい設定は無いので、大体のザコミノタウロスはミノタウロスとしてカウントしない。

あと、言語を解さないミノタウロスに関してはレビューしようがないので、割愛させていただくこととする。

まずは、原点である『FGO』のアステリオスくんからレビューしよう。

アステリオス(Fate/Grand Order)]

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神話関連性: ★★★★★
入手しやすさ:★★★★★
供給への満足度:★☆☆☆☆

このレビューを書くきっかけとなった、最も重要なアステリオスくんである。

かっこいい。かわいい。このキャラクターにはアステリオスくんの良さみのすべてが詰まっている。

最も低いレアリティである☆1のサーヴァントで、無課金通貨「フレポ」で回すガチャで入手できる。初期実装サーヴァントであるため、素材の入手も大変容易。

そして、圧倒的に序盤のシナリオである「封鎖終局四海 オケアノス」にてメインヒロイ……ではないな。ばりの活躍を見せる。

そしてさらに、水着も着たことがあるし、クリスマスにはトナカイの仮装をしたこともあるし、ハロウィンには仮装して美味しいスイーツをほおばったこともあるし、ちょっとおしゃれなおでかけ衣装も着たことがある。衣装は豊富だ。

このアステリオスくんはこんな人にオススメ

・身長3m、マッチョ、でも心は子ども……という属性に興味がわいた人

・純粋無垢な子どもに「はじめて」をたくさん経験させてあげたい人

・推しに美味しいごはんをいっぱい食べさせてあげたい人

・愛を注ぎ込みまくりたい人

重大な問題点

・課金で手に入る通貨で回せるガチャからは出ない。課金したくてもできない
・『水着も着たことがあるし、クリスマスにはトナカイの仮装をしたこともあるし、ハロウィンには仮装して美味しいスイーツをほおばったこともあるし、ちょっとおしゃれなおでかけ衣装も着たことがある。衣装は豊富だ』とは言ったが!それらがバトル時に反映されるスキンとして実装されているとは言ってない
・イベントへの出番が非常に少ない
・オケアノス以降はほぼ出番が無い
・彼のことを知る重要な手掛かりとなる生前を描いた小説が雑誌に掲載されたがその後単行本化されておらず、そのまま絶版
・そして、アステリオスくんを語るのに欠かせないテセウスがFGOには実装されていない

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理由もなく存在をハブられ続けるテセウスくんの図
(この後もずっと透明人間のままである)

・初期実装勢なうえに後回しにされまくった故、モーションが最近実装された人々と比べると地味。おんなじ☆1のイアソンを見てみろよ。
・アニメCMやアニメのプロローグにも登場したことがあるが、戦闘シーンが無い

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戦闘するシーンがマジで無い。いいなあ岡田くんとかジャルタとかはさ。
これはこれでいいんだけど、
アステリオスくんの良さを生かしきれてないと思う

・ゲーム内で聞ける台詞もとても少ない。鳥海さん忙しいんでしょうか?

ミノタウロス(Fate/Grand Order)

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神話関連性: ★★★★★
入手しやすさ:☆☆☆☆☆
供給への満足度:☆☆☆☆☆

『永久凍土帝国 アナスタシア』に登場した何か。

主人公は彼に何もできず、理性を失った怪物を屠った。

救えなかった。

――彼の登場、そしてその待遇は、自分の心に深い傷を負わせた。

「絶対にミノタウロスくんを引くぞ!」とワクワクしながら開いたアナスタシア実装から7日後の18時。そこに表示されていたのがイヴァン雷帝とサリエリだったときの自分の気持ちが分かるか。

サリエリが覇権ジャンルになったのを傍から妬ましく見ていることしかできない自分の気持ちが分かるか。

アナスタシアに登場する、れっきとした一人の登場人物なのに、ファミ通に掲載されたアナスタシアの相関図からも存在がハブられた気持ちが分かるか。

公式アンソロジーでアナスタシアのキャラが集合したイラストが表紙に使われたとき、ミノタウロスくんより出番が少ないはずのキャラクターまでが載っているにもかかわらずミノタウロスくんだけがその存在をハブられた気持ちが分かるか。

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……落ち着こう。

客観的に見れば、存在がビックリ箱の中身のようなキャラクターだ。
アナスタシアというプレゼント箱の中に仕込まれた、白くて巨大な仕掛け(ギミック)。

結局命令でもなんでもなく、残忍に一般人を食い、主人公によって殺されるだけの存在だ。他の登場人物――アナスタシアとカドックの主従やアタランテ・オルタ、アヴィケブロンなどと比較すれば、何か意図も無く本能に従って行動するだけの芝刈り機ならぬ人間狩り機にすぎなかったミノタウロスくんのことは、薄っぺらいと思えてしまってもしょうがないだろう。

今度の4月4日で、彼の登場から2年が経つ。

昨年12月に実装された『神代巨神海洋 アトランティス』で彼の出自がそのアトランティス異聞帯にいた存命の怪物であった……すなわちサーヴァントではなかったことが明らかになった。久々の供給に少し救われた
しかし、そこで無慈悲な事実が新たに突き付けられた。

アトランティス異聞帯では、彼の存在はまるっきり忘れられていた。生贄も捧げられず、虚無ともいえるウン万年を過ごしていて、飢えに飢え果て、理性も失い、その後おそらくあちら側の陣営の者たちにロシアへ連れ去られてきたのだろう。

サーヴァントの強さは、その認知度によって変化するという。

アトランティス異聞帯で危険視すらされず、伝説にもならず、ただ忘れられただけの生き物に英霊の座に昇華される価値なんかない。

今になって、彼がずっと実装されない理由を知ることになった。
悲しくなった一方、理由が分かって少し安心した。

アステリオスくんをアステリオスくんたらしめたのは、人々との出会いだと思う。
彼を危険視し、彼を殺し、「すくってくれた」英雄テセウスくん。
サーヴァントになってから出会い、彼を「アステリオス」と呼んでくれた主人公、ドレイク、オリオンたち……そしてえうりゅあれ。

絶対に忘れたくない。

たとえ彼がビックリ箱の中身、あるいは舞台装置、ギミックにすぎなかったとしても、彼が存在した事実を、ずっと忘れないでいようと思う。

だから自分は、彼を危険な怪物としてどこまでも語り継ぐ。

モラクス(メギド72)

神話関連性: ★★☆☆☆
入手しやすさ:★★★★★(初期配布キャラ)
供給への満足度:★★★★★

メギド72はいいぞ。まあ自分はクソザコモンモンなのでいいぞって言う資格あるのか分かんないですけど。

まず、元ネタは厳密にはギリシャ神話ではなく、ソロモン72柱の1柱、『モラクス』である。ただ、彼の奥義の名前が「ミノスの大戦斧」、そして育成終盤で「アステリオス」の名を冠するアイテムを要求してくることからアステリオスくん判定した。

なんといっても、水着スキンがある。しかも水着を手に入れる過程がイベントストーリーで描かれる。

というか元気な男の子はカワイイ。

このアステリオスくんはこんな人にオススメ

・まっすぐで、明るくて元気で快活な少年が好きな人
・山下大輝がすこなんじゃ~~~という人(ナランチャとかデクの人だよ)
・推しを活躍させられる編成をじっくり考えたい人

アステリオス(東京放課後サモナーズ)

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東京郊外の山小屋に暮らしている。ちょっとカワイイ。

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牛度100%。カワイイ。

神話関連性: ★★★★☆
入手しやすさ:★★★☆☆
供給への満足度:★★★★★

彼はちょっと特殊だ。メインストーリーには登場しない。
ただ、彼がガッツリ登場するイベントが現在2つある。
それなのに満足度が★5なのはなぜか。

放サモは、過去に開催されたどんな未プレイのイベントでも、いつでも読める。昨日終わった未プレイのイベントのストーリーすら読める。
今すぐ始めても、十分に追いつけるのだ。

そんでもって、彼が登場するイベント『GoGo!秘島探検隊』シリーズ。
このイベント、夏イベっぽいな~と見せかけて、メインストーリー並みに骨太。
キジムナーくんがいとおしい。アステリオスくんはもちろん、先生とかクロガネ先輩とかロビンくんとか……秘島での日々がいとおしい……。
今のところ2つのイベントでしかメインを張っていないが、十分な供給だ。
むしろ、追いかけるべき要素が少ない分、すっと沼れるのではないだろうか?とすら思う。

(実は自分、2をまだ読めてない。そのうち読みたいと思う)

このアステリオスくんはこんな人にオススメ

・アステリオスくんやモラクスくんと比べると、精神年齢はそんなに低くない。このアステリオスくんには、このアステリオスくんの良さがあります。

FGOのアステリオスくん的な純朴系人外男子を探してやってきたというのなら、もしかしたらこのアステリオスくん以外の別のキャラにもハマるかもしれない。


筆者のオススメはベヒモスくんです。あいにくこの記事は「アステリオスくんの」レビューなので、彼の良さについてはここでは割愛する。
登場するシナリオは『バレンタインフェスタ!』。8章までクリアしてから読むことをオススメする。
美味しいごはんいっぱい食べようね……。

ミノ(ワールドフリッパー)

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神話関連性: ★★☆☆☆
入手しやすさ:★★★☆☆
供給への満足度:★★★★☆

まあゲームの性質上、供給は少なくても割り切れる。メインストーリーにも出てこないしね。

たぶん一番IQ低い子。アホの子が好きならいける。

このアステリオスくんはこんな人にオススメ

・推しに美味しいごはんをいっぱい食べさせてあげたい人

総評

生まれる家庭を選べなかった子。

「怪物だ」とののしり続けられた子。

衝動的に物を壊してしまう子。

すぐにお腹が空いちゃう子。

「アステリオスくん」達は、元ネタの理不尽さから由来して、何かしらコンプレックスを抱えていることが多い。

自分自身も、色々なコンプレックスを抱えて、生きづらさの中で生きている一人だ。
「自分を何か特別なものだと思っているのか?自意識過剰だな」とは何度も言われてきた。逆に言えば、生きづらさを抱えて、押し付けられる社会の「普通」に従って生きようとしている人が自分以外にもたくさんいるという事だ。

「アステリオスくん」達は、生きづらさを抱えて生きているはぐれ者な人達に寄り添ってくれるような、そんな優しい存在であってほしいと願っている。

普通に生きるのは大変だ。

邪魔なツノが「普通の人間」基準の建造物にぶつからないように屈んでいるような、迷宮のような社会の隅っこで頑張って生きているような、そんな誰かに届くことを願っている。

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